キャリア構築における転職の重要性とは? – 戦略的に会社を辞める転職技術

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越川正志

越川正志

有力な転職コーディネーターと協力する形で、某電力会社から某大手総合商社に転職を成功させました。商社へ転職希望の方は、私の転職成功例と方法論を、是非参考にしてみてください。

皆さんは、「転職」という言葉に、どんなイメージを持っていますか?
経験したことがない人は、よく分からないとか、何となく不安という感じでしょうか。

少し、具体的に転職を視野に入れている方は、その背景にあるのは、現職での処遇への不満、上司や同僚との人間関係などで、閉塞感を感じていて、そこからなんとか脱却したいという感じでしょうか。

要するに、現職では、外部環境の問題で、自分の実力が十分に発揮できていなくて、環境を変えて、社外にでれば、自分によりマッチしていて、やりがいもある仕事がいろいろあるのではないか?という漠然として想像をされているのかもしれません。
でも、これは、ないものをねだる、いわゆる”青鳥症候群”かもしれませんし、頭で考えているだけでは、結局、分からず、悶々とする感じでしょうか。

米国ビジネススクールの教え、東大柳川教授の40才定年制の振り返り

以前の記事でもご紹介させていただきましたが、私が10年ほど前に留学した米国の某Topビジネススクールでは、学生に対して、現状の継続(Plan A)、現状の改善(Plan B)、それに現状からのExit(Plan C)を比較検討することを繰り返し教えていて、それもできるだけ定量的、定性的に総合的に考える習慣を学生に植え付けようとしていました。

複線的なキャリア構築とは? - 戦略的に会社を辞める転職技術
厳しい時代の転職キャリア構築法とは? この10年くらいの間に東京電力、ソニー、東芝などの名だたる大企業でも、不祥事、業績不振などで大規...

この教えは、キャリアだけでなく、個人の生活全般にも関わる話ですが、キャリア構築にあてはめて考えると、Plan Aだけで考え、現状の延長線上にキャリアを構築するしかないと考えるのは、イメージとしては、電車のレールがずっと単線で続く、単線型のキャリアだと言えます。

想像できるように道中では、突然、台風の強風に襲われたり、線路の上に土砂がかぶさっていて進行の障害になっていたり…いろいろなトラブルが何十年というキャリアの道程では想定されます。そういうトラブルが起きた時、すぐに飛び移れる別のレールが並行して何本か走っていたら、いざとなったら、飛び移ればいいわけですね。

東大の柳川先生の教える40才定年制も同じで、複線型の生き方を提唱されています。

東大柳川教授の40才定年制 - 戦略的に会社を辞める転職技術
皆さんは、今、どんな組織でお仕事をされていますか? 私は、6年ほど前に新卒で入社した前職の某大手企業から、現職に転職しましたが...

AIやIoTなどの技術革新が急速に進む一方で、超高齢化社会を迎え、年金などの給付年齢も引き上げられていくので、これまでのいわゆる定年の60才とか65才はどんどん引き上げらえていくでしょうから、大学を出て、新卒で入社してやってきた知見、資格などだけでずっとやっていくのは現実的ではないので、40才くらいで一度、今後を見据えて、これまでの経験、人脈を整理するとともに必要な知識を身に着けて、”再スタート”すべきという教えだと解釈しています。

自分自身の転職経験と反省

私は、6年ほど前に完全に想定外の状態で、突然発生した前職の不祥事、トラブルを機に期せずして、急に転職活動を始め、たった数か月で、転職先を決めることになりました。

上記の複線的なキャリア構築の発想をしていなかったことの端的な表れですが、現職でずっとキャリアを積んでいく前提で考えていて、その当時、担当していていた仕事も忙しかったこともあり、突然、襲ったトラブルを受け、冷静に現職に留まることと、それ以外の選択肢を考えることができず、とにかく、早く転職先を探そうというマインドに陥っていました。

今、振り返ると、現職(今の会社)への転職自体は、それほど悪い選択ではなかったと考えていますが、たまたま、私が転職活動をしたタイミングで、現職に求人ニーズがあり、その求人ニーズをこれもたまたま知り合うことのできた転職エージェントさんがうまく把握して、つないでくれたのが、ラッキーだったという感じでした。

