1度目より2度目の転職の方が深い準備が必要 – 転職エージェントからのアドバイス1

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越川正志

越川正志

有力な転職コーディネーターと協力する形で、某電力会社から某大手総合商社に転職を成功させました。商社へ転職希望の方は、私の転職成功例と方法論を、是非参考にしてみてください。

私は、以前の記事でも書きましたが、複線的なキャリア構築を意識して、普段から現職での仕事以外の選択肢を常に並行して検討していけるようにしていこうと考えており、転職というPlan B, Cを考えていく上でのパートナーとして、信頼できる転職エージェントを見つけて、折にふれて、キャリア相談、転職関連の情報収集をしていくようにしています。

ふりかえると、かれこれ50名超の転職エージェントと最初はメールでやりとりをして(ビズリーチの転職エージェント検索機能で、業界や顧客評価の高い人を中心に選んでこちらからメッセージを送付するようにしています)、そのうちのおよそ1/3くらいの転職エージェントとは、平日のお昼に会社近くのレストランでお会いして、ランチを食べながら、キャリア相談や悩み事の相談(パワハラ上司のことやら、仕事の進め方のことなども)をしたり、キャリア構築に関してのいろいろなアドバイスをもらってきました。

私は、基本的に記録魔(メモ魔とも言いますが)で、過去の転職エージェントとの面談メモもたまに読み返すのですが、今、振り返っても、的を得たいいアドバイスをもらっていたなあと思うことも、しばしばあります。
今回は、そんなアドバイスのいくつかを今後のご参考まで、二回に分けてご紹介していきたいと思います。今回は第一回です。




1.転職全般に関してのアドバイス

転職エージェントからのアドバイス

一回目の転職の際には、あまりこれという強い理由が必要とされないケースも多いが、二回目の転職以降は、一回目よりもより掘り下げたキャリア構築(なぜ、再度転職するのか)のストーリーが問われることになるので、入念な論点整理の準備が必要。
(なぜ、転職してまで中途入社した現職をまた辞めるのかという理由、今回、再度、転職して新しいポジションでどのようなことをしたいのかという今後のキャリアプランに関して、聞いた人が、なるほどと思える整理が必要。)

私の所感

これは、採用する企業側の立場に立てば、気にするのは当たり前ですよね。

目の前にいる採用候補者が、一見優秀そうに見えるけど、何か、人格や仕事ぶりに問題を抱えていて、現職の職場になじめず、或いは、些細な人間関係の問題などで短期間に仕事を転々と変えていく腰の据わらない人ではなく、あくまできちんとした理由や背景のある転職であるとの説明が、一度目の転職よりも二度目の転職以降の方がより強く、深いレベルで求められるのは、私も実際に現在、転職活動をしていて(今回、転職すると二度目)、よく感じます。

例えば、適切な例えか分かりませんが、ある意味、転職も結婚と同じで、一度目の離婚は、性格の不一致などの曖昧な理由でも何となく許されても、二度目の離婚以降は、その人個人に問題があるから繰り返すのでは?という見方をされるのが普通ではないかと思います。

つまり、転職にあてはめると、現職から転職をするか、する場合にどういう企業を選ぶかは、社会人として経験もそれなりにふんだ転職候補者自身の鑑識眼によるものといえ、一度目の転職はともかく、二度目以降の転職は少なからず、見込み違いという面はあったはずなので、謙虚に反省をしつつ、転職して入社した現職でどのような障害があり、それに対して、自分なりにどのような努力をして改善しようとしてきたか、実例も示して説明し、それでも、今後のことを前向きに考えて、転職を考えているという説明のストーリーが必要だと思います。

上記を念頭において、二度目以降の転職の場合は、企業側が心のどこかに抱えているこの人は何度も転職しているし、今回、うちに来てもすぐに転職してしまうのではないか?との疑念を面接の早い段階で払拭した方がいいと思います。
(払拭しておかないと、面接の間中、疑心暗鬼のまま、ばらばらと質問される良くない流れになりかねませんので)

