柔道整復師、整骨院を辞めたい人へ=つらい職場を上手に辞める方法

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野村 龍一

野村 龍一

医療系転職コンサルタント企業で700名以上の医師転職支援に関わる。近年は医療以外にも様々な業種からの「私も会社を辞めたい」という転職相談が相次ぎ、転職成功者のインタビューを敢行中。2016年12月より一般転職に関する情報提供、人生相談を当サイトにて開始。




記事の目次

国家資格が逆に仇。整形外科医からは疎まれ、ルール無視の無資格整体院には好き放題に職域侵入される。

テレビで活躍する「有名ゴッドハンド柔道整復師」や、無名でも身近でお世話になった「街の赤ひげ先生的柔整師」になることに憧れ、400万、500万と必要になる柔道整復師学校に入学、晴れて国家資格を取得し、意気揚々と業界に入ってくる方が増えています。

または、「今の仕事からジョブチェンジで柔整師になった」「自分一人の手腕で儲けることができそうな業界だから」という理由で資格取得をした方も多いことでしょう。「人に感謝される仕事がしたかった」という、情熱的な方もいるでしょう

あなたもそんな柔道整復師先生のおひとりなのではないでしょうか?

ところが、柔道整復師資格を持った方々が勤務する接骨院、整骨院業界が揺れています。薄々わかっていたこととはいえ、規制緩和により全国で100校以上に増加した柔道整復師養成学校の影響で、柔整師資格保有者のだぶつきが顕在化、捨て置けない状況になり始めたからです。

一部の倫理観がない柔道整復師による保険不正請求事件も相まって、整形外科医をはじめとする世間からの視線も厳しいものに変化している接骨院、整骨院業界。それなのに、無資格整体師の業界は益々組織化、チェーン化を「法律に縛られずに」自由拡大しており、有資格者は規制をうけるが、無資格者は何をやっても実質お咎めなしという、不可思議な逆転現象すら起きています。

業界が先細れば、業界内で仕事をしている個人個人にも大きな影響が生まれるのは当たり前。元々長時間労働、肉体労働、薄給、グレーゾーン業務という難しい条件のそろっている接骨院、整骨院業界に対して、「この先、柔道整復師で本当に食べていけるのか?」と真剣にあなたが悩むのも無理はありません。

接骨院、整骨院を経営する側も、競合が増えれば患者が減り、患者が減れば実入りが減る。そして、スタッフであるあなたに対する処遇も改善するどころか、益々の混迷(ブラック化とも言えます)を究めることになっています。

柔道整復師として接骨院、整骨院に勤務する方々から、当方にもさまざまな「不満」「悩み」「苦しみ」の声が頻繁届き、「辞めたい」とはっきり言う方が増えてきたのも当然かもしれません。

今回は、こういった柔道整復師の方々の「辞めたい」という悩みにスポットを当ててみます。

柔道整復師、整骨院業界ならではの、就業中の不満、大変さ、辛さと悩み

辞めたい理由と悩み1:基本は立ち仕事の体力勝負で薄給に耐えながら独立開業を目指す。だけど見回せば世の中ライバルだらけ。

そもそも、柔道整復師の仕事は非常に過酷です。勤務中は基本立ちっぱなしであり、次々に訪れる患者さんへの施術時には、掌はもちろん、腕、ひじ、ひざなど全身を使っての揉み作業を行わなければなりません。

1日の拘束時間が12時間以上も珍しくなく、1名の患者に数十分~場合によっては1時間以上。それが次々にひっきりなしに院を訪れるのですから、明確な肉体労働業務といっても差し支えなく、殆どが零細企業の院に努めている柔道整復師には労働基準法など無関係の世界です。

同じ肉体労働でも、建設業のように無言でも黙々と業務をこなせばよいという業種とことなり、柔道整復師の相手は生身の人間です。相手に嫌われず、好かれるようにコミュニケーションを適切にとりながらの施術は、非常に神経を研ぎ澄まさなければなりませんのでストレスがたまります。

近年はすぐにクレーマー化する切れやすい患者や、その場はおとなしいが、ネットにあることないことを平気で書き込む患者も多く、院長からはリピーター実績を厳しく成績評価として問われる圧力がかかるため、現場の柔道整復師は皆一様に疲弊をしている感があります。

