弁護士事務所のパラリーガル(法律事務職員)や行政書士事務所、司法書士事務所を辞めたい人へ

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野村 龍一

野村 龍一

医療系転職コンサルタント企業で700名以上の医師転職支援に関わる。近年は医療以外にも様々な業種からの「私も会社を辞めたい」という転職相談が相次ぎ、転職成功者のインタビューを敢行中。2016年12月より一般転職に関する情報提供、人生相談を当サイトにて開始。

1部のトップファームを除き、殆どの法律事務所は経営規模が小さく、実質的に零細企業と同等の労働環境。当然、弁護士業界に吹く厳しい不況風をまともに食らうと…

記事の目次

日本でもパラリーガル(弁護士の指示監督のもとに補助法律業務を行う専門スタッフ)という言葉が一般的になりつつあり、パラリーガルを題材としたドラマなども放映されるようになってきました。

「アソシエイト」に「パラリーガル」?ドラマで学ぶ法律事務所 - NAVER まとめ
4月スタートのドラマ『99.9‐刑事専門弁護士‐』と『グッドパートナー 無敵の弁護士』。共に大手法律事務所が舞台で、「パートナー」「アソシエイト」「パラリーガー...

パラリーガルは弁護士とクライアントとの情報のブリッジとなり、書記的役割、秘書的役割から始まって、弁護士が支持する判例や法律をはじめとする資料探し、プレゼン資料作りまで、専門的かつ幅広い業務内容への対応力が求められます。

また、弁護士事務所だけでなく、司法書士や行政書士までを含めた広義の「法律事務所」に勤務するビジネスマン、ビジネスウーマンの数も増えてきており、弁護士補助業務を行うパラリーガルと同等といえるような高いレベルの専門知識と経験が求められるようになってきました。

…という、非常に華やかでインテリジェンス溢れる業界を想像して法律事務所に飛び込んだものの、見ると聞くとは多い違い。上記のような専門的な知的産業ワークは一部の大手ファームや法律事務所のみに限定の話です。

パラリーガルインタビュー(新卒2007年入所) | スタッフ採用 | 西村あさひ法律事務所

実際のパラリーガルや法律事務所勤務の方のほとんどは、中小(…零細というほうが正しいかもしれません)事務所に勤務する、単なる雑用事務員としてこき使われて疲弊しているのが、現実の姿でもあり、パラリーガルの専門的な業務のみに打ち込めるということもなく、ボス弁やイソ弁の秘書やお掃除も兼任せざるを得ないことが珍しくありません。

それでも弁護士事務所に勤務している場合は、あくまでも「パラリーガル職」として勤務していると自他ともに認めることができるかもしれませんが、ましてや、行政書士事務所や司法書士事務所となると、より一層状況は厳しくなります。

行政書士や司法書士がトップの法律事務所勤務の場合は、資格故の対応領域が狭いことも理由で、パラリーガルとも名乗れない、名実ともに本当にただの雑用事務員でしかなかった…ということになります。

せっかく法学部を出てパラリーガルとしての法律知識の基礎を勉強してきたあなたでも、就職する事務所次第では、全く専門性も生かすことなく、ただの雑用だけに追われて年月が過ぎていくことになってしまいます。

そして、こうした零細法律事務所で働くスタッフに共通する悩みが「弁護士(司法書士、行政書士)と歪で特殊な人間関係」がトップに躍り出てきます。

結果、せっかく手にしたパラリーガル職や法律事務所勤務を辞めたいと考える方は、私たちが思っているよりも非常に多いという、寂しい現実に結びついているのです。

あなただけがパラリーガル職や法律事務所勤務を辞めようか悩んでいるのではありません、私たちが予想するより、ずっと多くの方々が仕事を続けるか、辞めるかを悩んでいる現実がありますので、その詳細を少し見てみましょう。

パラリーガル、法律事務所業界ならではの、就業中の不満、大変さ、辛さと悩み

辞めたい理由と悩み1:雰囲気の悪い職場と人間関係。ボス弁の気まぐれ+弁奥の感情的な怒りに振り回され、周囲も何も言えずただビクビクして嵐が過ぎ去るのを待つのみ。

あなたのようなパラリーガルや法律事務所勤務の方々にとって、職場を去りたくなる1番の理由は「ボス弁や弁奥の人柄の悪さからくる威圧的雰囲気」が筆頭のようです。特にこの傾向は、勤務先が小規模な事務所だったり、専制的なワンマンボスが君臨している事務所だったりする場合に顕著となります。

