歯科衛生士を辞めたい人へ=つらい職場を上手に辞める方法

シェアする

  • このエントリーをはてなブックマークに追加
The following two tabs change content below.
北野筆太

北野筆太

ブラック企業の取材などを主なテーマにしているライター。実際の転職経験者にインタビューをすることで、労働者が煮え湯を飲まされるその業界ならではの特殊事情やゆがみを探り当て、「就業する前に(転職する前に)知ってほしい体験談記事」を日々執筆中。

【特集】登録をおすすめする転職サイト(転職エージェント、転職支援会社)比較ランキング
転職活動を進めるにあたり、重要なのは、”情報”なのですが、これは、求人票レベルの情報から、求人をかけている企業の会社戦略、現場の採用...
一刻も早く今の辛い仕事の悩みから逃れるには?
今の仕事を辞めるかどうかで悩みぬいている方は、理屈を抜きにして無料の転職エージェントに相談をしてみる価値があります。
転職コーディネーター経由で他の業界、企業の内情を知ることができますし、冷静な第三者の目で、あなたのスキルと経験を活かせる方法を用意してくれます。
転職エージェントへの相談は完全に無料なので、自分ひとりで仕事と将来のビジョンに悩むくらいならば、無料お試しで転職エージェントに相談してみることを強くお勧めいたします

 ※無料相談をしても必ず転職する義務はないので安心です。 

歯科医師を献身的に支える歯科衛生士だが、仕事への不満は多い。職場環境は「歯科医師個人の人柄に左右」。

記事の目次

筆者には「歯科衛生士さんは清潔な女性の職場で働く知的な女性」という先入観があるのですが、斉藤理子さん(仮名、35歳)もそのイメージ通りの人でした。身だしなみの良さだけではなく、所作にも清潔感が漂っているのです。

喋るスピードは速くもなく遅くもなく、無駄なことは話さない一方で、こちらの質問の意図を素早く察知してくれるクレバーさをお持ちです。

そのお陰で、インタビューはとてもスムーズに進めることができました。

斉藤さんは歯科衛生士の専門学校を卒業後、JRの1駅離れたマチの小規模な歯科医院に正職員として就職しました。1年後に結婚することになり退職しようと思ったのですが、院長から慰留されパートで働くことになりました。

すぐに子宝に恵まれ、「今度こそ退職」と思ったのですが、そのときも引き止められて仕事を継続し、パート勤務は5年に及びました。

子供の手が離れたことから、学費を稼ぐために別の歯科医院に移って正社員として働こうと考えたのですが、その就職活動が院長の知るところとなり、その歯科医院の正職員に戻り、それから2年が経過しました。

結局この歯科医院には、正職員1年、パート5年、正職員2年の、合計8年間在籍しているのですが、斉藤さんは今度こそ退職の決断を固め、転職の準備を進めているのです。

院長から「大事にしてもらっている」という気持ちもあります。しかし、院長と自分の「考え方のズレ」がいよいよ埋められないほど大きくなってしまったのです。

歯科衛生士業界ならではの、就業中の不満、大変さ、辛さと悩み

辞めたい理由と悩み1:小規模歯科医院で人間関係構築に失敗すると、その後は見るも悲惨。常に患者の視線にもさらされ、気が休まる隙は一切ない。

斉藤さんが勤めている歯科医院のメンバー構成は次の通りです。

  • 歯科医師:院長と週2日勤務の非常勤の計2名
  • 歯科衛生士:斉藤さんを含む6名
  • 歯科助手:2名
  • 事務員:院長夫人ともう1人の計2名

大きな会社組織や病院、30ユニット以上の大きな歯科医院とは異なり、斉藤さんが勤める歯科医院はスタッフ数が少ないので、良好な人間関係の維持に相当の努力が必要となります。斉藤さんは、特に雇用主である院長との信頼関係を保つことに努めていました。

歯科衛生士6名の中で最も経験が長く最年長でもあった斉藤さんは、歯科医師からの指示の伝達役や、事務職員との連携役など、「実質ナンバー2」の働きをみせていました。

給料も優遇されていて、斉藤さんにだけ「別封筒」が渡されていました。つまり、ほかの歯科衛生士と比べて破格の給料を出しては、院内の統率が乱れる可能性があるので、通常の給料は「他の歯科衛生士よりやや高い」金額を振り込み、通常の給料日とは別に現金で「補てん」を受けていたのです。