良く聞く笑えない話としては、患者の腰を直しているつもりが結局自分自身が腰痛に悩まされるようになってしまった、とか、腕の腱鞘炎が慢性化してしまい、自分で治療することもできないので余所の整形外科や整骨院にこっそり通っているというような話です。

そんな体力勝負の職場(しかも薄給)で我慢していられるのも、将来的に独立開業をして自分自身の治療院を開くという夢があるからこそ。

殆どの柔道整復師資格の保有者は、現実的にできるできないは別としてでも、1度は自らが開業をして人生を切り開いていく夢を見たことがあるのではないでしょうか。

接骨院、整骨院の開業は、資格さえ持っていればベッドと簡易な電気治療器のみでも十分であるため、独立開業へのハードルは非常に低い業種であるといえるでしょう。

ところが簡単で気楽な開業ハードルが仇になり、先の柔道整復師の大量生産の話がダブルパンチで独立開業者を襲います。今やどんな地方都市に行っても、駅前は整骨院、接骨院、治療院の嵐。まるでコンビニか?とおもうような短い距離感覚で院が多数存在しており、熾烈な患者獲得競争から逃れることができない状況です

そんな厳しい外部環境を目の当たりにすると、勤務を続けてもつらい、独立しても苦しそうという、自分自身の未来に絶望感を抱かざるを得ないという柔道整復師の方が増えてきます。

あなたはどうでしょうか?

辞めたい理由と悩み2:私の職場では「治療」ではなく「保険を使ったマッサージ」をさせられる。話題の保険不正請求問題にも抵触するのではないか?患者を騙しているようで心が痛む…

接骨院、整骨院経営者による保険の不正請求があちこちで社会的大問題となっています。マスメディアもこの問題にようやく気付き、近年では従来は報道されなかったような小さな保険不正請求事件も、割と大きな紙面を割いて新聞報道されるようになりました。

全ては国の財政難というマクロ的バックグラウンドがあるからこその事情ですが、それでもまだ保険の不正請求を辞めない接骨院、整骨院経営者は数多く存在し、「本当はこんなことしたくない」という本音を隠しながらも、院長の命令には逆らえずに不正の片棒を日々担がされている勤務柔道整復師がいまだ数多く存在しています。

柔道整復師の保険不正請求で代表的なものが「疲れを取るマッサージ」を怪我の治療と偽ったり、「慢性疾患」の患者を「急性疾患」と偽って治療、保険請求を行ったりするパターンです。

悪質な院では、「もし役所などから問い合わせが来たとしても、怪我をしたと返答してください」と窓口で言い添えるようなところもあり、患者自身に不正の片棒を担がせるという、言語道断な事例も存在しています。

また、本来はぎっくり腰のように腰だけの痛みで来院している患者さんに対して「クビと肩に問題がありますね、こちらも保険で治療しますよ」と誘いかけて、三部位請求に持ち込んで保険代金釣り上げる方法を取る院も存在しています(完全に違法行為となります)。

更に、白紙の療養費支給申請書にサインをさせてから、後で不正を働いている院が好き放題に記入をしているという例すらあります。

こういった職場での保険不正請求を正すことができず、国や被保険者をだますような納得のいかない行為を、泣く泣く我慢している柔道整復師は多いのです。

それでいて、肝心の治療はどうかというと慰安マッサージと電気治療ばかりで、本当に自分自身で疾患を直したいと考えている患者さんのリハビリ支援などは、ほとんどやらせてもらえない始末。

ひょっとしてあなたの院でも多かれ少なかれ、「生きていくため」といわれながら、やりたくない不正行為ばかりをやらされてはいませんか?

辞めたい理由と悩み3:厳しい周囲の目。整形外科医との扱い方が圧倒的に違うことに愕然とする。

保険の不正請求行為はまぎれもなき犯罪です。先に述べたように、実際に犯罪に手を染めているのは一部の治療院でしかないのは事実としても、こうも目に見えて不正請求事件が大々的に報道される機会が増えてしまった結果、当然のように、周囲の柔道整復師を見る目が厳しくなってきてしまいました。

厳しい目を注ぐ筆頭が整形外科医です。

もともと、柔道整復師業界に対して優しいとは言えない視線を送っていた医師業界ではありますが、更にここにきて、医師が柔整師を告発する記事などが週刊誌に踊り始めました。その論調は大変厳しいものがあることを感じざるを得ません。