典型的な例では、上記のようにワンマンなボス弁(ボス司法書士、ボス行政書士)のコロコロ変わる経営方針や我儘な言動、短気な性質が職場に混乱と萎縮を引き起こすケースなのですが、逆に気弱だったり優柔不断だったりするボス弁(ボス司法書士、ボス行政書士)の事務所では、弁奥とも形容されるボスの奥様がやたら苛烈で詮索好きな性格だったりすることで、事務所スタッフは日々気を使って言動を慎まなければならなかったり、直接業務には無関係な面で、神経をすり減らさなければならないということも散見されます。

一般企業とは全く異なる「士業」の世界で生きてきた弁護士(司法書士、行政書士)達は、関係する人々と円滑に対人コミュニケーションを築き上げるようなトレーニングを社会に出てから積んできたタイプは少なく、司法の場で相手被告(原告)等と激しくぶつかり合うケースを主眼に置いているためか、非常に自己主張が強く他人の意見に耳を貸さないタイプが多いようです。

性格に難があるボス弁(ボス司法書士、ボス行政書士)の下で働く苦労は並大抵のものではありませんが、最も気苦労が多いのが、事務所ボスの奥様が厄介な性格で業務にやたら口を出すタイプだった場合です。

ある女性の新卒パラリーガルの方は、法学部を出た知識をフル活用して業務にあたろうと意気揚々と勤め始めたものの、就職先はボス弁護士が一人しか所属していない零細法律事務所だったために、実質的な業務内容はこれまでボス弁護士の奥様が担ってきた諸雑用のみでした。

このことを不満にもち、「私も判例探しや法律分析などのお力にもなりたいです」とボス弁に打診したところ、それを聞いていた弁奥が鬼の表情に一変

「あなたのような青臭いガキみたいな子に何ができるっていうの!余計なことしないで言われたことだけやっていればそれでいいのよ!」

とまるでヒステリーを起こしたかのような言動を浴びせられて大いに動揺、ボス弁は奥様には頭が上がらないのか、視線をこちらにあわさず常に黙殺。

その後は何を口にするにも弁奥の視線が気になってしまって、できるだけ職場では事務的会話以外の余計な話をしないようにしている…といいます。

しかもそれがある程度の規模が大きい法律事務所ならば、まだ同僚や先輩と息抜きの会話などを楽しむ時間もとれたかもしれませんが、零細事務所には朝から業務終了時間までずっと、彼女とボス弁、弁奥のたった3人のみ。

ボス弁とボス奥も仲が悪いのか(?)、事務処理に関すること以外、ほとんど会話らしい会話もありませんので、シーンと波打つような無言・無音の事務所に佇んだまま、非常に重苦しい空気の中毎日を過ごさねばならないといった状況です。

そしてその静寂の中に時々響き渡る、弁奥の金切声…「あなた、何度言ったら同じミスをしなくなるの!いい加減にして頂戴!」

何もこんなに静かな事務所の中で、そこまで大きな声を毎回張り上げなくても十分聞こえるのに…彼女のパラリーガルとしてのキャリアスタートは前途多難といわざるを得ません。

辞めたい理由と悩み2:事務所の弁護士が互いに仲が悪いため、事務員は皆それぞれの機嫌を損ねないように仕事をしなければならず、無意味に気を遣う必要がある。

人間関係の悩みは小規模事務所に限ったことではありません。一定人数の有資格者が所属する中規模以上の事務所の場合は、先のボス弁(司法書士、行政書士)と弁奥だけにとどまらず、所属する弁護士等有資格者同士の人間関係の争いに、パラリーガルや秘書、事務員が巻き込まれてしまうというケースも目立ちます。

良く聞かれるのが、事務所内の特定のイソ弁(有資格者)と他のイソ弁(有資格者)との中が決定的に悪いために、パラリーガルや事務員がそれぞれ双方の顔を立てるために、担当案件について打ち合わせをする際にも、やたら聞き耳(対抗心からか、嫌いな有資格者の案件にはやたら食いついてくる)を立てられてしまうので、言葉尻一つとっても神経質に注意しないがら話をしなければいけなくなるということです。

