転職にまつわる様々な数値 – 戦略的に会社を辞める転職技術

シェアする

  • このエントリーをはてなブックマークに追加




The following two tabs change content below.
越川正志

越川正志

有力な転職コーディネーターと協力する形で、某電力会社から某大手総合商社に転職を成功させました。商社へ転職希望の方は、私の転職成功例と方法論を、是非参考にしてみてください。

私は、6年ほどまでに前職のトラブルをきっかけに現職に転職しましたが、その時の転職活動は、想定外のトラブルでもあったので、準備ができておらず、情報収集も手探りで戦略的ではなく、応募の仕方や面接対策も行き当たりばったりで、現職に入社できたので結果オーライではあったものの、綱渡り的な感じで、反省点もいろいろ残るものでした。

この6年前の転職活動の反省もふまえ、3年ほど前から、現職ありきではない複線的なキャリア構築を意識し、普段から常に半年から1年先くらい先に転職するつもりで、転職エージェントさんとメールやお昼にご飯をご一緒しながら、情報交換のやりとりをしたり、機会があれば、企業の面接を受けたりもしています。

前回のように前職の会社の想定外のトラブルという外部環境の変化に起因して、急遽、転職活動を始めたのとは違い、また、二度目の転職活動ということもあり、もし、いいポジションが見つからなければ、今すぐに転職しなくてもいいという心のゆとりもある(実際にこの3年ほどで内定も4社からもらいました。結果的には現職との比較で、転職には至っていません)ので、転職エージェントさん探しから腰を据えて行っています。

そして、信頼関係を構築し、腹を割って意見交換ができ、業界の裏話を聞ける関係にもある転職エージェントさんが3名ほど、確保できています。

この3名の転職エージェントさんとはこの数年、折に触れて、お会いし、いろいろな業界の話を聞いたりしていますので、今回は、転職にまつわる意外な?数字とその背景いうお題で記事を書いてみたいと思います。

転職業界のあれこれ、転職活動の重要なパートナーの転職エージェントさんの所属会社のこと、転職エージェントさんの立ち位置なども理解すると転職活動もより効率的に進められるかと思いますので、是非、ご参考にしてください。




転職希望者、転職者の数は?

  • 就業人口に占める転職希望のある人の割合は、およそ10%で推計600-700万人。
  • 年間の転職者数は280-350万人のレンジ。

280-350万人という絶対数を見ると、一瞬、数が多いようにも感じますが、就業人口に占める割合を考えると、転職がキャリア構築の手段として、定着している欧米と比べるとまだまだ、日本の転職率自体はかなり低いようです。

でも、転職希望のある人の割合が就業人口の1割というのは、現職に対して、不満、不平があったり、前向きな意味で、キャリアチェンジを考えている人がこれだけいるということで、この数値自体はそれなりに多いなあという印象です。
ただ、実際に転職エージェントさんと面談したり、書類で応募したり、面接を受けるなどの転職活動のアクションを取っている人の割合がどれくらいなのかは興味深いところではあります。

そこまでの統計値はないので、分かりませんが、思ったことを具体的なアクションとして動ける人って、それほど多くないのが実情かなと思います。
というのは、以前の記事にも書いたように特に日本の場合、転職経験者が少なく、いざ転職活動をしようと思った時に取るべきアクションが分からず、相談する相手も身の回りにほとんどいないというケースが多く(転職者側のギャップ)、それが、転職する人の実数が少ない大きな要因となっていると想定されるからです。

いずれにしても、就業人口の1割が潜在的な転職候補者と考えると、転職業界もまだまだ、成長余地があると思いますし、少し、引いた立場から考えると、会社というシステム自体が個人の自己実現の場としては、うまく機能していない実情も垣間見えるような気がします。

転職支援会社

  • いわゆる転職エージェントさんを活用する人材紹介は「ホワイトカラーかつ転職エージェントさんに紹介料を払えるというそれなりの規模の会社」で全体の約2%程度

母集団を変えると数値ががらりと変わるという統計の罠的な話で、今回の場合、例えば年収を600万円以上等の母集団を対象にして集計すると、転職エージェントさん経由の紹介割合は、大幅に上がると思いますが、転職市場全体としては、年間で、およそ280-350万人の転職者の2%にあたる5.6-7万人が転職エージェント会社経由で転職しているという感じでしょうか。
この数値、意外に少ないなという感じがするのは私だけでしょうか?

