今の会社を辞めて、製薬会社(MR)に転職する方法教えます。

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土門 加奈子

土門 加奈子

大学卒業後に大手消費者金融に勤務した後、製薬会社、ホテル勤務を経験。現在はライター、編集者、某士業と多彩な業務を手掛けている。




記事の目次

1.今の仕事を辞めて製薬会社MRに転職する具体的方法(MR転職に成功した私の自己紹介)

業界に入る前:私が他業種からMRとして製薬業界に入った理由

私は新卒で大手消費者金融に就職しました。消費者金融はイメージがあまりよくなく、家族、知り合いの受けも良くないと分かった上での就職でした。金融の給与の高さと待遇の良さ、そしてメガバンクの子会社であるという安定性に惹かれたのです。

しかしながら、その業務内容は「お金のない人にお金を貸し、お金のない人から回収する」。その仕事から生まれるものは何もありません。当面の家計や個人の小遣い不足を補うために仕方なく借りる顧客とそれを貸し出す消費者金融。

来る日も来る日も営業の電話、債権回収の電話をかけ続けました。「これって人の役に立っているのか」「社会の役に立っているのか」その疑問が日々大きくなっていきました。

転職しよう、人をお金で縛り、追い込む仕事じゃなくて、人のためになる、人に喜ばれる、社会の役に立つ仕事をしよう。入社3年目のことでした。転職するにしても、内勤営業の金融しか転職先はないだろうと思っていたところ飛び込んできた文言がありました。

「MR(医薬情報担当者)募集 未経験者歓迎。医療に貢献しませんか?」

国内系製薬企業の求人でした。

正直MRという職をこの時初めて知りました。医療、という言葉に強く惹かれました。いままで自分は精神的に顧客を追い込み、最悪自ら命を絶つ顧客、というのも見てきました。その反対に、自分の仕事によってより多くの患者さんを救えるかもしれないのです。

私自身、大学は理系出身ではなく文系出身です。書類選考で落ちるだろうなと思いながら、自分の思いをエントリーシートに託し、結果を待ちました。

するとまさかの書類選考通過、一次面接を受けることとなりました。その後さらに適性検査、二次面接、最終面接を経て、MRの職を勝ち取ることが出来ました。応募者が200人ほど、採用者が5人という狭き門でした

大学は文系卒、前職は消費者金融の私がMRへの転職に成功したのです。MRとはどんな仕事なのか、またそこに必要とされるスキルはどのようなものなのか。これらを解説していきます。

実際の転職後業務内容:今のMRと昔のMRは仕事内容が違う

まず、実際にMRとはどのような仕事なのかですが、昔のイメージはいわゆる「ドクターの腰巾着」でした。ドクターに贈り物を持っていき、接待し、頭を下げて自社の製品を使ってください、と何度も何度も頭を下げる仕事でした。

しかし時代は変わっています。公正取引委員会の中にある「医療用医薬品製造販売業公正取引協議会」でドクターと製薬企業との癒着が無いように厳しく監視されています。国家公務員やみなし国家公務員のドクターについては「国家公務員倫理規程」に抵触すると、そのドクターも罰せられますので、安易な接待は許されません。会社によっては接待を全面禁止しているところもあるほどです。

今のMRの仕事は「ドクターに適切な薬剤情報を提供し、患者によって薬剤を使い分ける方法についての情報を与える」ことです。ドクターの医薬品処方に関してのパートナーなのです。

MRは常に新しい医薬品情報を入手し勉強し続けなければなりません。医薬品以外に、医療関係のメインニュースには常に敏感でなければならないのです。

それだけ勉強しても、ドクターの知識量にはMRは足元にも及ばないのは当然です。けれども、ドクターに自分の専門分野の医薬品についてアドバイスしたり、ドクターが分からないことを代わりに調べたりことは出来ます。

インターネットで調べられることあるのですが、インターネットには不確かな情報が混在しており、仕事として医薬品情報やその周辺情報を持っているMRに聞いた方が確実なのです。

しかしながら、ドクターの信頼を勝ち取らなければこの仕事をするスタートラインにも立てません。言い換えればMRの最初で、かつ最大の仕事は「ドクターの信頼を勝ち取ること」なのです。