同じ事務所内の仲間であるにもかかわらず…。

確かに、資格業(特に弁護士事務所の場合)は、同じ会社の仲間という一般企業のケースとは異なり、それぞれが独立採算性を保つ個人事業の集合体でもあることが普通です。そのため、仲が悪い同僚弁護士に対して、やたら益ある情報が流れないように、それぞれ予防線を張って、秘匿主義をベースに担当案件をこなしていることは珍しくありません(※チーム制で動く大規模事務所とはこの点大きく異なります)。

結果、仲が悪い弁護士(有資格者)同士の諍いに巻き込まれると、派閥さながらに「お前は一体誰の味方なんだ?」とあらぬ詰問がパラリーガルや事務員にぶつけられることもあるのです(本当は誰の味方ではなく、パラリーガルや法律事務所職員は事務所全体のために存在しているのが当たり前なのに…です)。

対して大きな事務所でもないのに、案件の相談を、特定の人物順に話さなければいけない…(まずはボス弁に話す。ボス弁がいない場合、必ず嫉妬深いA弁護士を通してから出ないと、決してB弁護士に直接話してはいけない…この順番を破るとA弁護士から後程惨いカミナリを落とされたり、嫌がらせをされたりすることになる…等)。

惨いケースではB弁護士と談笑しているところを見られただけで、翌日からA弁護士によるパワハラが加速した…なんて話もあるわけですから。

こんな些細なことですが、パラリーガルや法律事務所職員にとっては、非常に大きな心配ごとに直結しています。

零細~中規模の法律事務所では、事務所内の人間関係のトラブルに巻き込まれることで、ボスからの信頼を大きく失ってしまう事により、パラリーガルや法律事務所職員には「逃げ場所」がなくなってしまう事が良くあります

辞めたい理由と悩み3:弁護士は高給取なのに私たちパラリーガルや事務員は…膨大な業務量に反して、悲しいくらいの薄給に耐えられない。

現実的な話として、パラリーガル職の認知がまだまだ低い日本では、ビッグ4と呼ばれるような相当大きな法律事務所でもない限り、薄給と長時間労働に耐え忍ばねばなりません。

薄給と長時間労働は今の日本の民間職種では殆どに当てはまるのではないか…?というくらいにしばしば話題になるテーマですが、パラリーガルや法律事務所職員においては、目の前に弁護士という高給取り職種と日々時間を共にしているだけに、余計に自分自身の待遇のみじめさが際立ってしまうという悲しさがあります。

特に個人経営の零細事務所勤務の場合、月収は20万に届かず17~18万円程度、賞与はもちろんなしですから、年収は200万円台が普通です。社会保険ですらちゃんと入ってもらえることができない(法人の場合は社会保険と雇用保険の加入は義務ですが、個人事業事務所は適用外となってしまいます)状況であり、充実した福利厚生を望むことは非常に困難といえます。

となると、年金や保険については支給給与額の中から自分自身でねん出し、加入をしなければならないということになりますので、国民年金と満額支払いによる社会保険の負担が重くパラリーガルや職員個人にのしかかってきます。

ましてや健康診断、家賃補助、交通費補助といった他の福利厚生に関しては、まさにボス弁護士(司法書士、行政書士)の胸先三寸で決まるため、大きな期待をかけることは難しいのが現実です。

昇給についても、よほど業歴が長く実務経験の高さを買われて入所したパラリーガルや職員ならば別ですが、それ以外の大多数のパラリーガルや事務所職員にとっては、昇給規定すら社内に存在していないというのが大多数といえます。

確かに、法務プロフェッショナルである弁護士(司法書士、行政書士)資格保有者と同等の待遇を求めるなどというと、さすがにおこがましいかもしれませんが、パラリーガルのように専門的に法律業務をサポートする能力がある方にとっては、能力に見合った給与を要求したくなるのも当たり前ではないでしょうか。

長時間労働ですが、法律事務所職員は9時~6時の就業時間をシフト性で回しているところも数多くみられます。しかし、そこは客商売ですから、いざクライアントの急きょ要望があったり、裁判が近かったりといった理由で、繁忙期には隠れ残業や休日が当たり前になっている法律事務所がほとんどです。

特にパラリーガル職の場合、専門的業務にタッチすればするほど、その業務内容は複雑且つ高レベルな処理能力が必要になってくるケースがほとんどですので、単純労働の長時間労働や残業常態化とは比べ物にならないくらいに、精神的身体的疲労が高い業務といえます。