更に、交通事故でけがを負った人が治療をお願いする場合には、医師と柔道整復師は明確な競合関係となります。それでも以前は、医院と整骨院の両方に通って治療をし、後遺障害などで保険会社への請求に必要な診断書を書く医師は、整骨院での治療状況を(一応は)考慮して記述してくれることもありました。

しかし近年では、明らかに医師側から整骨院、接骨院への忌避ともいえる態度が目に見えており、はっきりと「接骨院には通わないほうが良い、通うならば後遺障害の診断書はかけない」と明言する医師も現れています。

また、交通事故を専門とする弁護士の見解でも、後遺障害にまつわる保険金支払い可否の決定においては、交通事故被害の治療を整形外科1本で通院をすべきであり、整骨院や接骨院での治療は保険会社への賠償請求において、圧倒的に不利になると明言しています。

更に悲しいことに、ある柔道整復師の先生は、自身はまったく不正請求などしたことないにもかかわらず、医師となった同級生に中学校の同窓会で会った際に、「医師業界はお前らの業界を許すことはできない」と徹底的に非難された経験を、ため息交じりで話してくれました。

辞めたい理由と悩み4:拘束時間が長いのに給与が少ない

接骨院、整骨院勤務の柔道整復師は業務の拘束時間が長いことでも不満が募るケースが多いでしょう。職場によっては12時間拘束なんて当たり前というところも珍しくありません。

多くの柔道整復師は「これも修行の1つ」「院長に弟子入りしている徒弟の色合いがあるので、長時間拘束は仕方ない」とあきらめているケースが多いようです。

ただ、それだけ長い時間拘束されてしまっているにもかかわらず、給与は極めて薄給。年収300万円前後なのはもちろん、ボーナスなどはもちろんありませんし、年次昇給や福利厚生など望むべくもありません(あなたの院はいかがでしょうか?)。

資格を取るのに500万円近いお金と数年の時間を費やす必要があるため、他の仕事を辞めて学校に通い柔整師になった人は「これではサラリーマンをしていた方がずっとお金が手元に残ったのではないだろうか?」「今後もこの給与だと人生の大きな機会損失になるのではなかろうか?」と疑問に思うのも当然のことです。

更に、月末はたっぷりと溜まったレセプト記入業務で終電間際のこともザラ。某居酒屋グループのブラック企業真っ青の労働基準法を完全無視した労務環境となっています。

あなたが20代そこそこの若い方ならば、こういった待遇もなんとか我慢できるでしょう。

しかし、もしもあなたが30代40代の世間では「稼ぎ時」といわれる年代だったらいかがでしょうか?また、20代の方でも、将来的に今とほとんど変わらぬ給与で、修行を兼ねた勤務をし続けなければならないとなったならば、将来への希望を持つことはできるでしょうか?

あなたに限らず、大抵の柔整師の方は我慢がそこまで長期間続かないのも最もです。

辞めたい理由と悩み5:ワンマンな院長、常識のない同僚達、異常なクレーム体質の患者との人間関係にストレスはMAX

いまでこそチェーン系の整骨院企業も増えてきましたが、それでもまだほとんどの場合、柔道整復師を雇い入れる接骨院、整骨院の企業母体は非常に小さく、院長+奥様+わずかなスタッフという「パパママ経営」の規模も非常に多いのが実際です。

こういう零細組織では、院長の考え方と人柄全てで経営方針から従業員の取り扱いまでの運命が決まってしまいます。経営者である院長が人格者で、あなたを含むスタッフについて親身になってくれるタイプの接骨院ならば、少々の薄給や長時間労働など苦も無く克服できるかもしれませんが、必ずしもすべての院長が人格者ではないのが現実です。

ある接骨院に勤務する柔道整復師は、「未経験の修行中の身だから」という理由で、特定のスタッフの給与をフルタイム労働にもかかわらず8万円程度しか支払われず、家族を養うことができないために他の院への転職を考えましたが「恩知らず!」と日々罵られて辞めさせてもらうことができず、心を壊して働くこと自体ができなくなってしまいました。

事例としてはワーストケースですが、多かれ少なかれ、零細接骨院の院長にワンマンを感じている方は多いのではないでしょうか?

