セラピストを辞めたい人へ=つらい職場を上手に辞める方法

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野村 龍一

野村 龍一

医療系転職コンサルタント企業で700名以上の医師転職支援に関わる。近年は医療以外にも様々な業種からの「私も会社を辞めたい」という転職相談が相次ぎ、転職成功者のインタビューを敢行中。2016年12月より一般転職に関する情報提供、人生相談を当サイトにて開始。

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体力勝負のセラピスト業界に銀行内定を断って入社したものの…結果は大変なことになりました。

記事の目次

野村龍一
今回はセラピストとして働いていらっしゃった小西智恵理さん(仮名)からの寄稿レポートです。
小西智恵理 さん
憧れの職業だったセラピストに銀行内定を蹴って就職しました。だけどセラピスト業界は外から見るのと中から見るのでは大違いの、厳しく辛い業界でした。。。

私は大学卒業後、銀行などの入社を断り以前から興味のあったセラピストの仕事を始めることにしました。
資格や経験などはないため、未経験でもしっかり指導してくれる会社を選びました。

入社前には3万円分の研修費を払うことになるので、同期はそれなりにやる気がある方が揃います。

講師は鍼灸師であり、鍼灸を教える資格を持つ講師でしたので、マッサージ店と謳うことができる会社でした。
セラピストには資格なしでもなれますが、マッサージという言葉自体は国家資格者しか使用できないのです。

私はここで指圧、オイルマッサージ、台湾式足ツボ、ヘッドマッサージ、フェイシャルマッサージ、スリランカの独特な施術法を学びました。

試験に合格するといよいよ入社となり、お客様の施術を行うことになります。
一度入社をすればマニュアル以外の施術を行ってもよく、月数回の勉強会や有料のトレーニング、上司などに技法を学び、レベルアップをしていきます。

月に1回の支店内ミーティングと月に2回の社長を含める役職がある者が行うミーティングにより、様々な企画を提案実行しながら運営する形でした。

私は一番大きな支店でしたが、すぐ辞めてしまう退職者が多かったのですぐ役職につくことになりました。
1年以内に店長代理にさせられると、苦情処理などの対応も任されました。

施術の他の業務としましては、開店準備、掃除、ビラ配り、電話メール営業、電話対応、予約管理、受付、洗濯、発注、検品、商材作り、お客様のリピート率などの調査、レジチェック、締め作業、本社への日報等ありました。

セラピスト業界ならではの、就業中の不満、大変さ、辛さと悩み

辞めたい理由と悩み1:体力的に辛い業務をこなす日々

セラピスト、特に全身のトリートメントを行うセラピストの場合それだけ体力を使うことになります。

1日最低10時間の勤務で、休憩はお客様がいらっしゃらない時の少しの時間か、忙しいと施術と施術の間に食事をかきこむことになります。

お客様がいらっしゃらない時でも、常に洗濯物はありますし、ビラ配りなどでお客様の呼び込みを行わなければなりません。

10時間勤務とはいえ、決まった休憩時間はありませんでした
10時間というと、受付から会計までの流れで60分の施術をするとして、6人ほどの施術を行うことができます。

どんなに疲れた状態であっても、お客様は疲れた顔のセラピストに施術はされたくないものです。
笑顔は絶やさず、お客様に信頼してもらえて初めて施術ができます。

施術は体を扱う仕事である以上、肋骨などもろい骨を誤って折ってしまう事故も考えられますし、それは未経験者にとって珍しい事故ではありません。
施術、接客ともに気を抜けない仕事ゆえに体力が重要になります。

私の場合は、小柄で低体重のため、特に全身の体重をうまく利用しないといけませんでした。
体力の消耗は人よりも多かったと思います。

おまけに繁盛店だったので残業は当たり前でした。
残業はできないと断ると、先輩からは「お客様のことはかわいそうだと思わないのか?」と言われます。

私自身は「自分の体の方がかわいそうだ!」と思ってしまうくらい体力を消耗していました。
しかし、残業を断れば罪悪感が募るので結局行ってしまうのでした。
長く残っている先輩方はやはり体力があるものばかりだったと思います。