MRに転職後の平均的な「1日の業務スケジュール」

MRと言ってもいろいろなタイプのMRが存在します。開業医を中心に担当しているMR、大病院を中心に担当しているMR、その両方を担当しているMR。

大病院、特に大学病院の場合だと領域別の専門MRが存在します。がん領域(オンコロジー)専門MRなどです。ここでは一般的な開業医と大病院を担当しているMRの大まかなタイムスケジュールについて説明します。

◆8:00~ 大病院に出向き、出勤してくるドクターに挨拶

朝は忙しく挨拶しかできないことがほとんどですか、時々「○○について調べて持ってきて」と依頼されるのです。すぐに支店の学術担当に電話して調査と書類の準備を依頼します。

その日に渡せればベストですが、渡せなくても必ずその日に訪問します。後述するように、ドクターと面会するのは、実は非常に難しいことなのです。でもこの場合はドクターからの依頼なので、比較的スムーズに会うことが出来ます。

そこで後日届ける旨を伝えるのですが、そこで新たに別の依頼を受けられるように話を進めるのです。そうするとまたそのドクターと面会する理由が増えます。出来るMRはこうやって、ドクターとの関係をつないでいくのです。

◆9:00~ 医薬品卸を訪問

小さい開業医まで医薬品メーカーは自分でカバーしきれないので、卸の営業(MS)に、自社の医薬品の販売を依頼します。競合他社も自社と同じ領域の売り込みを依頼している場合がほとんどなので、いかに自社の医薬品を優先的に売り込んで貰うのかが、カギとなります。

MSとの人間関係構築は当然として、自社の医薬品の優位性をMSに説明します。勉強会を行うこともあります。MSはたくさんの薬を扱っているので自社の薬を売り込みやすいセールストークを説明することが必要です。

◆10:00~ 事務所支店等に出社

支店や本社からの書類作成作業と、その日の訪問計画の作成がメインの仕事となります。

あまり事務所にいる時間が長いと「事務所にいる時間があったらドクターに会ってこい」と叱責を受けるので、手早く済ませます。

◆11:30~ 開業医訪問(3-4医院)

たいていの医院の午前診の終わる時間が12:00-13:00なので、その時間に合わせて訪問します。最後の患者さんが終わった後に面会できることが多いのですが、他社が先に待っているとそのあとになります。

1医院に時間を取られて訪問件数が少なくならないような訪問計画と、患者が多そうだったらその医院は後回しにするという判断力が必要となります。

◆14:00~ 昼食

14:00-15:00くらいまでは大病院に行ってもドクターに会えることは少ないので、このタイミングで食事をとります。ただし、14:00-15:00しか訪問出来ない病院を担当している場合にはこの時間帯と異なります。

◆16:00~ 大病院訪問

ここからはそのMRの担当によって動きはかなり異なります。大学病院や労災病院のようなドクターの数が非常に多い病院の場合、20:00頃までその病院に滞在することがあります。大病院担当でも、病院の訪問規制(ある一定の時間帯以外にMRは訪問してはいけない)がある場合は、それに合わせてスケジュールを組みます。

開業医も担当している場合は、大病院訪問の後、午後診の終わるタイミングで開業医を訪問します。

◆20:00~ 帰社

会社によって、あるいは日によっては直帰する場合もあります。日報を書き、その日の成果を上司に報告します。

2.近年のMR及び製薬業界事情

MR業界の状況と将来性

規制緩和で外資系企業の参入が相次いだ2000年頃から10年以上、MRの数は右肩上がりに増えていきました。海外で開発、既に使用されている医薬品が次々と日本で承認され、その普及に多大なマンパワーを必要としたのです。この時期、開発力のない企業は生き残ることが出来ず、大手企業に吸収合併されていきました。大手と大手の合併で超巨大製薬メーカーも生まれました。新薬の普及にはMRが不可欠なのです。

しかし新薬メーカーには逆風が吹いています。医療費抑制の観点から国がジェネリック後発医薬品の使用を促進しているのです。新薬メーカーが巨額をかけて開発した新薬が特許切れで、ジェネリックに変更されてしまいます。