また、職場の同僚柔整師との人間関係に悩んでしまう方も多いようです。

柔道整復師は他の職業から転職で資格を取得して業界入りしてきた人が珍しくありません。すべての方がそうではないですが、他の職業を様々な理由で辞めざるを得なかった人が含まれていることも事実であり、人間的にひと癖もふた癖もある(だから前職でトラブルを起こして辞めた)人が一定数まぎれているため、そういう方はやはり柔整師として働き始めてからも、周囲とトラブルを起こす傾向があります。

そして、言わずもがなのモンスタークレーマー患者の存在。施術をして数日後に「腰が急に痛みを増したのは、あなたの治療のせいに違いない」「治療を受けても全然治らないじゃないか」という苦情を言ってくる方、どの院でもは珍しくありません。

過激なタイプのモンスタークレーマー患者には、不満のすべてを文字に込めてインターネットの掲示板などに、つらつらと個人情報まで晒しながら書き込みする方もいます。

これは柔整師業界に限らず、すべての医療業界で問題になっている共通テーマではありますが、こういったクレーマー患者を上手にさばくことができるコミュニケーション能力は、柔整師必須のスキルとなってきています。

そのため、元来人とのコミュニケーションが苦手なタイプの柔道整復師の方は、どうしてもこういった強烈なクレーマー患者に圧倒されてしまうため、過剰にストレスを心に貯めてしまうことになり、仕事そのもののモチベーションが下がってしまう結果となります。

あなたの院にもこういったクレーマーが一定数存在しているのではないでしょうか?こういったような、他業界では考えられないような業務の不満が理由で、日々疲弊している柔道整復師はあなただけではありません。

では、接骨院、整骨院に勤務する柔道整復師はのあなたはどうすればよいのでしょうか?この先もつらい現実に耐えながら生きていかなけばならないのでしょうか?いいえ、「柔道整復師の人生を変える解法」はきちんと存在していますので、それを今からご説明いたします。

あなたの「治療院を辞めたくなる悩み」への対応策

1.鍼灸師、按摩マッサージ師の資格をとり、複数資格者として業界内競争に勝ちあがる

転職をせずとも、今おかれた場所でいまの柔道整復師資格とスキルを最大限に発揮しながら出世していく方法をまず考えてみましょう。王道ですが、鍼灸師や按摩マッサージ師といった隣接資格を取って、複数資格保持者として院内(業界内)の競争に勝ち上がる方法です。

柔整師以外に資格を追加取得する方法は、通学の費用(追加で500万円以上の学費は必要になるでしょう)はもちろん、勤務時間外の通学時間が必要となるために、とても厳しい修行の期間を乗り越えなければなりません。

しかし、苦労の先には当然のように芳醇な果実が実を成しています。

このようなダブル資格ホルダー、トリプル資格ホルダーの柔道整復師は、経営側の院にとってはとても重宝する人材です。

まず1つに、単純に複数の治療メニューをこなせるようになるために、患者さんへの集患効果が高まること。そして、複数の資格を持っていてもさほど変わらない給与で雇うことができるために、人件費のコストパフォーマンスが非常に高くなるからです。

実際に働くあなたとしては給与が大幅に増えないのは複雑な心境でしょうが、それでも他の同僚ライバルを一蹴することができるのは間違いありませんので、メリットは十分にありますし、独立開業を行う際も大きなアドバンテージとなることは間違いないでしょう。

2.独立開業をめざして自分の城(治療院)を持つ

正直言って、多くの柔道整復師の方が将来的に独立することを1度は夢見ていることでしょう。しかし現実にはなかなかの困難が伴う(業界の競争過多、経営手腕の有無、開業資金など)のも事実であることは述べたとおりです。

しかし、それでも他の業種と比べたら開業へのハードルはいまだ低いのは間違いありません。例えば飲食業でしたら、15席程度の小さなラーメン屋を開業するだけでも、最低2000万円からの設備投資が必要となりますが、柔整師ならば小さなベッドと簡易的な電気治療器があれば開業はできますので、100万円もかからないで開業をした先生も普通にいらっしゃいます。

問題は開業をすることではなく、開業後に経営を継続することの難しさですので、そこについては十分に吟味と計画をしておく必要があるでしょう。

前項のように資格を複数取得しておくのも手ですが、実際に接骨院、整骨院が儲かるか儲からないかは、技術そのものよりも営業要素の方が色濃く影響いたしますので、経営、マーケティング、営業に関しての知識を仕入れておくことが何よりも優先されるでしょう。

