転職エージェント活用のメリット5選 – 戦略的に会社を辞める転職技術

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越川正志

越川正志

有力な転職コーディネーターと協力する形で、某電力会社から某大手総合商社に転職を成功させました。商社へ転職希望の方は、私の転職成功例と方法論を、是非参考にしてみてください。

皆さんは、転職エージェントのうまい”使い方”のイメージはお持ちですか?

使い方というと、人をモノのように扱うようにも聞こえて語弊があるかもしれませんが、そこは前回の記事で書いた転職エージェントとのうまいお付き合いの仕方でも書いたように相手のことを一人の人間としてきちんと対応して、信頼関係を構築する努力はしながら、転職候補者の立場の自分と転職を支援することで企業側から紹介料をもらうことをなりわいとしていう転職エージェントとの立ち位置、役割を考えながら、うまく連携して、動いていくということとご理解下さい。




転職エージェントを活用する5つの主なメリット

私の経験上、主に下記の観点で、30,40代の年収が800万円以上くらいのポジションに転職を考える場合は、特に転職エージェントを活用された方がいいように思います。

1.求人先企業の面接に関しての情報(面接の回数、面接者、主な質問事項、SPI試験の有無、選考プロセスの流れや全体のスケジュール感等)や選考の判断基準、留意事項などを過去の転職支援の経験もふまえて、アドバイスしてもらえること

2.履歴書、職務履歴書などの応募書類の提出から始まり、SPI試験、面接の日時などの調整やアレンジという秘書的な業務、あとは、内定時の条件交渉、内定を辞退する場合のやり取りなど、企業側とのやり取り全般をしてもらえること

3.今すぐに転職することを想定していない場合でも、転職業界の動向などの情報をupdateしてくれ、希望すれば、個人個人のこれまでのキャリアの棚卸しの手伝い、今後のキャリアの方向性の検討などのキャリア相談にのってもらえること

4.コストの問題や緊急の求人で、求人広告を出せないような、非公開の求人情報の相談を転職エージェントが受けるケースもあり、求人前の段階で企業の潜在的な求人ニーズをくみ上げたり、お付き合いの深い企業に提案型で転職候補者の売り込みをしてくれること。(関連しますが、企業側の内部情報などを含めて、情報共有してもらえる可能性もあること)

5.転職エージェントの転職候補者の適性分析や過去の業歴等をふまえ、転職者候補者が当初、想定していなかった求人に出会える可能性があること

以下で上記の1、2、4、その他に分けて、補足説明していきたいと思います。

求人先企業の選考関連の情報の入手、分析、事前input

まず、転職を考える企業の選考プロセスの全般、個別には面接の回数、面接官が誰か、よく聞かれる質問にどのようなものがあるか等の情報を入手、分析の上、共有してもらうというのが、転職エージェントに期待したい基本的な役割となります。
こうした転職活動の入口部分で関連情報を的確にinputしてもらうことで、現職の仕事の状況もふまえた面接のスケジューリングのイメージなども持つことができます。

過去にその企業の求人で動いたことがあると、人事担当者の傾向なども把握していることが多いですし、場合によっては、過去に転職斡旋した人経由で、企業側の面接官のキャリアや性格などの情報を事前に入手して、面接前にinputしてくれるようなかゆいところに手が届く対応をしてくれる転職エージェントもたまにいます。

そこまでしてくれると、転職活動をしている立場では、本当に心強いですし、面接前にいろいろと情報収集の上、心の準備もして万全の形で面接に臨むこともできます。
(私の場合も、現職への転職時に面接で、サポートしてくれた転職エージェントが、毎回、事前に面接官を特定して、それぞれの方の過去の職歴や主な特徴をInputしてくれたので、安心して面接に臨むことができ、よい結果に結びつきました。)