以前はジェネリックと言えば品質の問題、安定供給の問題、情報提供の少なさの問題からドクターは処方を避ける傾向にありました。ジェネリック医薬品メーカーは中小企業が多く、信頼性もなかったのです。

しかし、ジェネリックを処方したときの医院に対するインセンティブが付き、調剤薬局の判断で先発メーカー品からジェネリックへ変更できるようになり、ジェネリックのシェアが拡大しました。ジェネリック医薬品メーカーも合併が進み、また外資系企業の参入もあり、安定して品質の高い医薬品を提供するところが増えたのです。

では新薬メーカーは衰退していき、ジェネリック医薬品メーカーがどんどん業績を拡大していくといえばそうではありません。役割の違いが明確になっただけです。

新薬メーカーの使命はより効果の高い、より安全な医薬品を世に提供し続けていくことです。そのためには適正使用が欠かせません。せっかくの新薬も、それに適応する患者に処方されなければ効果がないばかりか危険なのです。そのためにはMRは欠かせない存在です。

一方ジェネリック医薬品メーカーの使命は、既に効果が臨床実際の使用で明らかな特許切れの医薬品を安定した品質で安定供給することです。ジェネリックの昔の評判の悪さは品質のばらつき、利益の少ない医薬品の突然の販売中止でした。そのようなことは絶対にないと、自社の信頼性を高めるためにジェネリック医薬品メーカーのMRは活動を続ける必要があります。

MRという仕事の魅力

新薬メーカーの場合特にそうなのですが「最先端医療に貢献している」という自負をもって仕事が出来ることが、MRの仕事の最大の魅力と言えます。いままでは治療できなかった病気、治療効果が低かった病気が治るようになるのです。また、医薬品の副作用で苦しんでいた病気が同じ効果、あるいは、より高い効果で、かつ副作用の少ない医薬品を選択できる。

ドクターを中心とした、医療チームのメンバーとして働けることは、非常にやりがいがあります。

MRとして私が個人的に感じた仕事のやりがい

ドクターから直接「○○君の言っていた通りに薬を使い分けたら患者の治癒率が上がったよ、ありがとう」と、MRの仕事である医薬情報を提供したことによって、ドクターがその情を活用し、患者の治療に役立てた、ということが一番の励みになります。

もちろん逆に「全然だめだったよ」と叱責を受ける時もあります。けれどもそんな時こそチャンスで「どんな患者に投与したか」の情報を聞き出すのです。そしてその情報を支店学術担当や本社学術担当にフィードバック。何故効かなかったのか、またそのケースでは他社も含めてどの医薬品の投与が適切だったのかの意見を聞きます。

その意見をそのドクターに伝えます。「営業をやりっぱなし」「言いっぱなし」ではなく、キチンと自分の仕事に責任を持って、再度ドクターに伝えるのです、そうやってドクターの信頼を徐々に高め、ドクターが薬物治療にあたり、欠かせない存在になることは、個人としてのMRの誇りです。

MRの仕事において、大変な事や苦労すること

「病院のドクターの居場所を掴む」のが大変

一番大変なのは「ドクターと面会すること」です。特に大病院だとドクターがどこにいるのかが分かりません。また、訪問可能な曜日や時間帯が決まっている病院がほとんどです、立ち入っていい場所も指定されています。

何度も何度も足を運んでいると、プロモーションをかけている薬が競合しない、他社MRから「○○先生なら△△にいることが多いよ」と教えてもらえるようになります。

そう、まず他社のMRと人間関係を築かなければならないのです。そしてある程度慣れてきても情報はギブ・アンド・テイクです。常に自分が院内情報を握っていないと、別の情報を手に入れることができません。

この情報のやりとりでドクターがいる場所を知り、初めてドクターに会うことが出来るのです。また、この情報があるからこそ、ドクターとの会話が成立するのです。ドクターのことや病院のことを何も知らずに会話することは不可能です。

暗黙のルールがある医局でのドクターとの面会が大変

医局といって、ドクターの休憩室兼事務室のような場所が各病院にあります。そこでしかドクターとの面会が許可されていない場合、廊下に何人ものMRがずらっと並ぶことになります。