その上で収益の安定を図るためには、電気や揉みだけの技術から脱却して、独自の治療方法(保険適用外の自費治療)を学んで身に着けることが必要となります。

せっかく開業したとしても、勤務時代よりもずっと貧乏になってしまっては元も子もありませんからね。

書籍出版やテレビ出演などを果たして「ゴッドハンド」と呼ばれる位になることができれば、今の収入を20倍~50倍にすることすら難しくはありません。例えば筆者の知人柔道整復師は、テレビ出演後に院が大繁盛。8000万円のクルーザーを現金でポンと購入するほどの売れっ子柔道整復師となってしまいました。

3.接骨院勤務の柔道整復師を辞めて他業界に転職する

ここまで見てきても、柔道整復師はかつてのように「とりあえず資格を取れば安定して食べていける」という職業ではなくなってしまいました。非常にマイナス面の目立つ業種として、あなただけでなく、多くの柔道整復師資格所有者の将来展望に暗い影が落とされています。

もしも今後あなたが「それでも柔道整復師を続ける」ならば、上記の方法もしくは他の就労条件の良い院を積極的に探して転職することもありでしょう。

または、柔道整復師という仕事そのものに見切りをつけて、他業界へ転職していくという道もあるでしょう。

柔整師時代には全くもらえなかったボーナスだって、他業界ならば「当然の待遇」として支払ってもらえることになるでしょう。

他業種への転職…不安はよくわかります。

しかし、まく接骨院、整骨院勤務を抜け出して、人生の立て直しに成功した人の多くは、柔道整復師以外への道を選択した人々なのです
この件について、以下でより詳しく説明いたします。

柔道整復師の整骨院勤務、辞め方とタイミング

1:黙っていなくなる様なマネは厳禁です

もしも今の職場を辞めると決心された場合、突然に黙って今の職場から姿を消すようなことだけはしないようにしておきましょう(柔道整復師業界では何故か突然姿を消す方が目立ちます…)

接骨院、整骨院業界は非常に狭い業界です。また、お互いの院がお互いの経営状況を割としっかり様子見、観察をしているケースが多い業界ですから、スタッフの移動状況というのは、案外すぐに別の職場に伝わってしまう事が多いです。

従って、仮に今の職場に不満があるからといって突然挨拶もなく姿を消すようなマネをすると、次の職場にうまく入り込めたとしても、程なくして元の職場から「あの人物は後ろに砂をかけるような形で離職していきましたよ」との話が伝わってしまします。

そうなると当然、せっかく見つけた新しい職場にも居づらくなってしまう可能性があるだけでなく、結局は近接エリアの整骨院業界そのものから出禁となってしまう可能性すらあります。

柔道整復師業界に限らず、一般的には離職予定の1か月前までには退職の意向を伝えるべきですが、引き継ぎのことも考えると2か月程度余裕をもって退職の意向を伝えることができると、院長や同僚、そして現在の受け持ち患者さんにとっても十分な準備期間としてとらえることができるのではないでしょうか。

2:転職先のことは必要以上に喋らないこと

個人的な偏見かもしれませんが、柔道整復師や鍼灸師の方々は、同業他社へ敵意をむき出しにするタイプの人物が少なくない気がいたします(繰り返しますが、当方の主観です…)。

実は、柔整師の保険不正請求を保健所や役所に「タレこみ」してくるのは、8割以上が同業の人間だったりするからです。

従って、もし他の院に転職をする場合、現職場院長の性格や考え方如何によっては、同業他社に新たな戦力(あなたです)が増えることを異常なまでに毛嫌いしたり、露骨に邪魔をしたりしてくるケースが考えられます(その本音を態度に出すか出さないかは別として…)。

余計なトラブルを招かないためにも、必要以上なことはしゃべらないほうが良いでしょう。

転職の定石としては、現職場を辞める前に次の職場を決めておくことが一番なのですが、絶対に次の職場についての詳細は、現在お勤めの院内でペラペラと話さないほうが良いでしょう。

万が一そのことについて誰かに聞かれたら、「まだ次は決まっていません」とだけさらっと告げておいて、後日の転職後に、必要とあれば新たな転職先について連絡を入れる…という手順を取った方が無難です。

ただし、全く他の業種に転職をするような場合は、そこまで神経質になる必要はないでしょう。同じ整骨院、接骨院業界に転職するときのみに、上記のことはくれぐれも留意しておいてください。