選考自体は、とんとん拍子で進み、1か月強で4回の面接で内定が出たわけですが、成り行き任せだった感が強く、処遇条件(給与、社宅など)他、あとから後悔する部分はいろいろありましたし、ばたばたと戦略なきまま、転職活動を始めたので、他の転職候補先とじっくり比較検討することもできませんでした。
転職自体を後悔していませんが、あのまま、前職に残っていたら、どうだったかなと、ふと、思うところもあります。(これも複数の選択肢を比較検討できなかった”後遺症”だと思います。)

反省をふまえたアドバイス

上記の転職経験もふまえて、皆さんにまず、アドバイスさせていただきたいのは、現職で今の仕事をすること自体を当たり前のこととは捉え、”ぬるま湯のゆでがえる”状態で、なんとなく定年まで仕事ができるだろうとPlan Aの一本足打法で考えるのは危険だということです。

現職の仕事は何年、何十年もやってきたから、惰性で、よく分かっていると、思い込み、思考停止状態になっていないでしょうか?

逆に現状に不満があっても、十分な情報収集もしないまま、すぐに現職を辞めて、転職という短絡的な方向に現状回避することなく、Plan Bにあたる現職でのキャリアチェンジの可能性も追及してみてほしいということです。

現職に不満があった場合、現状(Plan A)を打破し、状況改善して他にやれることがないかとう模索(Plan B)を徹底的に、突き詰めて、考えたと自信をもって言い切れるでしょうか?

転職すれば、すべてHappyになれるわけではない

転職で、すべてが解決するという発想は無理があり、現職から逃げ出して、別のところに行っても、組織で働く以上は上司、同僚との人間関係の悩みはどこまでも尽きないものでしょうし、足の引っ張り合いやら出世競争やら、社内政治もいろいろありますよね。

少し、厳しい言い方ですが、現職で、人間関係なども含め、実力が発揮できないとしたら、転職しても、また、同じことが起きる可能性はそれなりにあると考えるべきです。
そして、今の会社で越えられない障害があるとしたら、転職した先の別の会社でそれが解決できるという保証もないはずです。(こちらは、ケースバイケースかもしれませんが)

逆に少々、達観した考え方かもしれませんが、保守的で、守りに入り、組織としてのダイナミズムを喪失している会社でも、今日この時点で、社会に存在しているということは、何らかの存在意義があり、そこで働く意味も必ず、あるということかもしれません。

Plan Bの模索について

私も6年ほど前に転職して最初の1年ほどは、初めての転職でもあり、10年超在籍した前職と現職の仕事の違い、それに転職にあたり引っ越しもし、住環境も変わりました。
さらに子供が生まれたこともあり、いろいろな変化が一度に起き、環境変化への対応で、精一杯でした。

そんなこんなで、なかなか、自分の現状、将来に関して考える余裕がなかったのですが転職から2年半ほど経った頃から、パワハラ上司にも遭遇し、仕事自体もなかなか自分のやりたいことができないもどかしさ、葛藤を抱えていたこともあり、少し、冷静に考え、いわゆる複線的なキャリア構築を意識して、動き出し、今に至ります。

3-4年ほど前の当時(そして今もですが)やりたいと考えていた仕事は、規制緩和に伴い、ビジネス機会がいろいろ出てきていた分野で、現職の競合先もどんどん参画している状況でした。

この分野は、私のこれまでの前職時代を含めた人脈や知見をフルに活かせる分野なのですが、現職では、過去、組織長がやりたがらなかった経緯もあり、組織として、前向きに検討する体制がなかったわけですが、辛抱強く、関連情報の収集もし、社内の同じ考え方を持つプロパーのベテランの方と一緒に情報発信をしながら、応援してくれる人を増やす活動をあれこれしました。

その結果、新しい組織が立ち上がり、この分野を専任で検討することがきまり、私も異動して新組織で仕事をすることになりました。

Plan C(転職)との兼ね合い

上記のように3-4年前の当時、現職で担当していた仕事(Plan A)に飽き足らず、やりたい仕事を模索し、新組織を立ち上げるというPlan Bを何とか実現したわけですが、実は、新組織が立ち上がるという楽観的な見通しが持てない時期が2年ほど続いたので、前回の戦略なき転職活動の反省をふまえ、転職活動も並行して行っていました。