そして目当てのドクターが医局に帰ってきた場合、みんなが一斉にそのドクターに話しかけると言えばそうではありません。医局に来た順番で話しかけるのでもありません。その病院で一番影響力のある、いわば強いMRが最初に話しかけるのですそしてナンバー2、ナンバー3と、順列が上のMRから話しかけることが出来るのです。

これが出来ないと、その病院で、さらには最悪自分の担当病院全般で、他社MRから無視されることになりかねません。先ほども述べたように、MR同士の情報交換は病院訪問に不可欠です。それが出来ないと仕事になりません。

だからこのルールは絶対なのです。そして訪問を重ねる中で、チャンスを見計らって徐々に自分の順位を上げていく。そんなこともMRには必要な仕事なのです。

医薬品メーカーごとに違うMRの特徴

MRにも色々な種類や専門があることは先に説明しましたが、もちろん、所属する医薬品メーカーやカテゴリーごとに、大きくその特徴は違ってきます。

国内系新薬メーカー

国内系ということもあり、営業数字に対するノルマの厳しさは外資系ほどではありません。また年功序列、終身雇用的な空気もまだ残っているので、すぐに解雇、あるいは減給、ということもありません。仕事は当然厳しいのですが、生活の安定はある程度保障されています。

ただし、一部のメガ新薬メーカーを除いて、画期的新薬を開発し辛い状況のため、年々業績が下がる企業も多いです。開発費が絶対的に少ないのです。大手に吸収される、外資に吸収されるリスクはあります。

外資系新薬メーカー

ノルマが非常にきつい会社が多いのが特徴です。給与水準は国内系新薬メーカーより高め。ただし、解雇や減給のリスクがあります。外資系新薬メーカーは、海外で開発した複数の有望な医薬品を日本で販売する戦略で業績を伸ばしています。世界規模で開発しているので、その開発費に対して国内系メーカーで太刀打ちできるメーカーはほんの数社です。

今後も次々に新薬を日本市場に投入し続けることは間違いないので、将来性のある企業は多いです。ただし、日本市場で採算が合わなくなると、簡単に日本から撤退するので、そこはリスクです。

ジェネリック医薬品メーカー

国策によりジェネリック医薬品使用が推進されているので、今一番追い風の業界です。中小企業が乱立していた昔とは違い、信頼できる大企業が増えました。新薬メーカーが子会社を作り、ジェネリック市場に参入してきています。

医薬品業界の中では給料は低めですが、それはMRの専門性があまり求められないので仕方がないところです。ビジネスとしては非常に有望なカテゴリーです。新薬メーカーは、巨額の開発費をかけて医薬品を開発しても元が取れない場合もあるという、少しギャンブルに近いような経営側面がありますが、ジェネリック医薬品メーカーは、すでに評価が定まった医薬品を扱うので、その失敗のリスクが少ないのです。

3.製薬会社が求める、MRに中途採用したい人材像

強い倫理観が要求されるのがMRという職業です。仕事の本質は「医薬品を通じて医療に貢献する」ことです。これを強く思い続けない限り続けられる職業ではありません。

普通の会社の営業であれば「自社の製品を買ってもらう」ことが営業活動です。しかしながら、MRは違います。「こんな患者には当社の医薬品を使うメリットがあります。」という、営業活動とは少し違う、情報提供です。

ですから、自社の医薬品を勧めるだけでなく、ドクターからなかなか治癒しない患者の相談を受けた場合、他社の医薬品を勧めることもしばしばです。営業マンではないのです。MRは医薬情報提供者です。MR(Medical Representative)は会社の医薬品の代表者という意味合いもあります。

どんな場合にでも効果の高い医薬品というものは存在しません。その使い分けの方法についてドクターに情報提供するのです。会社の教育や自分の勉強で知識を得て、それをドクターに提供し、ドクターが治療する。治療が成功すれば、その情報を本社や他の同僚、他のドクターにフィードバックする。それがMRの仕事です。

そうしてドクターからの信頼を勝ち取ることによって、結果的に営業数字が伸びるのです。逆に「売りつける」MRは行き詰って業界から去っていきます。

この「結果的に数字を達成する」までには非常に時間がかかります。しかしながら勝ち残っているMRは接待が得意な腰巾着MRではありません。今必要とされているのは医療チームの一員としてのMRなのです。