柔道整復師の勤務経験が優遇される、より就労条件のよい「おすすめ転職先」の例

1.デイサービスを含む介護業界に転職して機能訓練指導員として働く

デイサービスなどの介護施設では、介護者へのリハビリを行打事ができる専門家、機能訓練指導員が引っ張りだこの状態です。機能訓練指導員は理学療法士の職域分野でもありましたが、介護業界の人材不足が波及し、理学療法士だけでなく、柔道整復師資格をしっかりと保有できている方を、大歓迎で迎え入れている状況となっています。

介護士施設の機能訓練指導員として転職した場合、まず給与・年収・ボーナスが整骨院勤務とは段違いにアップすることは間違いないでしょう。求人票を調べてみると、給与28万円以上、週休2日、残業なしといったように、相当に優遇した待遇で柔道整復師を迎え入れている求人を見つけることもたやすい状況です。

また、機能訓練指導員の場合は勤務時間も短く、17時~18時には業務が終了することになるので、整骨院勤務時代とは異なり自分自身のプライベートな時間を十分に持つことが期待できるでしょう。

社会保険にも当然加入、周囲のスタッフとのシフト調整が折り合えば有給休暇もきちんと取得できる環境が整っているため、休日も週休2日は確保されることが当然ですので、治療院のように休みがなかなか取れないまま酷使される状況に苦しんでいる方には、適職の1つといえそうです。

また、治療院のように「集患」「治療結果」に対するノルマや成果を厳しく求められることがないので、ガツガツしたタイプの人材よりも、既に入寮している特定の高齢者の方々とのコミュニケーション構築を重要視しながら、安定して長くお付き合いができるタイプの人材が求められています。

介護施設の機能訓練指導員 求人例
勤務時間・休日

変形 1ヶ月単位
(1)09:30~18:00
休憩時間 : 60分
時間外:あり 月平均10時間
週休二日 : その他月8休 リフレッシュ休暇年6日 (入社3ヶ月後から)
年間休日 : 102日

給与

基本給 : 180,000円~200,000円

定額的に支払われる手当1 : 固定残業手当 19,000円~97,000円
定額的に支払われる手当2 : 資格手当 30,000円~30,000円
その他の手当等付記事項 : 固定残業手当 (10時間~36時間) 残業の有無にかかわらず支給いたします。(超過分は別途支給)

定額的に支払われる手当込月額 : 260,000円~450,000円

賞与 正社員は昇給(年一回)・賞与(年二回)あり。
応募資格

医療機関・福祉施設での経験者優遇
年齢制限:59歳以下 (定年年齢を上限)

交通費 手当:実費支給 条件:上限あり 上限:月額:30,000円
※介護施設求人情報を1部抜粋

2.医療機関(整形外科病院)に転職

整形外科をはじめとする医療機関のリハビリ業務担当者として入職する道も、まだまだ柔道整復師としての転職先の王道といえるでしょう。こちらも理学療法士の人材不足と人件費の高騰が原因で、柔整師にも就業のチャンスが残されています。

ただし最近は大手の整骨院グループからの派遣に切り替わったりするケースも増えてきていますので、依然よりは就業先としての求人数が減少傾向にある状況ですし、実際の待遇は理学療法士の待遇に届かなかったりするケースも目立ちます。

したがって、比較的良い条件の求人を見つけることができた場合は、チャンスを逃さないように他者に先んじて求人応募をするように心がけたいところです。

また、医師の中には柔道整復師の院長よりも、コミュニケーションをとることが非常に難しいタイプの方もいらっしゃいますので、「職場の環境は医師(院長)の人格と相性が全て」という状況に陥りやすい可能性もあるので、念のため注意が必要です。

柔道整復師の給与
年齢 年収 月額給与 ボーナス
20~24歳 342.0万円 21万円 85.5万円
25~29歳 426.0万円 27万円 106.5万円
30~34歳 468.0万円 29万円 117.0万円
35~39歳 534.0万円 33万円 133.5万円
40~44歳 600.0万円 38万円 150.0万円
45~49歳 672.0万円 42万円 168.0万円
50~54歳 720.0万円 45万円 180.0万円
55~59歳 690.0万円 43万円 172.5万円
60~64歳 486.0万円 30万円 121.5万円
※平均年収.jpによるデータ http://heikinnenshu.jp/iryou/judo.html
※ボーナスが出る医療機関勤務の柔整師データ

