
野村 龍一

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記事の目次
着物(呉服店)の販売仲介の企画職に従事していましたが…
お客様には最初着付け教室に通っていただき、そこで着物に興味を持っていただくよう私たち社員と講師で丁寧に接客をして着付けを教えます。
着物が着れるようになると、お客様も新しい着物が欲しくなるのでその時はお客様を呉服店様にご案内し、着物を購入していただきます。
購入の際に、私たち社員は購入手続きをします。
どのように支払うのかをお客様の無理のないように、一緒にお話ししながら決めていきます。
年齢層の高いお客様を相手に接客していたので、言葉使いには気をつけながらしっかりエスコートしていきます。
お客様に新しい着物を気持ち良くご購入していただき、着物を着る機会を増やしていただくことが会社としてはとても大事にしていることだったので、お客様の接客にはとても力を入れていました。
着物が欲しいお客様と呉服店様を結びながら、着物をご購入いただき売り上げにつなげていくのが営業の仕事ですが、私は企画業も兼任していたので、お客様が来たいと思うような着物イベントの企画も考えていました。
ゲストを招いてのアトラクション企画やケータリング、来場プレゼントなどを考え、着物の販売会につなげる集客フックとなるような企画を考えました。
着物の販売業界ならではの、就業中の不満、大変さ、辛さと悩み
着物業界だけに、着物は現代において不必要なものとして扱われています。
特に着物を購入してまで着たいと思う人はほとんどいないので、いかに着物の素晴らしさを知ってもらい、着物を着ることが日本人にとって大切なことだと伝えることはとても大変です。
購入に至るまでの流れや接客が重要になってくるので、講師としっかり連携を取ってお客様の情報を共有しておくことも大事でした。
辞めたい理由と悩み1:サービス残業
会社の社風から残業をして仕事をする=仕事が好き、仕事に対して熱心、仕事ができるという雰囲気があり、新入社員の頃から夜9時や10時までなどは普通にありました。
職業柄、年配の女性社員が多く未婚でバリバリのキャリアウーマンという人がたくさんいました。
後に書くノルマにも関係するのですが、各地域の拠点には予算があり、それを達成するために毎月必死です。
残業することが普通で、定時に帰ることなどできない状況でした。
当時私は結婚していたので、定時に帰ることができない毎日が続き主人にも迷惑をかけていました。
この会社の面接時には、しっかりと就業時間についても提示されていたのですが入社してみると残業ばかりでとても不満に思いました。
自分の仕事が終わっても、先に帰られる雰囲気はなく、帰ろうとすると嫌な顔をされました。
残業をして仕事をすることが評価されることになっていたような感じです。
辞めたい理由と悩み2:見えないノルマ
ノルマに関しては特に言われていませんでしたが、その拠点の予算があるのでそれをクリアするのに大変でした。
やはり着物は高価なものなので、いくら着物を着れるお客様が増えたからといって着物を購入するとなるとなかなかすぐには決まらないのが現状です。
月の予算に達成しないとその日に売り上げを取らせようと、呉服屋さんにある在庫をお借りしてお客様のところへ行き、おすすめするということも多々ありました。
私自身、お客様にはじっくり見ていただき、着物が欲しいと思ってもらえた時に購入していただきたいという気持ちがあるので、会社の都合で売りつけるような行為がとても辛かったです。
お客様にもそれは必ず伝わるだろうし、それをしても購入してくれることはなかなか難しくとても無駄の時間のように思えました。
それで売上を取ってこなければ、口には出しませんが女性の上司もあまり良い態度ではなかったのが、精神的に辛く感じるところでした。
辞めたい理由と悩み3:年齢の離れた同僚との人間関係
その当時は私は31歳だったのですが、40代50代の女性の先輩や上司の気を遣ったり、機嫌を取ったりするのが苦痛でした。
今までは年の離れた女性と働いたことはなかったので、その人間関係に悩みましたし、そうやったらうまくやっていけるかということを考え、これも精神的に辛かったことです。
また、着付けの先生もかなり年配になりますのでかなり配慮を配らなければなりませんでした。
着付けの先生も、お客様の売り上げにより給料も変わってくるので、社員の采配が悪かったり、最後の購入手続きで社員がミスをしてしまったりすると先生の給料にも響いてくるので先生との信頼関係を築くのも大変でした。
この先もつらい現実に耐えながら生きていかなけばならないのでしょうか?