また、施術はエネルギーの循環とも呼ばれる特殊なものです。
目に見えない人間のエネルギーをセラピストがもらってしまうという考え方もあります。

スピリチュアルに興味がない理論的なセラピストでさえ、入浴時に塩を使用したり、冷水で浄化するなんてことも聞きます。

また、セラピストの中にはお客様の施術を行うことで自分自身も癒される、という人もいます。施術すればするほど元気になる、というタイプです。

これはセラピスト業を続ける人の特性でもあるかもしれませんが、そのような人でも、一定数以上の施術をこなせば体力は使います。
やはり体力勝負というところは大きいでしょう。

辞めたい理由と悩み2:ハードな仕事に見合わない労働条件

私が務めた店舗は午前10時〜開店、午前5時に閉店でした。
シフト制です、そのために日によってバラバラのシフトとなることもあります。

ある程度は昼間と深夜に分かれますが、客層も変わるのでその変化が難しくもあります。
それに加えて、早朝のランニングを行わないといけませんでした。
これは体力づくりのためです。

10キロメートルのランニングをみんなで1ヶ月に2回行います。
長距離のランニングができるようになるとその分体力がつく、という考えからです。

私の自宅から集合場所までは電車で1時間ほどかかるので、朝7時の集合には6時前の出発が必然的でした。
これは夜勤の方も同じ条件です。

朝の5時に閉店、意外にも閉店ギリギリに入店するお客様も多いので、その施術が終わってからレジチェック、締め作業を行って、ランニングへと向かいます。

深夜に働くセラピストが太陽の光を浴びるためという目的もあったようです。

ランニングが終わると、社長を含めたミーティングを行いますが、店舗開店の為に戻るセラピストもいます。
ランニングを行なった日でも、通常通り10時間の勤務を行うことになるので、なかなか慣れるのが難しくあります。

このランニング制度はこの会社独特なものだったのかもしれませんが、いずれにしても深夜の営業などの労働条件もある業界ということです。

また、ミーティングでは叱咤されることが多くありました。
営業成績が不振であったり、物販が売れていなかったり、店舗ごと、セラピスト間のリピート率、指名率の順位発表や競争も行われていたのでかなりのプレッシャーを受けます。
そのことにより鬱病を患ってしまったセラピストもいるほどです。

セラピストは体力仕事なので、ほとんどの人が3年以内に辞めるとも言われています。
その為慢性的な人手不足であり、セラピスト自体の休みが削られる場合があります。

というのも私は連休を1年間で1度も取ることができませんでしたし、月に休日は4日のみということもありました。

そして勤務していた間は実家に帰ることができませんでした。

サービス業でもあるので土日祝日の勤務はもちろん、大晦日、正月もシフトによっては勤務します。
友達と家族と過ごす時間は必然的に少なくなると思います。

辞めたい理由と悩み3:悲しいまでに低い歩合制の給与水準

私の勤務していた会社は時給制と歩合制を取り入れた混合型の給与体系でした。
つまり、お客様の施術をしなくても最低限保証はあるということです。

指名が少なく、技術も未熟な時期や繁盛店ではない店舗勤務であると、歩合での給与では生活が苦しくなります。

技術が上がり、指名がつけば歩合制のほうが給与を貰えます。
セラピストごとに時給の者、歩合の者と変わるのです。

歩合率は勤務期間が長くなるほど大きくなるのですが、最初のうちは施術料の35%が給与でした。

一日10時間以上、休み返上で働いても1ヶ月で1番多い月が30万円いきません。
体力があり、残業をいつもしている先輩は40万ほど貰っているようでしたが、体力がそこまでない私には30万が限界でした。

もちろん手取りにするともっと少なくなります。

その他、物品を売った分の割合で貰える、社内のみで使用できる金券もあるので、お店の商品を試してお客様におすすめできるという利点はありました。
それでも、相対的に給料は低いと言えるでしょう。

では、セラピストとして勤めるあなたはどうすればよいのでしょうか?
この先もつらい現実に耐えながら生きていかなけばならないのでしょうか?
いいえ、セラピストの人生を変える解法」はきちんと存在していますので、それを今からご説明いたします。

あなたの「会社を辞めたくなる悩み」への対応策

1.週休2日制の固定給、ノルマなしの会社に転職する

社員の体力、休暇を保証する会社を選択することが一番にあげられると思います。
また、個人の好みにも寄りますが、固定給やボーナス制度が一般の会社のようにあるところが望ましいです。