ここからは、転職エージェントさんの所属会社の転職支援会社のことを整理してみたいと思います。

転職支援会社の中では、皆さんも聞いたことのあるリクルートとインテリジェンス(今はパソナグループですね)の2社で、転職市場の60~70%のシェアを占める寡占状態にあるようです。

この2社の市場シェアをすごいですね。
ただ、私の感覚では、JACリクルートメントも年収600万円超の転職市場ではかなりの存在感(転職エージェント数、案件紹介数)があるような肌感覚もありますので、多少、違和感もあります。

私の経験上、大手転職支援会社は、転職候補者のことをよく理解して、確度の高いポジションを紹介するという”質“重視の対応というよりは、最初の面談でその時点で出ている求人票を20-30枚くらいくれて、さあ、どんどん応募しましょうと”量”重視で、下手な鉄砲も数打てば当たるという感じなので、あまり好感が持てないところはあります。

ただ、大手転職支援会社には、求人情報が集まっているというのは事実で、その時点での自分が応募できそうな求人情報のおおよその全体観を短時間に把握できることにはそれなりに意味があるので、大手転職支援会社ともうまくおつきあいして、関連情報は積極的に取るようにした方がいいと思います。
(ただ、求人票をたくさんもらえても、過度な期待は禁物です。そうした公開求人は、かなりの競争率になるので、書類選考を通過しないケースもかなりあるというのが、私の経験上の感覚です。)

転職支援会社自体は、リクルートやインテリジェンスなどの大手以外にも1人オフィスでやっている個人事業主も含めると、会社数が2万社を超えるとも言われるある意味、玉石混交の業界です。

私のお勧めは、大手の転職支援会社と中小(10名くらいの規模のところでフットワーク軽く、親身になって対応してくれるところ)の転職支援会社をうまく組み合わせて、目的によって、ケースバイケースで使い分けていく方法です
(転職エージェント会社のうまい活用方法という内容の記事で、ご紹介させていただこうと思いますので、お楽しみに)

転職業界自体は、景気の波にもかなり影響される世界で(求人自体が増えたり、減ったりするので当然ですが)、例えば、リーマンショック前は、数千万円から場合によっては、1億円を超える年収の金融業界の人が、同業界の他社へ転職するケースが頻繁にあり、金融特化型の転職エージェントさんは大忙しだったようです。

しかし、リーマンショック後、金融業界の求人は一気に冷え込み、リストラの嵐が吹き荒れ、私の大学時代の知人で外資系の投資銀行に勤務していた数名もリストラされたりもしていました。厳しい世界ですね。

リーマンショック前に金融業界に特化していた転職支援会社はリーマンショックの影響をもろに受けて、多くが経営難になり、倒産したところもかなりあったようです。
その後、金融業界特化型のような形で専門業界を決め打ちで特化せずに、リスクヘッジの観点で、いろいろな業界を広く浅くカバーする転職支援会社が増えているようです。

これは我々、転職候補者目線では、良しあしあり、異業界、異業種への転職を考える場合には広い業界をカバーしてくれている転職エージェントさんは役に立ちますが、逆にある業界の深い情報が欲しい時、業界特有の問題で悩んだ時に本当の意味で理解して対応してくれる転職エージェントさんが減ったとも言え、悩ましい問題です。

私自身は、自分が転職を希望する業界に深い知見を有する転職エージェントさんが少ないので、信頼でき、謙虚に勉強しようというスタンスのエージェントさんにこちらから業界の話をしたりして、啓蒙活動的なこともたまにしています。

そういうInputをしておくことで、転職エージェントさんも適切なアンテナを立てて、情報収集することができ、何度か、私の想定通りに企業側の潜在的な採用ニーズを引き出して、面接につなげてくれたこともありました。
転職エージェントさん任せにせずに協働で進めていくスタンスを取れば、専門性が必ずしも高くない転職エージェントさんでもうまく機能してくれるケースはあると思います。
(信頼関係、相性の良しあしは、クリアできていないとさすがに無理ですが)