具体的な転職活動に関しては、別の記事で詳しくご紹介させていただければと思いますが、信頼できる転職エージェントさんを探すことが最優先と考え、某転職サイト(転職候補者は無料でサイトを利用できるところがほとんどの中で、利用が有料で、真剣に転職活動をしている人の比率が高いと評判のところ)を利用して、転職エージェントさん探しから始めました。

2年ほどかけて、転職エージェントさんを探し、最初はメールでやり取りをしながら、今すぐに転職しない場合でも腰を据えて、お付き合いしてくれそうなエージェントさんに目星をつけて、主に平日のお昼に会社そばで、ランチをご馳走になりながら、面談し、自分の希望を伝えながら、いいポジションがあったら、声をかけてもらい、応募して、面接を受けていました。

自分のことを理解した上で、ポジションの紹介をしてくれるため、マッチング度も高く、

ほぼすべて、書類選考を通り、面接に呼ばれ、この3年ほどの間で、かれこれ、5社から内定をもらいました。
半年に一度くらいの感覚で内定をもらい、その都度、現職に残って、そのままの仕事をするPlan A、当日はどれくらい確率があるかの想定ベースでのPlan Bとの比較検討をし、結果的に5社の内定は見送り、現職で新組織が立ち上がり、やりたかった仕事ができるPlan Bを選択肢し、今に至ります。

Plan BとCの兼ね合い

これは、転職活動をしてみて、痛感したのですが、面接を受けると、必ず、なぜ、転職したいのかという質問に遭遇します。
面接している企業側からすると、性格や能力他で問題があったり、単に現実逃避傾向が強くて、今の仕事が嫌で転職しようとしているだけで、自分の会社に来ても、同じ問題が起きて、きちんと戦力となって働けないのではないか?という疑念も持っているわけです。

この質問に対して、上司や同僚との人間関係や処遇の話など、現職への不満を前面に出した回答は望ましくなく(上記の面接側の疑念を何も払拭できないどころか、むしろ、この現状逃避傾向の強い人を採用して大丈夫だろうか、ちゃんと定着して戦力になってくれるだろうか?との心配な感情を増幅しかねません)、やはり、王道の回答は、現職でやりたい仕事をできるように様々な努力をして、その過程で成果もきちんとあげていて、高く評価はされているが、自分自身が本当にやりたいことを実現するためには、現職に留まるより、社外に出た方がいいと考えていて、そのポジションが面接を受けている会社にあると考えているという説明の仕方なのだと思います。

つまり、現職で与えられた仕事(Plan A)でベストを尽くし、その上で、現職でやりたい仕事をできるように様々な働きかけをするPlan Bも必死に行い、やはり、それでも自分の本来できることは、社外にあるので、転職というPlan Cを考えて言うという説明をできることが面接を乗り切るという意味でも重要ですし、何よりも、自分自身の納得感、今後の選択に関しての自信を持つという意味でも、現職でやれることは、多少無理をして、いろいろ軋轢が生じたとしてもやり尽くしておくべきだと強く感じています。

まとめ

私自身、前職からの転職活動に対して、行き当たりばったりだったとの反省もあり、複線的なキャリア構築を意識して、現職でやりたい仕事を模索する努力と、一方で、社外に活躍の場を探す転職活動を今も並行して行っています。

なんとなく、現職で頑張ることと、転職活動を同時に行うのは、矛盾している部分もあるように最初は感じるかもしれませんが、会社という組織は、一人一人の組織構成員がいなくてもいくらでも代替の人は探せますし、構成員にすぎない我々のこうしたいという意思だけでは、組織が思うように動かないことは多々あるのが、世の常です。

現職で、自分のやりたいことを主張するには、認めてもらえないなら、転職してそれをやればいいという選択肢を胸に抱えているかどうかで、覚悟の決まり具合も変わると思います。
そういう意味では、Plan A, B, Cはばらばらのものではなく、相互につながっていますし、その相互につながっているという意識をもって、それぞれの選択肢を自分がベストと思える状態にする努力はした上で、比較検討しながら、進むべき道を選んでいくというのが我々が取るべき道で、冒頭で書いた米国ビジネススクール、東大柳川教授の40才定年制で提唱されている複線的な生き方につながるのではないかと思います。

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