歩合給であると、施術に入った分だけ給与を貰えますが、悪い言い方をしますと、そのうちお客様がお金に見えてきてしまいます。

なるべく1番高い料金のコースを行なって貰えるように案内しますし、一番安いコースを受けられてしまうと対時間でそこまで稼げなくなるのでがっかりします。

セラピストになる人の多くは、人を癒すことに興味がある方です。
特に未熟なうちは、固定給でお金のことを気にしないで、施術にしっかり集中できる形がいいと思います。

また物販などのノルマがあるのも大変です。
入社時にはノルマなしと謳う場所も多いので、実際にそうなのか、履歴書を出す前に店舗視察に行くことをお勧めします。

これは人間関係や雰囲気などの視察も兼ねることができます。

2.労働組合がある会社に転職する

私は退職するときに大変な思いをしました。
退職願を3ヶ月前から提出したのにも関わらず、退社を許されなかったことに起因します。

というのも、数度にわたり、数時間の間密室で説得などを受けることが続き、辞めない方がラクのような気がしてしまったのです。

結局辞めるはずの月にもシフトを入れられてしまいました。
しかし、4日ほどの連休だけは貰うという条件をつけさせていただきました。

連休を利用して実家に帰ると、両親から「そんな会社はもう戻らないほうがいい。」というアドバイスを受けました。

そのまま他の同僚同様に無断欠勤を続ける形での退社を実行したのです。
実はこれがお店の狙いなのかもしれませんが、給料は手渡しで銀行に振り込まれません。
多くのセラピストは泣き寝入りで、給料を受け取らないという選択もするようです。

私は給料を銀行に振り込むことの陳情とともに正式な退職願いを、個人的に郵便局から内容証明にして送りました。

同時に労働条件を改善するように労働基準監督署に4〜5度に渡り交渉しにいきました。
はっきり言いますと、労働基準監督署の方はこのような話を常日頃から聞いており、ほとんど取り合ってくれません。

様々な証明書を用意するのは大変で、労働状況を証明する物的証拠を集めるのにもかなり時間を割くことになりました。

よくある話であるのか、案件が多すぎるのか、労働基準監督署はこちら側が折れるようにと諭してきます。

給料は結局1人で本社に出向き、手渡しでいただきました。
給料が手渡しであることは正式な法律であり、銀行振込の方が特例なのです。
いただいた最後の給料は迷惑料として数万円の減給をされていました。

悲しかったことは、労働基準監督署に訴えても何も変わらないということが本社の様子からわかったことです。

私のように行動した方も以前に数人いたようなのですが、本社は注意を受ける程度なので、またか、と言われるだけでした。個人が一人一人で行動しても、影響を与えるのは難しいと実感した経緯です。

労働組合があるところですと、少なくとも是正になるので、労働環境も悪くはないことが予想できます。

私は転職したところに労働組合がありましたが、利用するまでもなく不満、苦情はなく労働条件に恵まれました。

3.独立してフリーランスとして働く

セラピスト業界はどちらかというとブルーカラーの分類であり、労働環境は悪くなりがちです。

上記のような労働組合がすでに存在しているような会社はセラピスト業界では少ないです。

しかし、手に職の仕事なので、雇われずに自由に働くという選択肢もあります。
技術面だけでなく、税金関係の知識、経営の知識を学ばなければならず、その分責任は伴いますが、やりがいはあると思います。

他業種や他社への転職…不安はよくわかります。

しかし、まく現在の会社勤務を抜け出して、人生の立て直しに成功した人の多くは、現在の職場以外への転職の道を選択した人々なのです
この件について、以下でより詳しく説明いたします。

セラピストの辞め方とタイミング

辞め方とタイミング1:決意を崩さず退職願をしっかり書く

退職願は会社で指定されている時期を目安に提出します。
私の場合は3ヶ月前でした。

しっかり文章で退職する日程、署名を記入します。
退職願を提出するタイミングは自分が出したいと思った時でいいように感じます。

次のボーナス、賞与が出てから提出しようと考えていても、頂いたあとに用意していたかのように提出するのは気が引けてしまいます。

賞与を頂いて少し待つと、3ヶ月前のタイミングでは、また次の賞与の時期に差し掛かってしまいます。

そのような計算でタイミングを見計らっていると、先延ばしになるばかりです。
いやいや働くようなのであれば、意志が決まった時に潔く提出しましょう。

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辞め方とタイミング2:同僚や上司のみならずお客様への退職通知を怠らない