中途採用のMRとして必要なスキル

薬剤師の資格有無は実はあまり重要視されません。必要な教育は社内で月に一回受ける義務があるからです。MR認定資格といって、その資格を維持するためには月に一回、継続教育というものを受けなければならないのです。異業種からの転職の場合、このMR認定資格を所持していることはほとんどないので、詳しい説明は割愛します。

それよりも必要なスキルは「コミュニケーション能力」です。ドクターとのコミュニケーション、卸のMSとのコミュニケーション、他社MRとのコミュニケーション、その他挙げていけばキリがありません。

さらに「情報収集能力」です。中身が空っぽでは、いくらドクターと面会出来ても何もドクターに与えることはできません。日々医薬品情報、医療関連情報、他のドクターの情報などに精通し、それを提供することが求められるからです。

そして「行動力」。動かなければなにも始まりません。その日にはなんの役にも立たないかもしれない訪問をいつかチャンスが来ると信じて繰り返す強い意志の上での行動力が必要なのです。

MRは空振りが多いのです。最悪、一日の面会ドクターがゼロのときもあります。月末などの締め日を除いて、上司に叱責されることが多いのが面会するドクターの少なさです。

行動してドクターに合わなければ何も始まらないのです。たとえ今日は面会できなくても明日出来るかもしれない。

心が折れて、面会できなかったのに面会したと虚偽に日報を書き、それで上司の叱責を逃れるMRもいます。そういったMRは次の段階でサボるようになり、いずれ訪問すらしていなかったのが発覚してクビになります。

すぐに成果が得られなくても、必ず訪れるチャンスのために日々行動をし続ける力が大切なのです。

MRとして中途採用されるための適正とは?

適正については「決して諦めない」人がMRに向いています。MRの仕事の特殊性は「拘束時間は長いけど、仕事といえる時間は少ない」ことです。その仕事をしている時間、つまりドクターと面会している時間でいかに自分自身をアピールしていくか、そしてドクターの信頼を勝ち取るかが非常に難しいのです。

「面会」といっても、特に病院では1対1で椅子に座ってゆっくりと話せることはありません。廊下を歩いているドクターと歩きながら立ち話を数分だけ。これが普段の面会です。

これだけでは、信頼もなにもないですが、繰り返すことによってメーカー名と自分の名前はなんとなく憶えてくれるようになります。ただし前述したように、他社MRとの力関係があるので、なかなかドクターの懐に入ることは出来ません。

それでも続けていくのです。すると何かの拍子でドクターと1対1になる場面があります。そこで勝負するのです。そのドクターが必要としている情報を伝え、それに関して質問があればしめたものです。それを持って帰って後日伝える。そしてまた新たな質問や依頼を受ける。

これでやっとMRの仕事が出来るようになります。競争率の高いドクター相手だと1年かかることも珍しくありません。けれどもいつかくるチャンスを信じて、諦めずに訪問し続けるのです。

さらに言えば、ドクターを探し続けて空振りで一日が終わることも珍しいことではありません。

MRの辛さは「誰とも面会できないこと」なのです。ドクター、他社MRや看護師などの病院関係者と全く会話がなく、いろんな病院の廊下でただ立っているだけで一日が終わることがあります。

待つのが苦痛で病院から足が遠のくMRも実は多いのです。そしてサボってますますその病院から疎遠になり、それが発覚して解雇。先ほど述べたパターンです。

諦めずに待ち続けることは想像する以上に大変なことです。しかしながらそれが出来ないとMRの仕事は務まらないのです。

MRに中途採用されやすい年齢、性別は?