そしてどの業界でも共通して言えることではありますが、能力が高く仕事に対して意欲がある人材にタスクは集中します。できる人ほど忙しくなるというパターンですね。

従って、パラリーガルや法律事務所職員のあなたが頑張れば頑張るほどに、その頑張りに比例して残業が増えていくにもかかわらず、残念ながらそれに見合った給与待遇を受けること自体は難しくなっているのが、パラリーガルを取り巻く現状なのは否定できません。

辞めたい理由と悩み4:弁護士業界全体の苦戦が事務員にも波及。ウチの事務所は大丈夫なの?

弁護士業界の先行きに関して、ネガティブな情報が増えてきました。弁護士資格を取ったものの、就職先がない資格保有者はもとより、既存の事務所にも廃業という道を選ばざるを得なくなっているところも数多く存在しています。

平成26年度の調査では、弁護士の平均年収は1000万円を切り906万円(中央値は600万円)となり、既に「弁護士は高給といえる仕事ではなくなった」と、マスメディアを中心にまことしやかにささやかれています。

http://www.nichibenren.or.jp/library/ja/jfba_info/statistics/data/white_paper/2015/4-1_jissei_2015.pdf

実際のところ、業界中には「弁護士業界は斜陽産業の真っただ中にあります」と明言している弁護士すらいるわけで、業界では非常に高い危機感に震えあがっているという声が聞こえるのもやむかたないことかもしれません。

地方の弁護士事務所への就職希望は少ない?~いわきの弁護士新妻弘道の感想~| 磐城総合法律事務所
磐城総合法律事務所では弁護士を募集していますが、応募がほとんどありません。地方の法律事務所への就職希望者がやはり少ないようですが、その理由を自分なりに分析しました。

こういった弁護士事務所と業界の斜陽化は、内側で働いているあなたのようなパラリーガルや法律事務所職員に多大な影響を与えることとなります。

まず、法律事務所同士の過剰な競争が価格競争を招き、弁護士業務の収益がどんどん下がってきています。ただし価格を下げたからといって、業務内容を手薄化させたり簡素化させることがそもそも難しいサービスですから(サービスを簡素かさせても、法律家の善管注意義務が軽減されるということはありません)、事務所に所属しているパラリーガルやスタッフたちも、低くなる給与水準のままで、昔と同じく多くの事件処理件数や作業量をこなさなければ、事務所経営を維持することがままならなくなっています。

特に個人事務所といった零細母体の事務所は悲惨を究め、事務所の年間売上が200万円にも満たなくなってしまったというケースすら報告され、パラリーガル、秘書、事務職員をリストラしないとやっていけない…と本音を吐露する弁護士が実際にいるということです。

この傾向は今後もますます強まると予想されており、更に「クレジットサラ金返還バブル」が終わった今では、弁護士法人だけでなく司法書士法人、そして元々業界内での生き残りが難しいといわれる行政書士法人では、淘汰の嵐が吹き荒れるのが100%確実とされています。

辞めたい理由と悩み5:個人事務所だと結局は単なる雑用。専門知識が必要な仕事はできず、スキルアップも望めない。

パラリーガルが世の中から注目されるにつれて、単なる「煌びやかな業種」といったミーハー的目線の段階を脱し、段々と本当にやりがいが持てる専門職であるかどうか?という、実際の業務実務面へと関心が移り替わってきているように感じます。

確かにパラリーガル職は、弁護士業務を補助するための、高度な法律、文献、判例調査能力やクライアントとの交渉力、法務文書作成能力を併せ持つハイクラス専門職といった位置づけなのですが、殆どの零細~中堅法律事務所においては、一般の事務職と大きく変わった仕事をさせてもらえない事がほとんどです。

ビッグ4大手法律事務所の就業体験談やテレビドラマで見るような恰好の良い仕事ではなく、コピー、お茶くみ、買い出し、お使い、簡単な書類作業が中心なため、自らのスキルアップにはほとんど役に立たないといって、離職するパラリーガルの方は多くなっています。

要は、雑用が事実情の主な仕事になっているとも言えます。

これはパラリーガル職や法律事務所職員の職業に大きく期待を寄せて業界入りした、あなたをはじめとする多くの「能力の高い人材」にとって相当な屈辱とショックであるケースが多く、新しいチャレンジを常に続けて、この業界で一生頑張っていこう!と考えていた当初のモチベーションがぽっきりと折られてしまうようです。