退職願だけですと、上層部に伝わらない可能性もあるので、様々な同僚や上司に意志を伝え、理解して貰います。
さらに感謝の意を伝えることが円満に退職するために大事です。

そして、自分を指名してくれるお客様や常連のお客様に挨拶をします。
セラピストとしてお客様に育てられる部分も大きいのでここでも感謝の意を伝えることです。

しかしながら、転職先などにそのお客様を呼ぶことは避けたほうがいいでしょう。
これではお世話になった会社のお客様を減らす行為になってしまいます。

以前、私の上司であるセラピストが店舗内で他のセラピストを誘い、お客様からの資金提供を受けて、勤務していた店舗の近くに新しいリラクゼーション店を作ってしまったことがありました。

店舗が近いこともあり、多くのお客様がそちらの店舗に流れてしまったのです。

資本主義で競争社会とはいえ、お世話になった会社の利益を被ることは、仲間の反感を買ってしまいます。
同じ業界での転職や独立だとしても、一からやり直す覚悟が必要だと思います。

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辞め方とタイミング3:辞める意思を強く持ち情に流されないことが大事

セラピスト業界は人手不足も多いので、特に長く務めると会社の引き止めを受けます。

上記で記したように、密室で数時間以上説得されると、自分の意思が揺らいでしまうことも予想できます。

断固とした退職の意思を持ち、自分が抜けることで同僚に迷惑がかかってしまうかもしれない、などの情に流されないように気をつけてください。

また、上司を説得できるような今後の自分の展望があれば理解をされるだけでなく、応援もして貰えるかもしれません。

セラピスの勤務経験が優遇される、より就労条件のよい「おすすめ転職先」の例

1.一般企業の営業に転職する

セラピストは人の体に触れる仕事です。
人が他人から身体に触れることを許可することは思っているよりも難しいことです。

他人に触られるということは、トリートメントであっても身構えるもの。
その不安を取り除き、信頼を得るには話術や雰囲気などの技術が必要になってきます。

そのような技術は営業などにも応用できると考えます。
結局は営業も人に信頼してもらうことで、この人が紹介するものなら買いたい、あるいは契約したい、ということになると思うのです。

2.ホテルマンやホテルコンシェルジュに転職する

ホスピタリティーを重視する点で活躍が期待できると思います。

お客様が快適にホテルで宿泊するために気を配るホテルマンは、お客様を癒すことに気を配り、雰囲気作りをしてきたセラピストと精通するところがあると考えます。

仕事内容は全く異なりますが、お客様が気を休める場所を提供する点では、よく似ている職業だと思います。

3.病院や一般企業の受付業務に転職する

特に病院などは病気への不安があったり、緊張があったりする場所です。

そのような方に接客することは、ホスピタリティーの精神が培われているセラピストに向いていると考えます。

人に安心を与えるような受付業ができるのではないかと考えます。

人生の選択肢は常にあなた自身が持っている

セラピスト勤務のあなたの人生を変えるために、まず一番注目すべきことは「今の会社以外にも職場は沢山あることを知る」ということです。
案外、外部と交流がないセラピスト業界人は井の中の蛙になることが多いです。
自分の会社以外のことを全く知らないというケースも非常に多いようで、勇気を出して一歩外に踏み出せば大きな海が広がっているということを、改めて考えてみてはどうでしょうか。

兎に角、どうしても今の悩みが解決できなければ「別に辞めればいい」「辞めたっていいんだ」「自分は自由に人生を選択できるんだ」と割り切ること。

周囲からの目を気にしたり、あなたの人生と無関係な上司のメンツを立てて、自分の人生を後回しにしてします思考こそが「今の職場を辞められなくなってしまう」ことの最大原因であり、悩みをより深くして人生を間違えてしまう事につながります。

転職コーディネーターに無料相談することから始める

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