いいえ、「着物販売会社社員の人生を変える解法」はきちんと存在していますので、それを今からご説明いたします。
あなたの「会社を辞めたくなる悩み」への対応策
1.上司に掛け合う
この不満を解消する現実的な方法として、上司に掛け合うことを考えました。拠点によっては残業をしていないところもあり、それはその拠点の上司の考えによるものが大きいと思いました。
会社も残業することは悪いことではないという社風でしたが、各拠点の上司によっては残業することはいけないことだという考えを持っている人もいて、会社を良くしようとしていました。
その人が私のいるエリアを任されることになり、面談があった時に今の自分の置かれている現状を話しました。
ノー残業デーを作ることや、私の直属の上司にあたる女性社員に忠告してくれることもあり、だんだんと残業することも少なくなっていきました。
2.営業から離れ、企画の仕事に力を入れて企画専任になる。
個人のノルマはありませんが売上に対して追求されたり圧力をかけられることに関しては、営業職である社員に重くのしかかっていました。
私は、もともと企画することに経験と実績があり好きだったので、面談の際に企画業にも携わってみたいと申し出たことがあります。
拠点の異動を機に大きく会社の体勢も変わるところだったので、営業職、企画職、会計など事務職と拠点の中でもしっかり分けて業務を行うことになりました。
今までは営業しかなかった拠点に人が増え、規模も大きくなったため新しい取り組みを始めることになったため、私には「売上、売上」と数字のことばかり言われる営業職は向いていないと思い、思い切って面談の際に企画職の希望を出しました。
そこで、その希望が通り企画のみをすることになりました。
企画職は数字の責任はなく、お客様に喜んでもらえる企画イベントを考えたり、お客様に興味を持っていただけるような広告チラシを作ったりと、とてもワクワクするような業務に携わることができました。
それから企画の仕事に専念し、企画した着物のイベントも成功し本格的に企画業の専任者になりました。
自分が不得意なこと、得意なことはしっかり上司に伝え、どうすれば良いか等kとははっきりと伝えるべきだと痛感しました。
人間関係は、やはり営業職でも企画職でも変わらないことだったので常に年配の女性の気を遣いながら仕事をしていたので、疲れました。
3.部署移動、もしくは今の職場を辞めて別企業や他業界に転職する
次に考えた方法は、部署異動と転職です。
全く違う部署に異動してしまえば、顔を合わすことはあっても場所が離れているので常にコミュニケーションをとることはありません。
営業職と企画職は、連携を取る部署でもあるので同じフロアになります。
事務や会計、受付となると人も少なく自分のペースで仕事もできる部署なので、人間関係に疲れた時は部署を異動することも考えました。
また、最終的には転職もありだと思いました。
人間関係に悩みだすとあまり解決はしないので、それならば今後の自分の行く末を考え一気に方向転換するのも手だと思います。
経験上、転職を決めることは勇気のいることでしたが、人間関係は仕事にも支障をきたすので転職する方が気分も新たにスタートできると思っています。
他業種や他社への転職…不安はよくわかります。
しかし、うまく着物販売会社の勤務を抜け出して、人生の立て直しに成功した人の多くは、現在の職場以外への転職の道を選択した人々なのです。
この件について、以下でより詳しく説明いたします。
着物販売会社の辞め方とタイミング
辞め方とタイミング1:退職する旨を3か月前から告げる
退職や転職する際に気をつけることやタイミングは、まず退職する旨を最低でも3か月前から告げました。
営業は、たくさん人数がいたので営業のみの仕事であれば1か月前でも退職の旨を伝えても大丈夫でしたが、企画業に携わっていたのは私一人だったので3か月前に伝えておかないと次の専任者を決めるのに時間がかかることもありました。
また、企画業は先の企画をどんどん進めていく仕事で、その時に取り掛かっている仕事が約3か月先の企画だったりするため、その区切りをつけるにはしっかり前もって上司に報告しておくことが大事です。
私が勤務していた会社は、残業やノルマが重荷になって辞める人も多く不正を起こして辞める人もいたので、いい辞め方をしている人はいませんでした。
企画業に携わるようになってからは、自分でスケジューリングして仕事ができており、仕事内容を把握していたのは自分だけだったので残業することもなくノルマもありませんでした。
そういった意味では仕事のやりがいは感じていましたが、女性社員との人間関係に疲れていたので辞めたいと薄々感じていました。
辞め方とタイミング2:辞めざるを得ない理由を作る
私と男性社員が食事に行っていたのを職場の人に見られ噂をたてられました。その日から慕ってくれていた女性の先輩から無視されることになり、影で私のことを言われることになりました。
社内恋愛していたわけでもなく普通に食事に行っただけなのに、女性社員が多いと噂話が広がって嫌な態度を取られることも多くなっていきました。
この体験から、仕事にはやりがいを感じても辞めたいと思うようになりそれが3か月続きました。
40代や50代の女性社員が多いと、ちょっとしたことで噂話になってしまうので精神的にもしんどかったのを覚えています。
そこで、その当時お付き合いしていた男性との間に妊娠が発覚し、辞める決意をしました。
産休、育休はありましたが今まで事例はなく、たとえ戻ったとしても体力的にも精神的にもきつい職場で続けていける自信もなく、企画職に戻れる保証もなかったので退職することを決めました。
一度、産休制度のことを上司に相談したことがあるのですが、「え?使うの?」という顔をされました。