年齢について、特に異業種からの転職については新卒後2-3年のいわゆる第二新卒しかとらない企業がほとんどです。医薬情報という極めて専門的な知識を身に着けさせるためには若いほうが良いからです。また営業と似ていて、その内容はかなり違うのがMRという仕事なので、あまり前職に染まっていない人材が求められます。

性別については、ずいぶん前から女性MRの採用に企業は積極的です。「勤勉さ」「粘り強さ」は男性より女性の方が上と考える企業が多いからです。

医薬品メーカー別のMR中途採用状況

国内系新薬メーカー

中途採用は少なめです。やはり国内系ということで年功序列、終身雇用制の色合いが強く、入社してしまえば安定はしていますが、中途採用、特に異業種からの転職はあまり歓迎されない傾向にあります。たまに募集はありますが、合格率は数%の狭き門です。

外資系新薬メーカー

グローバルに新薬を開発しているので、その新薬を広めるためにMRは常に必要としています。一時期に比べて中途採用は減少したものの、国内系新薬メーカーと比べると、まだまだ採用枠は大きいです。

また募集時に「未経験歓迎」を掲げている会社も目立ちます。外資系メーカーの考えとしては、MR経験者というのは仕事を教える必要が少なく、教育のコストが少なくて済むというメリットがあることは承知しています。しかしながら所属していた会社に不満がある、あるいは成績不振で他社への転職を狙っているのかもしれません。その会社でエースクラスのMRなら転職しないからです。

それなら他業種で成功を収めている営業マンの方がポテンシャルは高いので、大きく化ける可能性があると考えるのです。

ジェネリック医薬品メーカー

異業種だから不利、ということはほとんどありません。ジェネリック市場の拡大により、必要なMRも増加傾向にあります。ただし、ジェネリックは既に評価の確立された医薬品なので、提供すべき情報が非常にすくなく、市場の拡大ほどMRは増えていません。

新薬MRとは基本的に内容が違うので、新薬MRになりたいからまずはジェネリック医薬品メーカーのMRに、という選択肢は得策ではありません。MRの仕事に惹かれるのではなく、安定した将来性の高い企業に転職するという人には向いている仕事と言えます。

正社員でなく派遣として他業界からMR業界に入れるか?

「コントラクトMR」と言って、MR派遣会社に登録し、必要な時にいろんな新薬企業に派遣されるというスタイルでのMRがあります。仕事をするたびにプロモーションする医薬品が違い、会社も違うことによってやり方も違うので大変な仕事です。

柔軟性が必要とされているため、異業種からの転職は積極的に受け入れています。また、いきなり新薬メーカーの転職よりもコントラクトMRから、派遣された企業にスカウトされることも多いのが魅力です。コントラクトMRの方が新薬メーカーより採用される確率は高めです。

4.MRへ転職に成功した場合に期待できる待遇

MRの年収について

医薬品メーカーの年収の高さに惹かれて転職を希望する人は多いと言えます。

平均年収は30代で

  • 外資系新薬メーカー…約1000万円
  • 国内系新薬メーカー(大手)…約800万円
  • ジェネリック医薬品メーカー(大手)…約500万円
  • コントラクトMR…約600万円

企業の業績によって、ばらつきはあるのでこの数字どおりとはなりませんが、外資系で生き残れば1000万円プレーヤーになることは決して夢ではありません。生き残れればですが。

MRの勤務時間について

一日のスケジュールを前述しましたが、朝の8時から夜の9時くらいまでが勤務時間です。決して短いとは言えません。ただし、他業種の営業職ならこれくらいは働いているので、MRだからといって異常に拘束時間が長いというわけではありません。

MRの休日や福利厚生について

大手なら外資系、国内系を問わず、福利厚生は非常に恵まれています。有給休暇も比較的取得しやすく、年間休日も多めです。医薬品メーカーから過労によって病人を出すのは企業イメージに関わることなので、メンタルヘルスケアにも積極的に力を入れています。

5.具体的なMR中途採用の選考内容

書類選考について

書類選考で問われるのはMRに必要なスキル、資質を持っているかです。

すなわち先に説明済みになりますが「コミュニケーション能力」「情報収集能力」「行動力」です。そのスキルを持って「決して諦めず」「強い倫理観で」遂行できる人物が晴れて中途採用されます。

特殊な成功体験は必要ありません。地味にこつこつと積み上げた実績が評価されることもあります。

また医薬品業界にいる人間は他業界のことはわからないので、「なにを」「どう売ったのか」「そのためにどんな工夫をしたか」「苦労したことは」などを簡潔にエントリーシートに書きましょう。内容よりむしろ、わかりやすく書いているかが重視されます。

