いきなり会社から「解雇」を告げられときの対処法

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野村 龍一

野村 龍一

医療系転職コンサルタント企業で700名以上の医師転職支援に関わる。近年は医療以外にも様々な業種からの「私も会社を辞めたい」という転職相談が相次ぎ、転職成功者のインタビューを敢行中。2016年12月より一般転職に関する情報提供、人生相談を当サイトにて開始。

会社は唐突に従業員をリストラすることはできません

企業が従業員をリストラ(解雇)するにはそれなりの背景があることでしょう。業績が芳しくなく既存人員を養う金銭的余裕がない、従業員個人の業務態度や業務成績を端とする人事評価の結果、上司やオーナー経営者との個人的な感情対立など、1つ1つのケースが全く異なっています。

しかし、労働基準法では30日以上前の解雇予告がない限り、企業は従業員を即解雇するようなことはできません(※ただし、2週間以上無断欠勤をすると即時解雇が認められます)。

解雇には厳しい条件と制限がつけられており、合理的理由がない企業の一方都合による解雇は一切認められてないという前提をまず知っておきましょう(従って、先の上司や経営者との感情的対立による解雇などはもっての外なのです)。

リストラ名目での解雇ができる条件

とはいえ企業側にも「止むかたなく解雇せざるを得ない」という場合があるのが現実です。所謂、不況で売り上げ減少などのを起因とするリストラクチャリングが主でしょうが、業界再編による合併吸収、企業解散、不採算部門や不採算店舗の廃止など、企業側の努力だけではリストラを避けられなかった…というケースは案外多いです。

このように、どうしても企業が従業員をリストラせざるを得ない場合は、以下の条件全てに該当すると認められた時に限って、その解雇は有効と判断されることとなっています。

  1. 企業経営継続のために、人員整理をする必要がある合理的理由…企業の決算利益が赤字となるような場合は、リストラが認められる傾向にあります。
  2. 解雇による人員整理を避けるための努力を十分行った事実…希望退職者を募ったり、残業を減らす、一時休暇を取らせる、新規採用や中途採用を中止する、配置換え転籍をする、役員賞与や従業員賞与を減額または廃止等の努力を企業が行わなければなりません。
  3. 解雇対象の従業員人選が合理的、公平性をもって行われた事実…正社員の前に非正規従業員を解雇する、労働組合員と非組合員を区別しないで人選するなどの配慮をもった人選が行われたかどうかが問われます。
  4. 解雇対象の従業員や労働者に対して、十分な話し合いや説明を行ってきた事実…リストラ対象の従業員および労働組合に対しても、解雇の必要性、規模、時期、実施方法を事前に説明して意見交換を行う必要があります。

即時解雇・懲戒解雇の条件

解雇には30日以上前の解雇通告が必要だと書きましたが、いきなり解雇(即時解雇・懲戒解雇)が全く禁じられているという訳ではありません。

ただし、即時解雇・懲戒解雇が認められるには、下記のケースが当てはまるといえますが、共通するのは従業員側に全面的な非がある場合に限られるということです。

  1. 就業中に横領、傷害、殺人などの刑法違反行為があった場合。
  2. 勤務先企業の名誉や信用を著しく毀損して経営に悪影響を与えた場合。
  3. 賭博、風紀紊乱などにより社内規律を著しく乱した場合。
  4. 看過できない経歴詐称を行って企業を欺いた場合。
  5. 正当な理由なく2週間以上無断欠勤した場合。
  6. 正当な理由なく遅刻、早退を繰り返し、注意を促すも改善が見られない場合。

上記の事例はあくまでも、その従業員の地位、職責、継続勤務年数、勤務状況を含めた様々な情報を総合的に判断したうえでの解雇許容となることを覚えておきましょう。

実際に上記のケースでは法廷闘争などでも解雇が認めらえる判決がでていますので、もしも該当する場合に不当解雇を主張しても、簡単にはその主張が認められない可能性が高いことに注意してください。

これ以外の合理的理由がなく、30日以上前の解雇予告もないまま突然の解雇を言い渡された場合は不当解雇の可能性が高いです。

その場合は、労働争議専門の弁護士、社会保険労務士や労働組合(連合組織)にまず相談をすることで対応を図りましょう。

日本労働弁護団
日本労働弁護団は憲法で保障された労働者と労働組合の権利を擁護することを目的として、全国の弁護士によって組織された団体です。
社労士 - 退職/解雇
連合(日本労働組合総連合会)は、1989年に結成された日本の労働組合のナショナル・センター(中央労働団体)です。加盟組合員は約680万人。すべての働く人たちのために、雇用と暮らしを守る取り組みを進めています。
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