信頼できる転職エージェントのタイプと特徴 – 戦略的に会社を辞める転職技術

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越川正志

越川正志

有力な転職コーディネーターと協力する形で、某電力会社から某大手総合商社に転職を成功させました。商社へ転職希望の方は、私の転職成功例と方法論を、是非参考にしてみてください。

これまでの記事でも触れましたが、現職ありきで定年まで行くのではなく、転職という選択肢を常に頭に入れて、複線的なキャリア構築をしていくことが、超高齢化社会を迎える中で、重要だと感じています。




時に、転職を踏みとどまらせることもできるような転職エージェントは優秀なタイプ

転職を選択肢に加えるために仕事を通じて、社内外で信頼関係を構築し、人脈を作っていくことで40代になると個別にうちに来て一緒に仕事をしないかとの声も他社からかかるようになるものです。

それと並行して、やはり転職エージェントをうまく活用して、普段からキャリア相談や現職での仕事、人間関係の悩み相談などもざっくばらんにしながら、自分の目指している方向性に合うポジションがあれば、すぐに連絡してもらい、応募していけるようにしておくことが重要だと思います。

転職エージェントが、我々の転職活動において果たしてくれる役割と言えば、まず、最初の段階でのキャリア相談(含む現職での仕事や悩み事の相談)、それをふまえて、求人ポジションの情報を探し、持ってきてくれる情報収集機能、書類選考への応募サポート(転職エージェントによっては、履歴書や職務履歴書の記載事項にアドバイスをくれる人もいますが、基本的には転職活動をしている我々が主体的に準備すべきものです)、その後、書類選考に通れば、企業側との面談の日程調整などのアレンジする秘書的な機能などが挙げられます。

無事に内定を受領した場合は、提示された処遇条件の確認や交渉、入社時期の調整などのいわゆるエージェント機能もあります。

上記のような基本的な機能だけを見ても、転職候補者が個人で企業側とすべてのやり取りを直接やり、スムーズに進めていくのは、特に現職での仕事をしながらでは難しいと思いますので(例えば、日中に電話で転職候補先の人事担当とやり取りをするのも大変ですよね、現職の周りの目もありますので)、転職エージェントとはうまく連携して転職活動を進める方がいいと思います。

加えて、転職エージェントによっては、たとえ、自分が紹介して選考が進んでいる案件でも、転職候補者が悩んでいるような場合に、中長期で見て、今は転職すべきでないのではないかとの親身になったアドバイスをくれるメンター的な転職エージェントもたまにいます。

目先のことを考えれば、転職候補者が迷っていても、転職させて、企業から紹介料をもらう方が転職エージェントの立場では得なのですが、そうした無理な転職をさせても、すぐに退職してもらえば、企業側とも転職者側とも関係がそこで終わってしまうことをよく理解されている転職エージェントは、無理な転職の罪悪をよく理解しているものです。

「卵を産む鶏タイプ」の転職エージェントを探せ

少し、たとえ話をしますと、求人を考えている企業の求人ニーズを”卵”だとすると、転職エージェントはその卵である情報を転職を考えている我々転職候補者のために生み出す(持ってきてくれる)”鶏”のような存在と言えるのではないかと思います。

特に初めての転職活動の場合、求人票ベースのポジションなど、企業側の求人ニーズが具体的な形で体現化された求人情報そのものの”卵”の方に目がいきがちです。

私自身もこのパターンで、6年前に初めて転職活動を始めた当初は、面談した大手の転職支援会社の転職エージェントから求人票を渡され、紹介された20-30社の求人ポジションにぬか喜びしました。

結局、応募書類を出しても、なかなか面接に進めず、いらだちやあせりをひしひしと感じた時期もありました。

結局、最終的に内定をもらって、有利な条件で転職するというのが目的なので、少し客観的に逆算して考えてみると、自分との相性も良く、中長期的に信頼しておつきあいできる転職エージェントを最初に腰を据えて、探すこと、先ほどの例えで言えば、”卵”を生み出してくれる、”鶏”の方を先に探す方が、結果的にいい”卵”(書類選考を経て、面接に高確率で呼ばれ、内定も取りやすい自分に合ったポジション情報)の情報を効率よく得ることにつながると経験上、感じています。