選考プロセス全般に関しての窓口機能

職務履歴書、履歴書の提出か始まる選考プロセスで、転職エージェントはいわゆる秘書的な諸調整、アレンジをしてくれます。
例えば、書類提出後、企業側からの連絡がない場合、状況確認の連絡をしてくれたり、書類選考を通過したら、面接の日程調整をしてくれたり等、様々な企業側とのやり取りをしてくれます。

フルタイムで仕事をしている場合、こうした企業側とのやり取りを迅速に行うのは難しいケースが往々にしてあると思いますので(日中の業務時間中にそうした企業側とのやり取りを転職候補者自らが、電話やメールで適宜するのは難しいですし、間違いが起きやすいと思います。)、こうした秘書的な対応を代行して、適宜、進めてくれるのは助かると思います。

現職の仕事との兼ね合いで、転職時期を調整したい場合なども、面接のタイミングをうまく調整して(後ろ倒しにして)内定をもらう時期をコントロールしたり、内定受領後の入社までの期間を企業側と調整してくれたりもします
(通常は内定受領後、2-3ヶ月で入社という条件になるのですが、私の場合、転職エージェントがうまく調整してくれて、半年くらい、入社までの期間を延長してもらえたケースもありました。)

転職エージェントと連携した求人ニーズの掘り起こし

自分のことをよく理解してもらい、ポジションの紹介を受けるようになったら、気になるポジションにはどんどん応募していけばいいと思いますが、なかなかぴんとくるポジションの紹介が来ないケースも往々にしてあります。

例えば、今、海外の仕事をしていて、国内の仕事に軸足を移したいというような場合、分かりやすいのは、今、やっている海外関連の仕事と近いポジションとなるので、そうしたポジションの紹介が来やすい傾向があります。

そういう時に単に国内の仕事ができるポジションを紹介してくれと言っても、転職エージェントは必ずしも、業界のことに詳しいわけでもないですし、企業側の求人ニーズをうまく把握できるかは、これまでの業界の知見、企業側との人脈などにもよりますので、あまり期待できないケースもよくあります。

そうした背景もきちんと理解した上で、うまいやり方は、自分なりに情報収集して、業容拡大を計画して求人ニーズのありそうな会社、あと、競合先が求人をしているような会社をいくつか探してきて、会社名を特定して、転職エージェントにそうした会社とコネがないか確認し、少し、腰を据えて、機会をみつけて、人事担当者などと話をしてもらうのも手だと思います。

その際に、転職者側で、普段の業務などを通じて、理解している業界動向や会社の戦略などをinputして、この会社にこういう求人ニーズがあるかもしれないという”仮説”を出してあげて、検証してもらうという形も自分で考えて動いてくれる転職エージェントには有効だと思います。

実は、こうした求人ニーズの掘り起こしアプローチは、かなり効果的です。

といいますのは、求人ニーズが顕在化すると、当然、競争も激化するわけですが、まだ、潜在的な段階で、転職エージェントからこんなスペックの転職候補者がいますよと企業側にアプローチしてもらい、求人ニーズが出てきた場合、企業側はその転職候補者を念頭に置いて、求人を考えていることになるので、間違いなく、面接には呼ばれます。
加えて、他の転職候補者と比較されることなく、選考がかなり短期間に進む傾向があります。私の場合、現職もそのパターンでしたし、この3年くらいで、内定を受領した3社も求人ニーズが顕在化する前に転職エージェントに打診してもらう形でした。

こういう転職エージェント任せでない求人ニーズの掘り起こしをしていくと、転職エージェントも企業側との関係も強化されて、お仕事の機会が増えますし、こちらが本気で転職活動をしていることが分かり、本気になってサポートしてくれると思います。

仲介者としての転職エージェントの立ち位置の活用

私も経験があるのですが、年齢が40才を超えてくると、昔仕事でご一緒した同じ会社の元上司、先輩、同僚や社外の方などから、うちの会社に来ないかと誘われるケースが出てくると思います。