転職支援会社以外のルート

  • 転職支援会社以外のルートで転職が決まるケースは、求人広告:27%, ハローワーク:29%, 縁故: 24%,前職からの出向等:4%,その他(学校経由等):14%

転職支援会社以外のルートという意味では、ハローワークは、知人の利用者の話を聞くと、お役所的な仕事ぶりで、転職を真剣に考えている人に対して、親身の対応ができていない面もかなりあるとの批判も耳にしますが、全体における割合としては、30%近くになるのが意外な感じもしましたが、それなりに利用者もいて、転職にもつながっているのですね。

それ以外では、縁故での入社も20%超となっています。
これは、想像ですが、30代後半を過ぎて、40代,50代となると、それまでに仕事で一緒に汗をかいたことのある同じ会社の先輩、同僚、後輩なども増えますし、社外の方と仕事でご一緒するケースも増えて、仕事ぶりや人柄が評価されて、個人的に転職のお誘いを受ける機会も増えることが、この数値に表れているのかなと推測します。

私も40才を超えてから、転職エージェントさん経由でのポジションの紹介に加えて、昔、お仕事をご一緒した方からのお声がけが増えてきた印象があります。
そういう形で、会社とは関係ないところで声をかけてもらえるのは、自分なりに一生懸命仕事をしてきたことに対しての何よりの評価だと感じますし、経験上、社内の人よりも社外の人、特に業界経験の長い人ほど、他の会社の人の仕事ぶりをよく見ている印象があり、そういう方から声がかかるような仕事の仕方、お付き合いの仕方をしていきたいものだと最近、強く感じています。

転職の決定率

  • 大手転職支援会社の場合、転職者との面談数に対しての転職の決定率は7%程度

この転職決定率の数値をある転職エージェントさんに聞いたときは、かなり低い印象で驚きましたが、別の転職エージェントさんも10%を切る水準で違和感ないとのことだったので、これくらいが実情なんだと思います。

思いだしていただきたいのですが、以前の記事でも書いた転職業界特有の3つのギャップがあるわけです。
おさらいに振り返ると、

  1. 企業側で、現場の採用部署が自分たちの採用ニーズをうまく整理して伝えきれない、人事担当者も現場経験不足で現場の採用ニーズを正確に転職エージェントさんに伝えきれない等)
  2. 転職支援会社側の体制の問題(企業側と転職者側を別の担当者が担当する等)
  3. 転職者側のマインドの問題(要するにまだまだ、人材流動性の低い日本では、転職経験者自体がそれほど多くなく、転職活動に踏み切り、面接を受けて、ようやく内定をもらっても、最後の最後で二の足を踏むケースもそれなりにあるわけです)

と転職業界特有の3つの大きなギャップがあることを考えると、この7%という転職決定率の数値は、これくらいというのが実情なのだと思います。

転職支援会社目線に立つと、1人の転職が成立した場合に企業側からもらえる紹介料が年収の20-30%という水準なので、転職者の平均年収が800万円として、1人の転職決定で企業からもらえる紹介料は200万円くらいとなります。

転職エージェントさんの人件費、会社の諸経費を考えると、転職エージェントさん一人当たりで、月に2人の転職が成立している必要があり、7%という転職決定率から逆算すると、単純計算えは、1日2人くらいの面談をこなしていく必要があり、かなりの数という印象です。
(もちろん、これまでに面談対応した人が数か月、場合によっては一年越しで転職するケースもあるでしょうから、毎日2名との面談が必要ということではないと思いますが)

ただ、転職候補者を年齢などで絞り込み、対応する転職者の母集団を最初から限定することで量よりも質できめ細やかな対応している中小転職支援会社で、転職決定率35%以上を達成しているところもあるようなので、そうした転職支援会社も併用していくといいかもしれませんね。(年齢が30代前半まで等の条件にしているようなので、一定の条件付きではありますが)

スポンサーリンク