もちろん、社会保険や税務上の給与には別封筒分も計上していたので、法律的にはなんら問題はありません。

斉藤さんにそこまで聞いたとき、筆者は大きな疑問が生まれました。院長からの信頼、給料を含む好待遇、そして自宅からの近さ、どこにも退職理由が見付からないのです。

そこで、「いまのその職場は、最良の環境なのではないでしょうか?」と質問しました。

斉藤さんは「はい、そう思います。もしここを辞めて別の歯科医院に行ったら、ここのことを懐かしく思い出すかもしれません。『辞めなきゃよかった』と思うかもしれません」と答えました。

それでも辞めなければならない理由とは、一体なんなのでしょうか。もう少し斉藤さんの「語り」に耳を傾けてみましょう。

全国の歯科衛生士は約11万人

■2014年末現在、全国の就業歯科衛生士数は116,299人

■前回(2012)に比べ8,176人(7.6%)増加

■歯科衛生士たちはここで働いている

診療所 105,248人 90.5%
病院 5,882人 5.1%
市町村 2,070人 1.8%
歯科衛生士学校 854人 0.7%
保健所 648人 0.6%
事業所 530人 0.5%
介護老人保健施設 482人 0.4%
その他 585人 0.5%

辞めたい理由と悩み2:サービス残業、セクハラ、パワハラ…労務管理がずさんな歯科医院だと歯科衛生士の苦労は非絶に尽くしがたい。

さて、斉藤さんは「最良の職場環境」で働いているにも関わらず、「あること」が契機となり退職を考えています。

あなたを含む多くの歯科衛生士は「それはもったいない」とか「辞めるべきではない」と感じているのではないでしょうか。

あなたのその感覚は、歯科衛生士の常識といっても過言ではありません。歯科衛生士が「これが私の仕事?」と疑問に思う仕事を押し付けられるケースは珍しくありません。

もちろん、あなたも、歯科助手や受付担当者の手が回らないときに雑用の手伝いをすることは、やぶさかではないと思います。

しかし悲惨な歯科衛生士は、院長の自宅の掃除を命じられることもあるのです。これは、自宅と歯科医院の2つの建物が接続しているときに起こりやすく、院長が仕事とプライベートの区別ができていないせいです。

似たようなケースで、院長夫人の愛犬の散歩をさせられた歯科衛生士もいます。そして大変残念ながら、院長によるセクハラやパワハラを訴える歯科衛生士もいます。

こうした現状から導き出されるのは、「歯科衛生士の働く環境は、歯科医師、特に院長のパーソナリティに大きく依存している」ということです。

もしあなたがいま、「そんなことは当然でしょう」と思ったら、それは「歯医者の常識」にどっぷりつかっているからです。その常識は「世間の非常識」です。

一般の企業では、上司や管理職の横暴によって職場環境が悪化しないように、上司や管理職を監視するシステムがあります。

しかし歯科業界は、歯科医師や院長を監視するシステムが整っているとは言い難いのが現状です。

歯科衛生士の労務管理がなっていない歯科医院も少なくありません。「週5日勤務」の雇用契約を結んで入職した歯科医院で週5.5日から週6日へと、なし崩し的に勤務時間が長くなるケースや、残業代が支払われない、通勤手当不支給など、ブラック企業さながらの職場も報告されています。

筆者は、こうしたブラック歯科医院の存在を知っているだけに、斉藤さんがなぜ「そんなに良い職場」を辞めたがっているのか不思議でした。

歯科衛生士は年代がばらけている

全歯科衛生士数:116,299人(2014年末現在)

20歳未満 20~29 30~34 35~39 40~44 45~49 50歳以上
12,614人 19,587人 16,693人 16,701人 17,104人 14,461人 19,139人
10.8% 16.8% 14.4% 14.4% 14.7% 12.4% 16.5%

辞めたい理由と悩み3:一般企業では考えられない非常識なブラック歯科医院は野放しで増殖中

斉藤さんの「辞める理由」を紹介する前に、別の種類のブラック歯科医院を紹介します。先ほど紹介した、休日が少ないなどの類型を「労務管理型ブラック歯科医院」とすると、ここで紹介するのは「非常識型ブラック歯科医院」です。