一緒にお仕事をした方から、そうした声をかけてもらえるのは、会社の看板ではなく、自分自身を評価してくれてのことなので、うれしくもあり、光栄なのですが、そうしたお話に乗る場合も、基本的には、間に仲介者としての転職エージェントを使う方が、転職者の立場ではいいように思います。

といいますのは、採用する企業側は、間に転職支援会社が入ると、転職成立時に紹介料を払う必要があるので、コスト削減の観点で、転職エージェントは使わなくていいなら、その方がいいと考えがちです。転職エージェントを介さずに採用したがることもあります。

でも、よく考え見て下さい。
例えばですが、昔、お仕事でご一緒した人から誘われて、その会社の面接を受け、首尾よく、内定がもらえた場合、処遇条件に不満があったり、入社時期に無理があっても、強気の条件交渉はしづらいですし、折り合いがつかず、内定を断るようなことになると、せっかくのその人との人間関係にひびが入ることになりかねません。

あと、意外に見落としがちですが、知り合いに引っ張られて転職した場合、転職後にその知り合いが、降格になるなど立場が弱くなったり、場合によっては、別の会社に転職してしまうリスクもあるわけです。

そういう想定外の事態が起きた場合に、通常の選考プロセスをふんで、転職エージェントを介して入社していた場合はいいのですが、転職エージェントの仲介なしに、知人の口利きだけで、入社した場合、その知人の降格、退社などの不測の事態が起きた時に、その会社にいづらくなる恐れもあります。

そういう意味でも、転職エージェントを間に立てておく方が、転職者の立場ではいいと思います。転職者側で費用を支払う必要もないですので。

ややイレギュラーなブレスト的な面談の設定

それ以外に、ややイレギュラーなケースではありますが、転職の意思が固まっていない段階で、まずはある会社に興味があり、直接話を聞いてみたいというような場合、やりとりをしている転職エージェントが、もし、その会社にコネがあれば、うまくつないでもらえれば、「まだ、本格的に転職活動を始めたわけではないですが、転職エージェントに勧められたので、ブレスト的な意見交換に来ました」というアレンジで、面接とは違う非公式な形で、やりとりができるケースもあります。

大手企業は、そうしたフランクな情報交換の場を設けてくれることはまずなく、書類選考をして通過すれば、面接という流れになりますので、こうしたややイレギュラーな対応は知名度も低いベンチャー系のフラットな企業でたまにあるケースではあります。

面接というフォーマルな場ではなく、カジュアルな意見交換の場という立て付けであれば、お互いにあまり構えずにまず、面談しましょうという軽いノリで会えるのは、スピード感もありますし、そこから、相思相愛であれば、選考過程に進めていけばいいので(といっても、最初の面談でいきなり社長ほかの経営Topもでてきている場合は、改めて面接をしなくても採用がほぼ決まるケースもありますが)、書類選考、面接に長々と時間をかける選考よりも、移り変わりの早い最近の社会情勢を考えると、よりふさわしいマッチングの形式と言えるかもしれませんね。

その他

転職を考える場合、キャリアチェンジという前向きな理由はあっても、往々にして現職に対して不満や不満があることもほとんどなので、退職に伴いなんらかのトラブル、調整が必要なことがでてくるものです。
そうしたトラブル対応に関して、当事者同士でどうにもならないような場合に、転職エージェントによっては、知り合いの弁護士などを紹介して、サポートまでしてくれる人もいます。

例えば、前職で社費の海外留学をしていて、留学前に退職時する場合は、留学費用を返済することを決めていたような場合、返済義務があるのかグレーで、訴訟になるケースもあります。判断が難しいところですよね。

どこまで、立鳥跡を濁さずということもありますし、古巣の前職とそこまでやりあうかは、円満退社を損ねますし、狭い業界だと、転職後の前職との関係があることも往々にしてありますので、冷静に判断する意味でも、過去に転職支援を通じて、同様のトラブルを見聞きしたことのある転職エージェントの第三者意見を聞くのは有用だと思います。

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