それ以降、この会社では妊娠しても女性は続けていけない会社なんだと人んしきしました。
女性が働きにくい会社だということを知り、残っているのは未婚の女性か結婚していても子供がいないという人ばかりで、仕事中心の生活をしているのが感じ取れたので、続けていくのは無理だということも最初に思っていました。
人間関係に悩んでいた時期と妊娠がかぶってしまって辞める理由ができましたが、こんな理由でない限り辞められる雰囲気もありませんでした。
辞め方とタイミング3:引き継ぎをしっかりする
退職が決まった際には、しっかり引き継ぎをすることが大事です。
企画職は、私しか知らない業務も多かったので仕事内容を細かく引き継ぐ必要がありました。
営業の社員が多かったため、上司に引き継ぎをしてそれを割り振っていくという形を取ってくれました。
進めている企画の内容、取引先とどういったやりとりをしているかという仕事内容から、イベント企画に協力してくださる飲食店の担当の方やイベント会社の担当の方の引き継ぎの挨拶やその方の特徴などを引き継ぐ必要性もありました。
次に引き継ぐ企画職の社員はなかなか見つからず、希望していた退職日よりも1か月先伸ばしになって退職することになりました。
着物販売会社の勤務経験が優遇される、より就労条件のよい「おすすめ転職先」の例
1.イベント企画会社に転職する
まずは、イベント企画会社がお勧めです。
企画職に携わっていて、やはり何かものづくりをしたり、お客様を楽しませることが好きだった私には企画する会社が向いていると感じました。
イベントではなくても、企画して発信するという仕事は魅力的です。
この会社での企画業務は、イベント会社の方と打ち合わせすることも多く、一つのイベントを成功させるのにたくさん提案をいただいて助けてもらうことが多々ありました。
企画をしながら、誰かの役に立てたり人が喜ぶ笑顔を見れるのはいいことだと痛感しました。
企画を最初から売りにしている企業だと、クリエイティブなことが問われてくるので人間関係に悩むことも少ないのではないかと感じます。
2.クレジットカード会社、保険会社に転職する
次にカード会社や保険会社ですが、これは営業職を経験したのでお勧めだと感じています。
私が経験した営業職は、接客は勿論でしたがお客様が高価なお買い物をする際にどうすればお客様の負担のないようにお支払いができるかというお支払い内容を提案します。
ローンの様々な組み方を提案し、お客様から「着物を買ってよかった、あなたが手続きしてくれて信頼できる」といった言葉をもらいました。
やはり、金額の高いお買い物をする際には細心の注意と丁寧な接客が求められるほか、信頼関係ができてこそ契約が成立することを学びました。
カード会社は信頼が大事だと感じます。
保険会社もライフプランを提案しながら、お客様は大きなお買い物をします。
お客様に相談を受けながらお支払いや、保険の種類などを提案できる人材は、企業にとってもお客様にとっても信頼されるのでやりがいを感じることができます。
保険会社に来るお客様も年配の方が多いと聞くので、この会社で培った年配の方への丁寧な接客を生かせるのではないかと感じました。
また、保険会社もそのお客様に合った支払い方があるので、それもこの会社で培ったローンの組み方などの支払い手続きの経験から生かせると思いました。
3.ウエディングプランナーに転職する
最後にウエディングプランナーの仕事をお勧めします。
ウエディングプランナーは、お客様の人生に一度の思い出を作る手助けをする仕事です。
お客様の意向に沿って提案したり、一緒に喜んだり最高の日となるようプランニングしていく魅力的な仕事です。
着物に携わっていて、やはり女性が綺麗になることにはとても嬉しく感じていました。年配の方でも着物を着ると背筋が伸び、お肌のトーンも一段とUPしたように感じるのです。
着物を着て、美しく自信を持ってもらいたいと素直に思えました。
女性のキレイを応援する、そんな仕事に憧れます。
着物は普段着だけでなく、ハレの日や行事にも着れる日本の伝統衣装です。
私は、ウエディングプランナーに転職したら着物もお勧めしたいと思いました。また、結婚式も着物と同じように高いお買い物です。
高い金額を払っていただいているお客様への丁寧な接客と喜んでもらえる表情を見れるのはとても気持ちが良いものです。
ウエディングプランナーも提案することが多い、いわゆる企画職の仕事なのでお客様のことを考えながら企画するのは楽しいと感じました。
人生の選択肢は常にあなた自身が持っている
着物販売会社勤務のあなたの人生を変えるために、まず一番注目すべきことは「今の会社以外にも職場は沢山あることを知る」ということです。
案外、外部と交流がない着物販売業界人は井の中の蛙になることが多いです。
自分の会社以外のことを全く知らないというケースも非常に多いようで、勇気を出して一歩外に踏み出せば大きな海が広がっているということを、改めて考えてみてはどうでしょうか。
兎に角、どうしても今の悩みが解決できなければ「別に辞めればいい」「辞めたっていいんだ」「自分は自由に人生を選択できるんだ」と割り切ること。
周囲からの目を気にしたり、あなたの人生と無関係な上司のメンツを立てて、自分の人生を後回しにしてします思考こそが「今の職場を辞められなくなってしまう」ことの最大原因であり、悩みをより深くして人生を間違えてしまう事につながります。
転職コーディネーターに無料相談することから始める
自分自身でまず何をしてよいかわからないならば、人材紹介会社に登録するのも手。
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