もしあなたがこの文章を読み、「うちの歯科医院は非常識型だ」と気付いたら、すぐに退職について検討することをおすすめします。

なんと「スタッフがインフルエンザを発症しても休ませない歯科医院がある」という報告があります。スタッフの健康を無視しているばかりか、患者の健康を害する行為であり許されるはずがありません。

また歯科医師やスタッフが施術時に手に着用するグローブや、歯磨き指導に使う歯ブラシを複数回使うところもあるそうです。これは明らかに「してはいけないコストダウン」です。

ドリルやバキュームなどのハンドピースの滅菌方法がいい加減な歯科医院では、中途採用の歯科衛生士が一般的な滅菌作業をすると、「そこまでしなくていい」と言われるというのです。

なぜここまで詳しくブラック歯科医院について紹介するかというと、「いまの歯科医院を辞めたい」と思っているあなたの感覚が「正しい」かもしれないからです。

働く人はいつも弱い存在で、上司や経営者、つまり歯科医師や院長たちに「この通りにやれ」と言われ続けると、最初は「学校で習ったことと違う」「前の職場では禁じられていた行為」と思っていても、いつしか「上の指示だから仕方ないか」となり「こういう方法もありかも」と自己肯定し、そしていつしか「この方法は効率的で良い」と喜んで従うようになってしまうのです。

なので、もしあなたがいま「辞めたい」と考えているのなら、その気持ちを尊重することをおすすめします。

辞めたい理由と悩み4:今の歯科医院をどうしてもやめさせてもらえない。しかし世の中にはコンビニより多くの歯科医院が存在しているわけで…。

さて、ホワイト歯科医院と呼べるような職場で働く、勤続8年のベテラン歯科衛生士の斉藤理子さん(仮名、35歳)は、なぜ辞める決心をしたのでしょうか。

それは「子供や若い人の歯科治療に携わりたい」と思うようになったからです。これが院長と斉藤さんの、埋めがたい「考え方のズレ」でした。

斉藤さんが勤める歯科医院では、特に近年、高齢者の口腔ケアが多くなりました。院長は、月2日は外来治療を非常勤歯科医に任せ、自分は介護施設に訪問歯科診療に行くようになったのです。

「正直いって嫌気がさしていました。それは、社会一般において現在、高齢者に対して過剰な医療行為を行っているのではないかという個人的な見解があるためです。

でも、自分に子供ができ、国の財政が高齢者の医療費で圧迫されている現状を知って、歯科衛生士として働くのであれば、将来を担う子供の口腔ケアのために尽力したいと思うようになっていったのです」

斉藤さんは苦しそうにそう言いました。

斉藤さんが「苦しそうに」するのは、斉藤さんももちろん、高齢者への口腔ケアの重要性を熟知しているからです。しかし斉藤さんは、過剰医療の問題や「本当に自分がやりたいこと」を考え抜き、退職を決意したのでした。

あなたも、少なくとも一度は「院長の治療方針は正しくないと思う」と考えたことがあるのではないでしょうか。

「歯科」とひと口にいっても、予防、治療、維持、公衆衛生、審美など、さまざまなヘルスサービスがあります。どれが正しくどれが間違っているかの判定はとても難しいと言わざるを得ません。

しかし、あなたは「これは私がやりたい歯科ではない」とは言えるはずです。あなたは国家資格ホルダーとして、あなたがやりたい歯科に従事することができるのです。

歯科衛生士の仕事の魅力
職場がたくさん 歯科医院や病院に限らず、保育所、幼稚園、学校、介護施設、保健所、市町村、訪問歯科など幅広い
一生の仕事にできる 国家資格なので全国いつでも通用する。結婚後、出産後、子育て後の復帰の道も整っている
キャリアアップできる 経験やキャリアを積むと「次のステージ」に進むことができる
求人数が多い 歯科衛生士は「不足」人材なので、待遇面で期待できる
では、歯科衛生士として勤務するあなたはどうすればよいのでしょうか?
この先もつらい現実に耐えながら生きていかなけばならないのでしょうか?
いいえ、歯科衛生士の人生を変える解法」はきちんと存在していますので、それを今からご説明いたします。