面接の1つの進め方としては、最初の自己紹介の際に転職理由も交えて説明していいか、相手側の了解を取った上で、これまでの経歴と絡めて、今回の転職理由を3点くらいに集約して、説明してしまうと、面接の流れをつかみ、主導できる感じにもなりますし、面接官も面接で必ず、確認しないといけない転職理由を早い段階で決めるので、それが納得感のあるものであれば、その後は、転職した場合にどのような仕事をすることになるか等、お互いに前向きなやりとりがしやすくなると思います。

2. 転職時の年齢に関して

転職エージェントからのアドバイス

転職業界では、35才の壁などとも言われるが、いろいろな意味で、年齢的にも40歳は1つの節目。

私の所感

このアドバイスは、かれこれ、6年ほどおつきしている転職エージェントからのものですが、今考えてみても、短いながら、含蓄に富んだものだと思います。

私の場合、現職への転職が初めての転職でしたが、その時の年齢が36才でした。
当時、最初はいくつかの大手転職支援会社の転職エージェントとも、やり取りしたのですが、よく言われたのが、「優秀な方で、これまでのキャリアも申し分ないが、年齢が35才までだったら、紹介できるポジションの数が倍以上違うので、あと少し早いタイミングなら…」というコメントでした。

当時は、早く転職したいと考えていたので、そんなものなのかなというあきらめの気持ち、年齢で杓子定規に線引きする会社なんて、こちらからご免だという反感も感じました。

これは、求人票で採用条件を出す時におそらく5才刻みで条件提示するので、35才の次は40才となるので、35才で線引きするということなのかなと想像します。

イメージ的には、賃貸不動産の物件情報で、駅歩5分か10分かで、検索される件数が全然違うというのと似ている気がします。

駅歩6分の物件は、5分とたいして変わらないので、個別に見て、5分の物件と比較検討するのが合理的だと思いますし、同じように35才の採用で考えていても、36,37才くらいまで対象を広げてもいいように思いますし、それくらいの柔軟なスタンスでないと中途採用でいい人は採れないと思います。

同じ人は一人としていないわけで書類選考、面接をしてみて、自分の会社にフィットすると確信を持てるなら、年齢の1,2才の差で躊躇して、もう少し、待つとその候補者よりも1,2才若い同じレベルのスペックの人が自分の会社への入社を希望してやってくるかもしれないというのは、ないものねだりの”青い鳥症候群“ですよね…

私自身、よく転職エージェントから、「35才までだったら、紹介できるポジションが倍以上、違うのにもったいない…」と言われ、そんなものかなと思い、あせりやそんなこともないだろうとの反感も感じました。

今、40才を超えてみて、キャリア選択の幅という意味では、確かに全く、新しい業種、職種の仕事の紹介を受けるケースは確実に減ったなと実感します。
(たとえ、そういう紹介が来ても、自分も反応しないこともわりとありますが)

ただ、ここは勘違いしてはいけないところですが、求人票ベースの応募可能なポジションが多ければそれでいいという話でもなく、結局、自分の体は1つなので、転職先は1つしか選べませんし、以前の記事でも書いたように求人票ベースのポジションに応募しても競争が激しく、実質的な内定取得率という意味では応募数に対して、1/10以下という感じではないかと思います。

むしろ、30代後半から40才を超えてくると、それまでのキャリアの中で自分自身のこともよくよく理解でき、進むべき方向性も新卒で社会人になった時よりは格段に見えてくるものも増えているはずです。

そう考えると、求人票ベースでやみくもに転職先を探して、やみくもに応募するのではなく、自分自身のキャリアの中で積み上げてきた業績や人脈をもとに昔、仕事をした上司、同僚、社外のビジネスパートナーの方から、うちに来て一緒に仕事をしてくれないかと声をかけてもらえるような関係をいかに構築してきたかが鍵のような気がします。

こういう関係は一朝一夕では構築できませんし、逆に構築できていれば、大きな強みになり、転職を考える場合も他との競争のない一本釣り状態ですので、内定取得率という意味では効率のいい転職活動が可能となるかと思います。
(フルタイムで仕事をしながら、転職活動を行うのは、時間管理という意味でも大変なので、効率のいい活動を心掛けていかないと内定を複数からもらい、比較検討するというところまでたどり着くのは困難だと痛感しています。)