とはいえ、初めて転職活動をする方は、どんな転職エージェントがいるのかという不安に感じたり、お付き合いすべき転職エージェントはどんなタイプの人なのだろうと思案されると思いますので、私の出会った転職エージェントの中で、印象的な方に関して、何回かに分けて、記事で書いてみたいと思います。

大手企業でなくとも優秀な転職エージェントは存在しているものの…

ご紹介する1人目の転職エージェントは、今振り返ってもかなり変わり種の方ですが、新卒で某エネルギー系大手企業に入社後、社費で国内MBA留学に行かれた後、転職され、外資系の製造業、コンサル会社などを経験した後に転職支援会社を一人で設立された40代後半の方です。

実は、私の前職の先輩が、同じ国内MBAスクールの同級生というご縁あることも判明したのですが、転職サイト経由で連絡を受けた後、メールで自己紹介を兼ねたやりとりを何度かした上で、平日のお昼に会社のそばのレストランでランチを取りながら面談となりました。

最初の面談時に私は初対面なので、少し、緊張して早めにレストランに着いていたのですが、すぐ近くのテニスコートでテニスをした帰りというラフないでたちでさっそうと登場されました。

この時点で、それまでお会いしていた大手転職支援会社所属のスーツとネクタイ着用で現れる転職エージェントとは雰囲気が全然違うと感じました。

最初に自己紹介をされ、新卒で入社した会社を辞めて、転職で数社を経験後、個人で転職支援会社を起業された経緯も説明いただきました。
起業された当初の1年目は1件も転職が成立せず、収入ゼロとなり、ご苦労もされたようですが、元来、社交的なご性格でもあり、パーティを自宅他で開催し、パーティの場で人脈を開拓していき、関係のできた経営者の方のもろもろの”よろず相談”を無料でやり(少しいい方を変えると、MBA留学の知見や人脈を活用して、無料簡易コンサルティングをするイメージでしょうか)、求人関連の話が出てきたら、お仕事で紹介料をもらう形で、人材斡旋をされるという絶妙のポジショニングを築き上げられたようでした。

企業側は開催するパーティ他で人脈開拓、無料コンサルで関係強化を図りながら、転職候補者側も相談を受けた人すべてに対応するわけではなく、MBA留学経験のある30代前半くらいの人を対象として絞り込んだ上で、時間軸は今すぐ転職するわけではなく、今後5-10年くらいの期間で転職を考えるかもしれないという層を対象に何かあれば、キャリア相談、転職相談に乗るというこれまた、うまいポジションを築かれていました。

結果として、年間に10件くらいの転職を成立させるいい流れが、起業から7-8年経過してできているとのことでした。

個人事業主としてやられていて、紹介料が年収1,000万円クラスの人の転職斡旋で、年収の20-30%にあたる紹介料を一人の転職あたり200-300万円もらうとして、年間で10人を斡旋した場合、年間2,000-3,000万円の収入という感じです。

材料や在庫を抱えるようなビジネスでもなく、一人でやられていて、オフィスも自宅兼なら賃料も追加でかかるわけでもないので、経費はご本人の人件費以外はたいしたものではなく、高利益率のいいビジネスモデルを構築されているのだなあと感心しました。

私もMBAを持っていて、お会いした当時は30代半ばくらいでしたので、光栄なことに上記の転職候補者のクライテリアにあてはまり、腰をすえて、中長期で適宜、やり取りしましょうということになりました。

その後、しばらくは、何もやり取りがなかったのですが、最初に会社そばのレストランでお会いしてから1年後くらいにこちらから、そろそろ転職を視野に入れて情報収集をしたいとコンタクトしたところ、数か月の間に経営層とパイプのある会社を3社をご紹介いただきました。