あなたの「会社を辞めたくなる悩み」への対応策

1.認定歯科衛生士の資格を取得してより高度な仕事に挑戦する。

多くの働く人は、辞めるときに「快感」を得ています。それまでのしがらみを綺麗さっぱり洗い流すことができますし、新たな挑戦に気持ちが高揚しているからです。

ただ注意が必要です。こうした快感を何度か経験してしまうと「辞め癖」がついてしまいます。

歯科衛生士は求人が多いので、あなたも常に「いまは辞め時として正しいのか」ということを考えるとよいでしょう。

もし、あなたが「辞めたくて仕方がないけど、いまは辞め時ではないかもしれない」と感じたら、ひとまず退職は置いておき、「いまの職場でできること」を考えてみてください。

そのひとつが認定歯科衛生士の資格取得です。

日本歯周病学会が行っている認定歯科衛生士制度は2005年に発足し、2016年末までに1027名を認定してきました。

認定歯科衛生士の主な使命は、成人の8割が罹患している歯周病の予防と治療に寄与することです。もちろん、一般の歯科衛生士の「上の資格」となるので、若手の育成や高度な歯科治療への補助といった役割もあります。

認定歯科衛生士の称号を得るには、試験をパスしなければなりませんが、その前に5年以上の臨床経験や、指定の単位を取得する必要があります。学会への参加も義務付けられています。

こうした難関を乗り越え、晴れて認定歯科衛生士になれば、あなたを見る職場の目も変わってくるでしょう。そうなれば日常業務が高度化し、ひいては仕事のやりがいが向上することになります。

「仕事が嫌だ」と思ったら、まずは自分を変えて、そして仕事の中身を変えてみましょう。それが再び「仕事が好き」と思えるようになる近道です。

認定歯科衛生士の申請条件と試験内容
申請条件 ・歯科衛生士の免許・5年以上の臨床経験・30単位以上の実務経験単位と教育研修単位・2回以上の歯周病学会などへの参加・日本歯周病学会会員
申請 年2回・書類提出(5症例、うち3症例は歯科医師の指示のもとスケーリングの処置を行ったもの)
試験 年2回・ケースプレゼンテーション10分・口頭試問5分・初診からメインテナンス期間を通して担当した症例紹介

資料「認定歯科衛生士制度の発足について」(日本歯周病学会)

認定歯科衛生士 | 認定制度 | [an error occurred while processing this directive]

2.歯科医療事務を身に付け歯科医院経営のスキルを得る

もし筆者が、歯科衛生士のあなたに「歯科医療事務を学んだ方がいいでしょう」と言ったら、どのような感想を持つでしょうか。「歯科衛生士はあきらめろと言っているの?」と不快に感じるでしょうか。

もちろん、そんなつもりで「歯科医療事務」をおすすめするわけではありません。歯科衛生士が医療事務を学ぶことは、歯科医院の経営に一歩近づくことになります。そして、歯科衛生士が経営の知識を身に付けると、院長の右腕になることができます。

ではなぜ、歯科医療事務のスキルが経営に結びつくのでしょうか。歯科医院に限らず、企業や組織の経営には、おカネと設備とスタッフが必要になります。歯科医療事務は、そのすべてに関わることができるのです。

歯科医療事務のメインは歯科診療報酬の請求、つまりレセプトの作成ですが、これは歯科医院の収入です。

歯科医院の院長の中には、レセプトに関する知識が浅く、事務員任せという方もいるのですが、これは会社経営の観点からするととても危険な状態です。一般企業の社長は、必ず収入源や収入の方法をがっちり握っています。

歯科医院における「収入源」や「収入の方法」はレセプトですので、歯科治療に携わる歯科衛生士がレセプトの知識を身に付けると、治療と収入の両方に携わることになるのです。これが「院長の右腕」の意味です。

また、歯科医療事務の勉強では、受付業務についても学ぶことができます。受付業務を単なる「手続業務」ととらえるのではなく、「接客」や「おもてなし」と考えてください。

患者は、歯科医の技術だけで、治療を受ける歯科医院を決めません。スタッフの人柄によっても「行きたい歯医者」と「行きたくない歯医者」を分けています。

なので、受付の接客の良し悪しは、歯科医院の経営に大きな影響を与えるのです。

歯科医療事務の主な仕事

レセプト作成 歯科診療報酬の請求。治療の流れや点数計算の知識が必要。分厚い「点数表」と格闘することも。歯科医院の経営を把握するにはとても重要なスキル。
受付業務 歯科医院の顔となる。接客やおもてなしのほか、ビジネスマナーを身に付ける必要がある。
アシスタント業務 歯科治療器具の発注や器具の消毒など、あらゆる雑務をこなす。雑務が完璧かどうかは、歯科医師や歯科衛生士のパフォーマンスに影響する。
会計業務 患者から治療費を受け取る。