勿論、法律事務所はその取扱い業務内容やボス弁護士(司法書士、行政書士)の方針や専門によって日々の仕事内容が千差万別であるため、今現在でも十分に専門的なタスクを日々与えられ、確実に自分自身が成長することを実感しているパラリーガルの方もいらっしゃるでしょう。

正確且つ迅速な法律手続きを行いつつ、高い緊張感につつまれながら業務優先順位を緻密に頭の中で計算し、高度な判例法律リサーチに基づいた基礎資料を弁護士に手渡し、「ありがとう、よくやってくれた」と弁護士、クライアント双方から賞賛される仕事の快感は、他に比肩するものがないでしょう。

反面、あなたのように多くのパラリーガルや法律事務所職員の方は「自分自身が納得いくような専門的な仕事ができていない」と悩んでいるのも現実なのです。

では、パラリーガルや法律事務所に勤めるあなたはどうすればよいのでしょうか?この先もつらい現実に耐えながら生きていかなけばならないのでしょうか?
いいえ、パラリーガル、法律事務所勤務の人生を変える解法」はきちんと存在していますので、それを今からご説明いたします。

あなたの「会社を辞めたくなる悩み」への対応策

1.より規模の大きな事務所に転職して、パラリーガルスキルをどこまで高められるかにチャレンジする

パラリーガルや法律事務所スタッフへ待遇や、業務を通じたスキルアップについては、大きな事務所になればなるほど優遇される傾向になります。従って、できるだけ大きな事務所へと転職することで、零細~中堅法律事務所勤務のパラリーガル特有の不満が一気に解消される可能性が出てきます。

司法書士事務所や行政書士事務所勤務の場合は、弁護士事務所の業務が現状業務とは大きく異なることからも、まず弁護士事務所への転職を測った後に、一定の経験を積んでから大きな事務所へと転職するのがよいでしょう。

法律事務所においては、規模が大きくなるに従って、弱小事務所で経験できなかった事件や事案に関わるチャンスが増えてきます。今までクレジットやサラ金問題しか仕事がなかったパラリーガルが、転職することで、企業M&A案件や企業法務や知財に関わる訴訟案件を手掛けることとなったり、国際的な刑事事件に関わるケースが出てきたので、クレジットサラ金問題のような一般民事からはすっかり縁遠くなりました、という状況に様変わりした方もいます。

特に国際事件を専門とするパラリーガルに転職された方などは、今までとは打って変わって英語による文献調査、判例調査がメイン業務になったり、文書作成やクライアントミーティングでも闊達な英語力が必要とされたりなど、相当な業務対応レベルのアップが要求されるようになり、モチベーションを日々高く保ちながら充実感に満ち溢れながら業務にあたることができている、と教えてくれました。

このように、キャリア志向の高いパラリーガル、法律事務所勤務の方は、まず自分自身が所属している零細~中堅組織規模から脱却することを考えてみるべきでしょう。

2.自身が有資格者となり「先生」へとステップアップする

パラリーガルや法律事務所勤務の方の中には、法学部を出て自分自身も専門知識を身に着けたうえで、将来的には弁護士(司法書士、行政書士)の資格に合格して、自分自身が「先生」へとクラスアップを図っている方が珍しくありません。

あなたも弁護士(司法書士、行政書士)との待遇格差が我慢できないのであれば、自分自身が上のクラスへ這い上がるために、資格取得のための勉強をスタートさせてみてはいかがでしょうか?

もちろん、資格の取得のためには時間的にも経済的にも大きな犠牲が必要となります。ことさら弁護士資格取得を目指すならば、数年単位での受験対策が間違いなく必要とされるでしょう。

しかし、この業界で今後も生きていくならば、パラリーガルや事務所職員はあくまでも補助業務であることは変わりませんし、その待遇も大きく変化することはないでしょう。弁護士など資格を取得しさえすれば、就業後の給与待遇が改善されることはもちろん、将来的には自分自身で独立開業する道も選ぶことが可能となります。