40才が分岐点という転職エージェントのアドバイスを求人票ベースで応募できるポジションが減る年齢で転職の選択肢が減るとネガティブにとらえる必要はなく、むしろ、きちんとした仕事を積み上げ、人脈を構築してきた人は昔、一緒に仕事をした人からお誘いの声がかかったりするようになると思いますので、むしろキャリア構築に関してのスタンスを変えていくタイミングと考えればいいと思います。

普段の目の前の仕事には、全力で取り組み、かりにうまくいかなかったとしても、自分のポジションでできることに尽力し、相手の立場も最大限尊重して、会社レベルだけでなく、個人としての信頼関係も構築していくことの積み重ねの結果、昔の知り合いの方から、転職のお誘いがかかることは、ビジネスマンとして評価されていることの証で自分自身を褒めてあげていいことだと思いますし
(実際に転職するかは、縁故入社の難しさという側面も考慮して、慎重にすべきだと思いますが)。

3. キャリア形成に関して

転職エージェントからのアドバイス

MBAを保有しているとしても、30才後半以降での転職の場合、過去、事業会社で10年超のキャリアを積んでいる場合、会計事務所系コンサルやM&Aのコンサルやアドバイザリーなどのポジションはあまりお勧めできない。

コンサルやアドバイザリーの場合、30代後半以降の人材に対して、社内の組織構成上、求められるのは、コンサルやアドバイザリーの実務業務そのものというよりも、いわゆるTop営業で、お客を獲得してくる営業力ということになる。

業界人脈などが豊富な人は、最初の数年くらいは昔の人脈で、仕事を取ってくることができるかもしれないが、実務業務を知らない限界はあるので、5年、10年と地に足をつけて仕事をしていくのは難しいのが実情(コンサルやアドバイザリーで実務業務を積んで、パートナーなどになりTop営業をしている人には中長期ではかなわない)。

それよりは、やはりこれまで経験してきた同業界おける事業会社のポジションを探して、応募していくのがいいのではないか。

私の所感

皆様の中でも、いわゆる事業会社に勤務していて、社費留学制度を利用して国内外のMBAを取得している人もいるかと思います。

留学後、諸事情で転職を検討する場合、大きな分け方をすると

  1. これまで経験してきたを業界で、事業会社の新規事業開発、海外営業などのポジションを狙っていく
  2.  MBAの知見を活用し、戦略系、会計系コンサルやM&Aのアドバイザリーへの転身を図るという2つの選択肢があるかと思います。

私自身も、前回の転職活動時に1の事業会社の企画系、新規事業開発のポジションを中心に探していたのですが、当初、大手転職支援会社の転職エージェントから勧められる求人票ベースのポジションへの応募を30超、行ったのですが、なかなか面接に呼ばれず、あせりを感じる中で、2のコンサル、アドバイザリー系のポジションを選択肢に加えたところ、すぐに数社から面接に呼ばれました。

その後、事業会社のポジションも中小の転職エージェントから非公開のポジションの紹介をしてもらい、面接に呼ばれる会社も増え、現職を含め、内定もいくつかもらえました。

コンサル、アドバイザリーのポジションの方は、M&Aアドバイザリーのポジションで同じMBAスクールの卒業生が経営者に名前を連ねているところから最終の役員面接に呼ばれるところまで選考は進みましたが、それ以外は、優秀だが、コンサル、アドバイザリーの実務経験がないことを指摘され、内定をもらうところまで至らないところが多かったのが実情です。

まとめ

今、振り返ってみても、長年の経験ももとに転職エージェントがしてくれるアドバイスは含蓄に富んでいますし、そのアドバイスを胸にとどめて、情報収集、転職活動をしていくと、自分自身の置かれている立場を少し、客観的に見ることができ、拙速な判断で選択肢を誤るリスクを減らすこともできるように思います。

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