3.歯科衛生士を辞めて他業界に転職したい場合

「上の資格を目指す気はない」または「歯科医院の経営には興味がない」という歯科衛生士が「辞めたい」と思い悩んでいるとしたら、第3の道があります。

それは、他業界への転職です。

「他業界」といっても、あなたのキャリアにまったく縁もゆかりもない仕事を紹介するわけではありません。

あなたの歯科衛生士の資格や経験が生かされる「別の道」は、たくさんあります。

以下の表をご覧ください。これは国民の医療費を種類別に分けたものです。2013年の歯科診療にかかった医療費は2兆7400億円にものぼるのです。しかもこれは口腔インプラントなど、自費診療を除いた保険診療だけの金額です。

歯科の市場規模は3兆円に迫る勢い
医科診療医療費(入院) 医科診療医療費(入院外) 薬局調剤医療費 歯科診療医療費 小計
2010年 14.10兆円 13.10兆円 6.14兆円 2.60兆円 35.94兆円
2011年 14.40兆円 13.40兆円 6.63兆円 2.68兆円 37.11兆円
2012年 14.80兆円 13.60兆円 6.71兆円 2.71兆円 37.82兆円
2013年 15.00兆円 13.80兆円 7.11兆円 2.74兆円 38.65兆円

資料「歯科医療経済の分析、診療種類別の国民医療費」(厚生労働省中医協など)

https://www.jda.or.jp/dental_data/pdf/chapter_03.pdf

つまり、歯科業界はとても大きな市場であり、安定して働けることを意味しています。

なので筆者は、あなたに「歯科医院の歯科衛生士」は辞めても、歯科業界にはとどまった方がいいでしょう、とアドバイスしたいのです。

「歯科医院で働くことの悩み」を、歯科業界に居ながら解決する方法があるのですから。

他職場への転職…不安はよくわかります。

しかし、まく現在の歯科医院勤務を抜け出して、人生の立て直しに成功した人の多くは、勇気をもって現職場以外への道を選択した人々なのです
この件について、以下でより詳しく説明いたします。

現職場を辞めるタイミング…現代の歯科医院は、どこも歯科衛生士不足で簡単には辞められない。円満退職には周到な準備が必要。

1:強引に辞めると「トラブルメーカー」という汚名を着せられることも。キャリアを傷つけない穏便な退職をしよう。

転職するには、いまの職場を辞めなければなりませんが、歯科医院の歯科衛生士は、そう簡単には辞めることができません。なぜなら、院長や歯科医師は、あなたがいなくなるととても困るからです。あの手この手で引き止めにかかるでしょう。

法律上は、働く人は「辞める」と宣言してから2週間で辞めることができますが、あなたが勤務先と結んだ雇用契約上はそうはなっていない場合があります。

退職願を出してから2カ月は辞められない条項が盛り込まれていたり、入職から3年は辞められない契約になっていることもあります。

これらの条項は「法律に違反している恐れ」はありますが、しかし雇用契約上「無効」となるかどうかは微妙です。

例えば、あなたが「雇用契約書に退職届を出してから2カ月は辞められないなんて知らなかった。だから2週間後に辞める」と主張して、歯科医院側が「いや、2カ月は辞められないことは口頭でも伝えている。いますぐ辞めさせるわけにはいかない」と対抗した場合、最終的には裁判で決着を付けるしかありません。

しかし、裁判の準備をするだけで2カ月なんてあっという間に過ぎてしまいます。

そこで、あなたには円満解決をおすすめします。「働く人の権利」として「2週間」を強く押し出してしまうと、円満退職は望めません。可能な限り、雇用契約書通りの期間を置いて、退職することが望ましいでしょう。

もし、次の転職先が決まっていて、そこが「1日でも早く入職してほしい」と望んだ場合でも、あなたは現在の職場に「雇用契約書には2カ月は辞められないとあるのですが、なんとか1カ月で辞めさせてもらえないでしょうか」と「下手に出る」方がいいでしょう。