3.スポーツジムインストラクター、パーソナルダイエットジムインストラクターに転職

完全に柔整師の世界から離れたいならば、従来型のスポーツジムインストラクターも元柔道整復師の方には相性が良い職場です。

特にスポーツを得意とされている柔整師の方ならば、エクササイズや痩身アドバイスといったインストラクターならではの業務だけでなく、柔整師時代に身に着けた、身体をケアするための体系的な知識と経験を120%生かすことができる転職先の1つといえるでしょう。

また、ここ数年でライザップをはじめとする、裕福な個人向けのパーソナルダイエットジムが非常に盛んになってきました関係で、こういったパーソナルダイエットジムのインストラクターも、元柔道整復師の方にとっては非常に相性の良い職場として数えることができます。

また、スポーツインストラクターの世界ではフリーランスで活躍する方が数多く存在しています。フリーランスの場合は、複数のジムを掛け持ちしながら仕事のスケジュールを組むことになるので、忙しい反面、自分自身で仕事を選ぶことができる自由度が抜群に高いライフスタイルを謳歌することができるでしょう。

まずはスポーツジム、パーソナルダイエットジムに普通に転職をして研鑽をつみ、将来的に柔道整復もできるフリーランスインストラクターとして独立する、という戦略もあり得るでしょう。

パーソナルダイエットジムは非常に経営的に儲かっている企業が多いために、インストラクターの待遇や福利厚生も非常に厚く、満足できるレベルの求人が目立っています。

スポーツジムやパーソナルダイエットジムのインストラクターに転職する場合は、できれば40代までに転職活動を終えておきたいところです。50代以上の柔道整復師の方が転職する場合は、別の業種の方が適性度は高いと判断されるでしょう。

パーソナルダイエットジムの求人票例
勤務時間・休日

営業時間の中でお客様の予約状況により勤務

正社員はシフト制の1日8時間勤務。週休2日制
アルバイトは週3日以上勤務
※研修期間中勤務時間:10:00~19:00 (8時間労働・1時間休憩)

給与

正社員は社内規定による(経験、年齢から算出)
実例)
22才/トレーナー 年収320万円
26才/店長トレーナー 年収535万円
31才/店長トレーナー 年収559万円

アルバイト:時給1000円+セッション数の歩合支給
業務委託契約:セッション数に応じて支給

*仕事をきちんとこなせる方には報酬・待遇面では他のジムに負けていないと思いますので、面接時に詳しくご説明いたします。

賞与 正社員は昇給(年一回)・賞与(年二回)あり。
保険

正社員は健康保険、厚生年金保険、労災保険、雇用保険を完備
アルバイトは勤務時間が週30時間未満の場合、健康保険・厚生年金保険は適用外

学生は雇用保険適用除外となります。

交通費 正社員・アルバイトは全額支給
※24/7Workoutジムの求人内容を抜粋

人生の選択肢は常にあなた自身が持っている

接骨院、整骨院勤務の柔道整復師であるあなたの人生を変えるために、まず一番注目すべきことは「接骨院、整骨院以外の職場もあることを知る」ということです。
案外、外部と交流がない柔道整復師業界人は井の中の蛙になることが多いです。
自分の会社以外のことを全く知らないというケースも非常に多いようで、勇気を出して一歩外に踏み出せば大きな海が広がっているということを、改めて考えてみてはどうでしょうか。

兎に角、どうしても今の悩みが解決できなければ「別に辞めればいい」「辞めたっていいんだ」「自分は自由に人生を選択できるんだ」と割り切ること。

周囲からの目を気にしたり、あなたの人生と無関係な上司のメンツを立てて、自分の人生を後回しにしてします思考こそが「今の職場を辞められなくなってしまう」ことの最大原因であり、悩みをより深くして人生を間違えてしまう事につながります。

転職コーディネーターに無料相談することから始める

自分自身でまず何をしてよいかわからないならば、人材紹介会社に登録するのも手。
転職コーディネーター経由で他の業界、企業の内情を知ることができますし、冷静な第三者の目で、あなたのスキルと経験を活かせる新しい職場を用意してくれます。

また、辞めづらい今の職場で、(転職先を紹介してもらった後に)スムーズに次の職場に移動するための方法やタイミングなどもしっかり教えてくれますよ。

いきなり仕事を辞めたりはせず、まずはじっくり転職エージェントと無料のアポイントを取って、今後の動き方を相談しつつ、あなたの希望に沿った新天地候補をじっくりと紹介してもらうべきでしょう。

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