早速に応募したところ、いずれも書類選考を難なく通過し(というより、履歴書と職務履歴書を形の上で提出しただけという感じ)、面接に呼ばれ、選考はとんとん拍子で進み、1社からは内定もいただきました。(他2社は処遇条件などで折り合いがつかなさそうとの話になり、内定をもらう前に辞退)

なぜ、これほど、効率的に選考を進められたかですが、通常、転職エージェントは、求人ニーズのある企業の人事担当とやりとりをするケースが多いのです。

この方は、パーティなどを通じて知り合った採用に関しての最終的な意思決定者である役員などと個人的なパイプを持っていて、人事担当者のルートではなく、直接、役員レベルにコンタクトしてくれました。

その時点で、面接には呼ばれることがほぼ確定している流れになっていました。(人事担当者も役員から、知り合いの転職エージェントから紹介を受けた優秀な人材だから、面接してやってくれと言われれば、通常は書類選考をして…という社内の採用ルールがあっても、拒むことはできませんよね(笑))

転職エージェントの企業側へのコンタクト先が、経営者なのか、人事担当者なのかは大きな差があります。

以前の記事にも書きましたが、転職業界のギャップの1つが企業内部のもので、よくあるケースは、企業側の人事担当者は人事のプロではあっても、同じ会社の中の営業などの採用現場の求人ニーズの背景、経営戦略に基づく経営層の人材採用に関しての意向を正確か適切に理解できていないというものです。

そうした理解がない人事担当者は、転職エージェントにきちんと求人ニーズが伝えられませんし、紹介を受けた人材がニーズに合った人なのかの判断もつきません。

こうした理解不足の結果として、企業側の人事担当者とやり取りをすると下手な伝言ゲーム状態になり、コミュニケーションがうまくいかないケースが往々にしてあるのですが、転職エージェントが、人事担当者でなく、役員クラスと直接、話ができる関係があれば、こうした企業内部のコミュニケーションギャップにはまり込むことなく、選考プロセスを進められるの、近道と言えます。

もちろん、この方はパーティという場を設けて、人脈構築をして、その上で、よろず相談で、いろいろ無料で対応することで信頼関係を築き上げているので、いざ人の採用という話になったら、経営者側が普段、お世話になっているからと便宜を図ってくれるということなので、一朝一夕で誰でもできる話ではないのですが。

今、考えても、惜しいなあと思うのは、この転職エージェントは、個人で一人でやられている上に、転職エージェント業以外のビジネスに全然、別分野の仕事も趣味の延長線上でされていたので、転職支援自体は、片手間でやっている感がぬぐえなかったことです。

例えば、個別に紹介したポジションに関して、関連情報を集めたり、企業側の面接官の情報を入手したり等のかゆいところに手が届くようなサービスを転職候補者に提供するところまではせず、あくまで、求人ニーズのある企業側とプロフィールから考えて優秀(と思われる)な転職候補者を仲介者として、善意でマッチングさせるので、あとは、”自由恋愛”でお互いに会って話をしてみて、決めて下さいという線引きを明確にされていたことでしょうか。

個人での対応範囲可能な範囲の制約をなくすため、スタッフを雇うなどして、組織的に個別の求人ポジションに対しての面接のフォローなどもしていくようにするとよりいいようには感じましたが、経営という観点に立つと経費との兼ね合いもありますし、人を雇うことでの難しさも出てきます。

趣味の延長線上で、フットワーク軽く対応している良さも人を雇い、組織的に仕事をするとなくなるかもしれませんし。

自分の得意分野を見極め、一人でビジネスを回すために自分でやるべきこととやらないことをしっかりと線引きされて、きちんと結果を出されていたのは、他の転職支援会社や転職エージェントとも差別化できているとも言え、戦略的にも優位性のあるいいビジネスモデルを試行錯誤して、構築されていたのだと思います。

大手転職支援会社所属の転職エージェントとは違い、個人の人脈や才覚で勝負しているこの手の転職エージェントを一人でも見つけて、中長期で腰を据えて、おつきあいしてもらえると有用だと思います。

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