というのも、「歯科業界はとても狭い」からです。転職先が他県であればともかく、同じ県内や同じ市内で転職する場合、「噂」はあっという間に広がります。

仮にあなたの主張が正しかったとしても、退職手続きがトラブると、業界内に「あの歯科衛生士はトラブルメーカー」と流れてしまいかねません。

退職では、あなたのキャリアに傷を付けないことを最優先に行動しましょう。

2: まず「退職願」を出し、もしもそれが放置されたら「退職届」を出そう。

院長の性格によっては、歯科衛生士の退職手続きが、ノラリクラリと先延ばしにされる可能性があります。院長があなたを引き止めるために「次の歯科衛生士を採用できるまで待って」と言っても、一向に募集をかけないこともあるのです。

「退職願」を提出して2週間経っても退職日が決まらない場合、今度は「退職届」を出しましょう。

「退職願」は「院長先生、辞めてもいいでしょうか」とおうかがいを立てる書類ですが、「退職届」は「○月○日をもって、私は退職します」という宣言になります。

「退職願」を出した上で「退職届」を出せば、辞める側としては誠実な対応をしたことになります。

退職届は、簡潔に書きましょう。

退職届

○○歯科医院院長、○○先生

私、○○○○は、一身上の都合により、○年○月○日に退職します。

○年○月○日作成

○○○○(本人自署が望ましい)捺印

これだけでOKです。退職理由は「一身上の都合」だけにとどめた方が無難です。苦労させられた歯科衛生士の場合、「うらみつらみ」を書きたいかもしれませんが、辞める職場に悪感情を残しても仕方がありません。

ちなみに、「退職願」を書く場合は、ほとんど「退職届」と同じでかまいません。ただ、「○年○月○日に退職します」ではなく「○年○月○日に退職いたしたく存じます」とするだけでいいです。

3:有給休暇が残っている場合や、最後の給料が支払われない場合はどうしたらいい?

特に小規模の歯科医院では労務管理がきちんと行われていないため、有給休暇をすべて消化せずに退職日を迎えたり、最後の給料が銀行口座に振り込まれなかったりするトラブルが発生しがちです。

これを泣き寝入りするかどうかは、あなた次第です。

もしあなたが「退職はするが、先生たちには大変お世話になった」と感じたら、有給休暇の未消化分をあきらめることは、「大人の対応」といえるでしょう。有給休暇は働く人の権利ですが、それをあえて放棄することで、院長たちはあなたに恩義を感じるでしょう。

しかし、もしあなたが「この職場には嫌な思い出しかない」と感じていたら、有給休暇分の「日当」を請求してもいいかもしれません。

ただ、有給を取ることに固執しすぎて強制的に休んでしまうと、「あの歯科衛生士はろくな引き継ぎもしないで去っていった」といった悪評が立ってしまいます。働く人は立場が弱いので、慎重に行動してください。

最後の給料が支払われないことも「歯科医院退職あるある」なのですが、これはあきらめるのはもったいないでしょう。

まずは退職した歯科医院に電話をして、きちんと請求しましょう。それでも支払われなかった場合、各地の労働局や労働基準監督署などに相談するとよいでしょう。

歯科衛生士の勤務経験が優遇される、より就労条件のよい「おすすめ転職先」の例

1.歯科衛生士経験が生きる「介護施設」に転職

多くの歯科医師や歯科衛生士たちの取り組みや研究の努力が実り、現代の高齢者介護では「口腔ケアの重要性」が常識になっています。

これは20年ほど前にはなかった常識で、当時は「終末期の高齢者は口を使って食べることができなくなるので、口腔ケアはそのほかの身体ケアより優先しなくてもいいでしょう」という考えが一般的でした。

しかし今は、訪問診療の医師や訪問看護師たちは、家族や介護職に「最期まで口の中は綺麗にしてあげてください。口の中がさっぱりするとQOLが維持されます」と指導しています。

こうした流れを受けて、介護老人保健施設や特別養護老人ホームといった介護施設が、歯科衛生士を採用するケースが増えています。

歯科衛生士は今後、介護の現場でますます活躍するでしょう。また、介護市場は拡大の一途ですので、安定職場という面でも魅力があります。

資料:

「在宅医療と連携について」(厚生労働省)

http://www.mhlw.go.jp/stf/shingi/2r98520000012qn3-att/2r98520000012qxh.pdf

「看取り体験を通して口腔ケアとターミナルケアの一考察」(日本大学歯学部、服部安子)

http://www2.dent.nihon-u.ac.jp/bulletin/kiyou38/38-14.pdf

「がん医療における緩和ケアと歯科治療・口腔ケア」(全国共通がん医科歯科連携講習会テキスト)

http://ganjoho.jp/data/professional/med_info/koushukai_text/files/06.pdf

2.「介護の司令塔」ケアマネージャーに挑戦

歯科衛生士が介護に進む場合、介護施設の職員のほかに、ケアマネージャーの道があります。ケアマネージャーは、介護の司令塔です。高齢者に必要な介護サービスを考え、介護高齢者と介護サービス事業者をつなぐ仕事です。

ケアマネージャーになるには、実務経験を積み、試験に合格する必要があります。また、ケアマネージャーは「介護計画書」や「ケアプラン」と呼ばれる書類を作る必要があるので、事務処理能力にも長けていなければなりません。

これらはいずれも、あなたにとっては大きな壁かもしれませんが、「高齢者の口の中に関するプロ」になるには、乗り越える価値のある壁でもあります。

就職先としては、居宅介護支援事業所になります。

ケアマネの業務内容

・利用者の介護度認定の手伝い

・利用者宅を訪問し、心身状況や生活環境を調査する

・家族と話し合う

・地域の福祉資源や医療資源を活用する道を探る

・利用者と社会資源のマッチングを図る

・利用者の万が一に対応する

筆者が歯科衛生士のあなたにケアマネの仕事をおすすめするのは、「歯」や「口の中」の視点で介護を考える人が少ないからです。

口の中の健康が、高齢者や終末期の人のQOLを維持向上させることは分かっているのですが、しかし「歯や口の中を中心とした介護」はまだ開発されていません。

高齢者の幸せに直結する仕事を行うケアマネに、歯科衛生士の資格保有者が就けば、新しい介護の道が開けるのではないでしょうか。

3.歯科用医療機器メーカーの営業に転職

もし歯科衛生士のあなたが、「給料をもっと増やしたい」という気持ちを持ち、さらに「一般ビジネスに興味がある」と感じていたら、歯科用医療機器メーカーの営業への転身をおすすめします。

歯科用医療機器には、次の4種類があります。

(1) 特定保険医療材料

(2) 高度管理医療機器・特定保守管理医療機器

(3) その他の医療機器

(4) 医療機器以外の消耗材料

先述した通り、歯科業界の市場規模は3兆円に迫る勢いで、ビジネスとしても活況を呈しています。

また、歯科を含む医療は、政府の成長戦略のメニューにもあがっています。

歯科用医療機器の企業が作る業界団体「一般社団法人日本歯科商工協会」には、なんと160社以上が加盟しています。これだけの企業が参加するのは、「儲かる」からだけではなく、「安全と衛生」そして「法順守」が求められるビジネスだからです。

さて、歯科用医療機器メーカーの営業の仕事内容ですが、日本歯科商工協会の会長である森田晴夫氏が社長を務める「株式会社モリタ」が正社員の営業職を募集しているので、その求人票を見てみましょう(肩書は2017年3月現在)。

歯科用医療機器メーカーの営業職の求人内容
応募資格 短大・専門学校以上、歯科衛生士、歯科技工士
仕事内容 歯科医院や歯科技工所に商品を卸している代理店への営業と販売促進。ガーゼなどの消耗品か高度医療機器まで、ほとんどすべての歯科材料を扱う。新規開業やリニューアルなどの歯科医師サポートも。
勤務地 北海道、東北、関東、中部、関西、中四国、九州
給与 ・初任給:月額24万円~(大卒新卒者)

・中途採用モデル:

年収490万円(30歳、配偶者、子供1人)

年収770万円(40歳、グループマネージャー職、

資料「歯科医療関連商材のディーラー営業」(株式会社モリタ)

株式会社モリタ 採用情報|中途採用案内

営業回りという仕事は、あなたにとって「まるで異なる世界」かもしれませんが、しかし「歯」と「口」に関する知識を豊富に持ち、さらに「歯科医師の心理」を熟知しているあなたなら、この道で成功する確率は高いといえるでしょう。