志望動機はあなたがMRになぜ転職したいのかを簡潔に書くことです。

つまり

「なぜ医薬品業界に転職したいのか」

「なぜMRという職を目指すのか」

を相手が納得できる形で書きましょう。もしこれが書けなくて、ただ単に給料が高いからMRを目指したとしたら、残酷ですがあなたはMRに向いていません。

面接内容について

一次面接は応募者が多いので、集団面接のことが多いです。今までの職歴、自己PR、志望動機などありきたりなものを聞かれます。ただしここで問われるのは面接時の応対です。簡潔にわかりやすく、相手の心に響くように答えられるかです。

特に志望動機についてですが、集団面接ではみな似たような答えになりがちです。そこを、奇をてらわず、強い意志で、自分の言葉で伝えれば面接官に響きます。志望動機は「厳しい医薬品業界に身を置く覚悟」の表明なのです。

一次面接で聞かれることと二次面接や最終面接で聞かれることは同じです。ただし集団面接ではなく、面接官との1対1の面接になります。一番問われるのはやはり「志望動機」です。

前職での実績は実は面接官はあまり重視していません。なぜなら第二新卒が入社2-3年で上げた実績など評価に値しないと考えるからです。実績よりもポテンシャル、つまりその人となりと転職を希望する強い意志、覚悟の方が優先されるのです。

6.製薬会社MRに転職したい人のための具体的対策

未経験からMRに転職する場合の注意点

医薬品業界のことを全部調べるのは不可能ですが、可能な限り情報は収集しましょう。ただし、付け焼刃の知識で医薬品業界の専門用語を面接で口にすることは非常に危険です。MRがドクターになにかを話すときは間違いが許されないからです。

うろ覚えの知識で答えることはMRが一番してはならないことです。知ったかぶりはいけません。謙虚に学ぶ姿勢が問われるのです。

MRへの転職に有利となる資格

有利になる資格はあえて言えば薬剤師資格です。基本的な教育をしなくてよいからです。ただしそこまで重視されません。

英語のスキルは非常に役に立ちます。特に外資系新薬メーカーの場合、本社からの指示が英語であることがあります。また、論文も英語の論文が多いです。翻訳はついているものの、やはり原文で読めるのはアドバンテージであるので英語は役に立ちます。

また将来出世して本社(日本支社)に配属になった場合、社内の公用語は英語であることが多いので、英語は必須ではないですが、むしろ薬剤師資格より重視されます。

MRへの転職に有利となる前職、経験

第二新卒での中途採用がほとんどなので、有利になる前職というのは特にありません。しいていうなら営業職ですが、「売り込み癖」を嫌う会社もあるので、一概に有利とはいえません。

ただし、コミュニケーション能力は必須なので、プログラマーなど、人を相手としない職業からの転職は非常に厳しいと言えます。

7.MR希望者のための転職エージェントの選びかた

転職支援の依頼をした方が良いエージェントのタイプは?

まず、大手であることが大前提です。製薬メーカーは一旦中途採用をすると決めたら、その採用費用には多額をかけます。

ただし、時間はかけられません。オープンに募集をかければ何百人の応募が来てしまい、人事部がパンクしてしまいます。

ですから、「非公開求人」にする場合が多くなります。言い換えれば「非公開求人」を多数抱えているエージェントは良い案件を持っているということになるのです。エージェントのサイトに「医薬品業界特設サイト」などがあるエージェントは医薬品メーカーへの転職に強いと言えます。

この求人に辿り着くにはエージェントの担当者という第一関門を通過しなければなりません。担当者を製薬メーカーの面接官だと思い懸命にアピールして求人を紹介してもらえるようにするのです。エージェントはその際に適切なアドバイスを与えます。そして紹介となると、エージェントの担当者からの口添えもあるので、有利に働くのです。

転職支援の依頼を避けるべきエージェントのタイプは?