3.パラリーガル、法律事務所を辞めて他業界に転職する

大手法律事務所への転職、自分自身で資格を取得する、これら双方の選択肢がどうしても難しい場合は、スッパリと他業種への転職を考えてみるほうがよいでしょう

パラリーガルを中心とした法律事務所スタッフの方々は、法律事務所以外の就業先について、これまで真剣に考えたことがなかったという方が少なくありません。

同じ業界に同じ職種で居続ける限り、今あなたが抱えている悩みがすべて解消されることは稀でしょう。ならば、今まであなたのパラリーガルや法律事務所勤務のキャリアを最大限に生かす形で転職しさえすれば、あなたを大歓迎で迎え入れてくれる業界が思ったよりたくさんある、ということをまずは知っておくべきでしょう。

法律事務所勤務という、一般業種企業からみると非常に「真面目」「律儀」「事務処理能力が高そう」という、プラス材料となるイメージを生かして転職活動をするということが、ここでは大きなポイントとなってきます。

他業種への転職…不安はよくわかります。

しかし、まく法律事務所勤務を抜け出して、人生の立て直しに成功した人の多くは、法律事務所以外への道を選択した人々なのです
この件について、以下でより詳しく説明いたします。

パラリーガル、法律事務所の辞め方とタイミング

辞め方1:受任案件チームの業務が佳境の際の退職は控える

法律事務所を退職する際は、「いやになったから」という理由で姿をくらますというようなことは決して行っていはいけません(釈迦に説法でしょうが、退職の意思表明なく突如職場放棄をすることで、訴訟に繋がってしまったケースも過去にはありますので注意です)。

少なくとも、今あなた自身が担当となっている事件や事案がある場合、もしくは、チーム制で受任案件に対応しなければならない状況である場合は、業務繁忙が佳境の時期は辞職を避けるように、あなた自身の都合をひとまず後ろに引っ込めてでも、日程調整をするべきです。

(77)【退職】退職届の取下げなど|労働政策研究・研修機構(JILPT)
職場で起こるトラブルを解決するにあたって、参考判例を中心に専門家がわかりやすく解説しました。 キーワード検索が可能です。

辞め方2:後任へ正確な引き継ぎ業務を行ってから

退職には時期だけでなく、後任担当者への引き継ぎ業務も重要となってきます。引き継ぎ業務は自分自身のためというより事務所のためというニュアンスが強いので、退職する方にとってはメリットを感じられない「面倒くさい仕事」かもしれません。

しかしながら、法曹界は案外狭い業界でもあり、互いにスタッフや事務所経営に関する情報交換が頻繁に代表弁護士の間では行われています。

そういった状況の中で、元々所属していた事務所に対して後ろ足で砂をかけるような行為をして辞めていってしまったパラリーガルやスタッフの悪い情報は、案外に足が速く業界内を駆け巡ります。

新しい職場で、着任早々あなたの悪い噂が既に伝わっていた…という笑えない事態を防ぐためにも、後任担当者への引き継ぎは、これ以上ないというくらいに念入りに行っておくべきでしょう。

特に、パラリーガル、法律事務所の業務は書面マニュアル外の「経験のみで推し量れるもの」が非常に多いですから(同じ業務でも、特定のA先生の場合、B先生の場合でやり方が違うなど)、今まで仕入れたすべての業務知識を伝えていくつもりで、引き継ぎ作業にあたるよう心掛けてください。

パラリーガルや法律事務所の勤務経験が優遇される、より就労条件のよい「おすすめ転職先」の例

1.一般企業の法務部に転職

業種業態を問わず、あなたのようなパラリーガルや法律事務所勤務の方にとっての転職候補先筆頭が一般企業の法務部となります。法務部が存在している企業は中小企業やベンチャー企業よりも大企業の方が多いので、できるだけ転職の際は業種だけでなく、企業規模にもこだわるようにしてみるべきでしょう。

企業法務部では、法律事務所での受託案件のような紛争事案よりも、契約・取引業務に関わる法務対応(書類作り、書類確認等)、雇用や人事に関する組織法務、また近年ではネット上での企業不祥事などを理由に注目度が益々増している、企業倫理やコンプライアンスに関する業務など、その取扱い範囲は非常に広がりを見せています。

もちろん、企業間もしくは個人の間との紛争処理も必要になるケースも想定されますが、基本的には外部の顧問法律事務所と連携して業務にあたることが多くなるため、猶更、パラリーガル職や法律事務所勤務経験がある、あなたのような人材に対しては、企業の採用意欲が高まっている事実があります。