40歳で770万円という年収も魅力的です。これこそ3兆円市場のパワーといえるでしょう。

人生の選択肢は常にあなた自身が持っている

歯科衛生士校勤務のあなたの人生を変えるために、まず一番注目すべきことは「現在の歯科医院以外の職場もあることを知る」ということです。
案外、外部と交流がない歯科衛生士は井の中の蛙になることが多いです。
自分の会社以外のことを全く知らないというケースも非常に多いようで、勇気を出して一歩外に踏み出せば大きな海が広がっているということを、改めて考えてみてはどうでしょうか。

兎に角、どうしても今の悩みが解決できなければ「別に辞めればいい」「辞めたっていいんだ」「自分は自由に人生を選択できるんだ」と割り切ること。

周囲からの目を気にしたり、あなたの人生と無関係な上司のメンツを立てて、自分の人生を後回しにしてします思考こそが「今の職場を辞められなくなってしまう」ことの最大原因であり、悩みをより深くして人生を間違えてしまう事につながります。

転職コーディネーターに無料相談することから始める

自分自身でまず何をしてよいかわからないならば、人材紹介会社に登録するのも手。
転職コーディネーター経由で他の業界、企業の内情を知ることができますし、冷静な第三者の目で、あなたのスキルと経験を活かせる新しい職場を用意してくれます。

また、辞めづらい今の職場で、(転職先を紹介してもらった後に)スムーズに次の職場に移動するための方法やタイミングなどもしっかり教えてくれますよ。

いきなり仕事を辞めたりはせず、まずはじっくり転職エージェントと無料のアポイントを取って、今後の動き方を相談しつつ、あなたの希望に沿った新天地候補をじっくりと紹介してもらうべきでしょう。

尚、転職コーディネーターはA:同じ歯科衛生士として転職する場合B:他の業界に転職する場合、のそれぞれで登録会社を使い分けるか、同時に登録で転職を進めるべきでしょう。

A:同じ歯科衛生士として他の職場を探す場合は、歯科医師の転職も手掛ける専門転職エージェントのメディカル・リンケージを利用すべき。

今までとと同じく歯科衛生士資格を活用して転職をする場合は、歯科衛生士専門の転職コーディネーターに支援をしてもらうべきでしょう。特に、歯科医師の転職も同時に手掛けている企業ならば、より一層高い密度の転職支援力が期待できます。

その点でふるいにかけた場合、当方お勧めの歯科衛生士転職エージェントは、メディカル・リンケージが最もお勧めできる企業の1つとなります。

※歯科医師、歯科衛生士双方が登録可能な転職エージェントです。

B:歯科衛生性を辞めて他業界へチャレンジしたい場合は、業界内でも「優秀なコンサル」が揃う転職エージェントのDODA(デューダ)を利用すべき。

歯科衛生士を辞めたい人には、転職を支援してくれるプロフェッショナル、転職エージェントのDODA(デューダ)の利用がおすすめです。

他業種にしても同業種にしても、「今の仕事を辞めて転職したい」と考えている方をプロが徹底的にサポートしてくれます。

DODA(デューダ)の転職エージェントサービスにどんな特徴があるのか見ていきましょう。

DODAが他社と比較して優れている評価ポイント

非公開求人を含む多数の求人からマッチングして紹介してくれる
・人事担当者を惹き付ける履歴書や職務経歴書の書き方を指導してくれる
内定獲得率を高くするために徹底した面接対策が可能
・自分を最大限にアピールするためのノウハウを提供してくれる
人材紹介利用者層にもアプローチできる

これらのサポートをプロのキャリアアドバイザーと分野別に特化したコンサルタントの2人が行ってくれるので、効率良く転職活動を進められるのです。

同業種への転職とは異なり、歯科衛生士が他業種へと転職するに当たって多少なりともハードルが高くなります。

そんな時に一人で取り組むのではなく、DODA(デューダ)の転職エージェントサービスを利用すれば内定獲得率を上げられるのです。

転職サイトも転職エージェントも完全に利用料金は無料なので、希望の職種に就きたいと考えている方はDODA(デューダ)へと無料登録してみてください。

今すぐに転職する気がなくとも、いつか来る転職の日のための情報入手目的での「お試し登録」もOKです。DODAの担当エージェントは、無理に転職を急かさずに、じっくりとあなたの話に耳を傾けてくれますよ。