エージェントへの登録数に制限はありませんが、いったんあるエージェントを通して、自分の希望する医薬品メーカーに応募して不採用となれば、別のエージェントを通して再度応募ということは、当たり前ですができません。だからエージェントの選択が重要なのです。

エージェントのサイトに医薬品業界特別サイトやMR特設サイトがない、あるいはあっても自分で調べられそうな内容である。そんなエージェントは、医薬品メーカーにあまり強くないエージェントと言えアドバイスが期待できません。避けた方が賢明でしょう。

MRに転職希望のあなたが、エージェントにしっかりと伝えるべき内容は?

何度も繰り返しになりますが、重要なのは

「何故、医薬品メーカーなのか」(業界の選択)

「何故、MRなのか」(職の選択)

です。この2つについて極端な話、1時間でも話せるくらいに自分の心に落とし込むことが出来たなら、エージェントにもその気持ちは伝わります。なんとかしてやろうと適切なアドバイスをもらうことも可能です。

8.製薬会社MRへの転職方法 =まとめ=

異業界から製薬会社のMRに転職するのは決して簡単なことではありません。また転職できたとしても、その仕事は非常にハードなものであり、外資系では給与が高いものの、決して安定した仕事ではありません。

それでも転職したいという強い志望動機と製薬業界に身を置く覚悟を持って転職活動に臨めば、それが叶うことに少しずつ近づきます。決して諦めない心を持つことだと、私は信じています。

「それでもMRになりたい!」という方に、是非この記事を有益な情報の1つとして活用していただければ、私もうれしいです。

製薬会社MRに転職するもよし、諦めるもよし…人生の選択肢は常にあなた自身が持っている

あなたの人生を変えるために、まず一番注目すべきことは「本当にMRになりたいのならば、躊躇せずにまずはチャレンジをしてみるということです。

「よく考えたら、私は自分の会社以外のことを全く知らない」というケースも非常に多いようで、勇気を出して一歩外に踏み出せば大きな海が広がっているということを、改めて考えてみてはどうでしょうか。

兎に角、どうしても今の会社を辞める決心がつかないときは「別に辞めればいい」「辞めたっていいんだ」「自分は自由に人生を選択できるんだ」と割り切ること。

周囲からの目を気にしたり、あなたの人生と無関係な上司のメンツを立てて、自分の人生を後回しにしてしまう思考こそが「今の職場を辞められなくなってしまう」ことの最大原因であり、悩みをより深くして人生を間違えてしまう事につながります。

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人生の救済策2:転職を希望するなら、業界内でも「優秀なコンサル」が揃う転職エージェントのリクルートエージェントを利用すべき

今現在の職場を辞めたい人には、転職を支援してくれるプロフェッショナル、転職エージェント(リクルートエージェント)の利用がおすすめです。

他業種にしても同業種にしても、「今の仕事を辞めて転職したい」と考えている方をプロが徹底的にサポートしてくれます。

リクルートエージェントの転職支援にはどんな特徴があるのか見ていきましょう。

リクルートエージェントが他社と比較して優れている評価ポイント

非公開求人を含む多数の求人からマッチングして紹介してくれる
・人事担当者を惹き付ける履歴書や職務経歴書の書き方を指導してくれる
内定獲得率を高くするために徹底した面接対策が可能
・自分を最大限にアピールするためのノウハウを提供してくれる
人材紹介利用者層にもアプローチできる

これらのサポートをプロのキャリアアドバイザーと分野別に特化したコンサルタントが行ってくれるので、効率良く転職活動を進められるのです。

同業種への転職はもちろんですが、あなたが他業種へと転職すると決めた場合は、同業内の転職よりも多少ハードルが高くなります。

そんな時に一人で取り組むのではなく、リクルートエージェントの転職支援サービスを利用すれば内定獲得率を上げられるのです。

転職サイトも転職エージェントも完全に利用料金は無料なので、希望の職種に就きたいと考えている方はリクルートエージェントへと無料登録してみてください。

今すぐに転職する気がなくとも、いつか来る転職の日のための情報入手目的での「お試し登録」もOKです。同社の担当エージェントは、無理に転職を急かさずに、じっくりとあなたの話に耳を傾けてくれますよ。

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既にリクルートエージェントに登録済みの方や、絶対に転職失敗したくないので2重でサポートを受けたいとお考えの方は、マイナビサポートへの無料同時登録をすることで、2重の保険として転職成功の可能性を高めることができます。







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