また、給与を含む待遇や福利厚生については、大企業ならではの手厚さが期待できるために、あなた個人としてのワークライフバランスも併せて、生活の充実度が期待できるという点でも、非常におすすめの転職先です。

企業法務部社員の平均年収例
調査年 平均年収 生涯賃金
全体 559万円 2億4669万円
男性 606万円
女性 448万円
※年収ラボ 平均年収調べによる https://doda.jp/guide/heikin/2013/syokusyu/kikaku/010.html

2.英語が得意なら…法務翻訳事務所へ転職

今非常に注目を浴びている職種である法務翻訳者。ビジネスシーンがグローバル化するとともに国際企業間取引が増加、従来は日本語で対応するだけでよかった法務文書作成業務などが、外部の法務翻訳事務所へ業務を委託することが一般的になってきました。

法務翻訳の業務は、契約書などで使用する特殊な専門用語や言い回しなどを正確無比に多用することになるため、一般的な翻訳業務に携わってきた方々では対応が難しいことがほとんどとなっています。

そこで、翻訳英語力に法務実務力の双方を兼ね備えている優秀な人材が、法務翻訳事務所では非常に高い需要を誇っているわけです。

通訳と違い、ビジネスシーンで使う英語は多くの日本人にとって習得しやすい英語業務分野です。英語を話すのは苦手でも、英文を読んだり書いたりはある程度できるという方がほとんどではないでしょうか。

そこで、英文翻訳能力に自信がある方や、該当能力をこれから伸ばしていこうとする意欲を持っているパラリーガルや法務事務所勤務経験者には、法務翻訳という新しい業種を是非視野に入れていただき、転職活動にチャレンジして頂くことをお勧めいたします。

法務翻訳の求人例(東京都23区内勤務の例)
仕事内容 ◆NDA、サービス契約関連の文書契約
◆各種契約のレビュー
◆ドキュメント作成
◆外部弁護士との連絡
◆書類の翻訳 など
応募資格 ◆法律事務所あるいは金融企業においてパラリーガルご経験2年以上
◆ビジネスレベルの英語力を有する方
年収 700万~800万
雇用形態 正社員

3.大使館、領事館を含む国内外の政府系機関に転職

直接法務と関係しませんが、法律事務所で鍛えられた「実直、正確、迅速な事務処理能力」を生かすという視点での転職も大いに考えられるでしょう。

特に、日本国内に存在する諸外国大使館、領事館、政府観光局等を含めた、国内外の政府系機関では割と求人も多く、それらの求人の多くが高度な事務処理能力、秘書能力を求められるため、パラリーガルや法律事務所勤務経験者にとっては、非常に有力な転職先となりえます(※日本国の政府系機関ならば、必ずしも英語を含めた外国語能力が求められない点でも、大きな魅力であるといえます)。

また、海外政府系機関では日本国内の市場調査などの業務を行うケースも多く(調査官職など)、パラリーガル時代とは打って変わって、法務に留まらない広い視野を生かした業務に従事することができる可能性が高まります。

例えば下記の国際協力銀行などのように、国内の政府系機関の求人も、しっかりと転職サイトをチェックしていると掘り出し物のように見つけることができるので、海外政府系機関と同じくして、しっかりとチェックをしておくことをお勧めします。

国内政府系機関(国際協力銀行)の求人票例:Dodaより

中国大使館の求人例(http://www.china-embassy.or.jp/jpn/tztgs/t1292684.htm)

人生の選択肢は常にあなた自身が持っている

パラリーガルや法律事務所勤務のあなたの人生を変えるために、まず一番注目すべきことは「法律事務所以外の職場もあることを知る」ということです。
案外、外部と交流がないパラリーガルや法律事務所業界人は井の中の蛙になることが多いです。自分の会社以外のことを全く知らないというケースも非常に多いようで、勇気を出して一歩外に踏み出せば大きな海が広がっているということを、改めて考えてみてはどうでしょうか。

兎に角、どうしても今の悩みが解決できなければ「別に辞めればいい」「辞めたっていいんだ」「自分は自由に人生を選択できるんだ」と割り切ること。

周囲からの目を気にしたり、あなたの人生と無関係な上司のメンツを立てて、自分の人生を後回しにしてします思考こそが「今の職場を辞められなくなってしまう」ことの最大原因であり、悩みをより深くして人生を間違えてしまう事につながります。

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